採用力とは?自社に適した人材を採用・定着させるノウハウを解説!

採用力とは?自社に適した人材を 採用・定着させるノウハウを解説!-03-202410

採用難易度が高まっている近年において、採用力を高めることは企業にとって重要です。

採用力を高めると、採用ミスマッチや内定辞退を防止できたり、自社のファンを増やせたりする効果があります。

この記事では、採用力の意味や採用力が高い企業の特徴、採用力を高める方法についてまとめています。コストを無駄にせずターゲット人材を採用したい企業は、ぜひご参考にしてください。

 

この記事でわかる事

・採用力の意味

・採用力が高い企業の特徴

・採用力を高める方法

 

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   1.採用力とは

採用力とは1-03-202410

採用力とは、組織や社会に利益をもたらす人材を適切に採用する力を指します。

一般社団法人日本採用力検定協会によると、採用力の定義は「組織および社会に有益な採用活動を設計・実行する力」であり、次の5つの要素で構成されているといいます。

①採用に対する視座(パースペクティブ)
②採用に向き合う姿勢(マインド)
③採用をよくするための知見(ナレッジ)
④採用をよくするための技能(スキル)
⑤採用における意志決定(アクション)

参考:一般社団法人日本採用力検定協会「採用力とは

 

自社の採用の目的やターゲットが明確化していたり、自社に合った採用手法を選んだりしていると、採用活動がスムーズに進むため、採用力が高いといえるでしょう。

 

 

 

(1)採用力が重要な理由

現在の採用市況は、少子化の影響で人手不足が深刻化していたり、多様な働き方の広まりによって求職者が企業に求める待遇もさまざまであったりします。

企業にとって採用が難しいなか、採用に関する知見やスキルがない、いわゆる採用力が低い状態だと、自社にマッチしない人材の採用やそもそも採用できないという状況になりかねません。

そのため、自社が求める優秀な人材を採用するには、高い採用力が重要です。

 

 

 

   2.採用力が高い企業の特徴

採用力とは2-03-202410

採用力が高い企業には、次の7つの特徴があります。

・採用の目的・目標を明確化している
・採用ターゲットを明確化している
・自社の魅力を理解し発信している
・自社に適した採用手法を選定している
・面接の評価基準を採用メンバー間で統一している
・内定者フォローを行なっている
・入社後フォローを行なっている

どのような取り組みをしているのか、内容を確認しましょう。

 

 

 

(1)採用の目的・目標を明確化している

採用力が高い企業は、採用の目的や目標を明確に定めています。

例えば、「今年度中に営業職を3名採用する」と「今年度中に営業職を採用する」では、「3名」と数値で明確に示したほうが、実施すべき取り組みやスケジュールを具体的に考えられるでしょう。

 

 

 

(2)採用ターゲットを明確化している

採用の目的・目標だけでなく、ターゲットを明確化しているのも、採用力が高い企業の特徴のひとつです。

採用ターゲットの明確化によって、募集ポジションにマッチしている、自社の社風に合っている人材の採用につながるため、採用ミスマッチを防止できます。

また、採用メンバー間で採用ターゲットに関する共通認識が形成され、メンバーによってターゲットの合否が異なるということも起こらなくなるでしょう。

 

 

 

(3)自社の魅力を理解し発信している

採用成功するには、求職者に自社が魅力的だと感じてもらう必要があります。求職者の志望度を高めたり、ファンをつくったりするには、自社の魅力を理解し、社外に向けて発信することが求められます。

採用力が高い企業は、自社の魅力を洗い出し、複数の魅力をさまざまな方法で訴求しているでしょう。魅力の発信は転職顕在層だけでなく、転職潜在層の興味関心も誘い、転職意欲が湧いたときに自社を思い出してもらえる可能性があります。

 

 

 

(4)自社に適した採用手法を選定している

求人サイト、ダイレクトリクルーティング、人材紹介など、採用手法の種類は多く、それぞれにメリット・デメリットがあります。

採用力が高い企業は、自社の採用計画や状況に合わせて適切な採用手法を選定できるのが特徴で、例えば早期の採用なら求人サイト、対面での動機づけが上手なら転職イベントを行うなど、採用につながりやすい手法を選びます。

自社理解が深いだけでなく、採用手法の特徴も捉えているため、適切な選定が可能です。

 

 

 

(5)面接の評価基準を採用メンバー間で統一している

複数の採用メンバーで行う面接は、各メンバーの評価の違いによって合否判断に時間を要したり、自社にマッチしない人材を採用してしまったりする恐れがあります。

しかし、採用力が高い企業は、面接評価シートを活用して候補者の評価基準を明確化し、メンバー間で統一しているため、評価にズレがありません。

的確な評価とスムーズな合否判断で、質の高い採用活動を行えています。

 

💡面接評価シートの作り方と運用ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら

面接評価シートの作り方は?評価基準や項目(新卒・中途別)をサンプル付き解説!

面接評価シート

 

 

 

(6)内定者フォローを行なっている

採用力の高い企業は、内定辞退を防ぐために内定者フォローを行なっています。

内定を出したことで「あとは入社日を待つだけ」と安心し、内定者を放っておいてしまうと、より魅力に感じる企業から内定を受けた内定者が他社に流れてしまう恐れがあります。また、転職先に対する不安が生じ、内定辞退となるケースもあるでしょう。

内定者を不安にさせたり自社への興味関心を薄れさせたりしないように、内定者フォローを行うことは重要です。

 

 

 

(7)入社後フォローを行なっている

内定を出した人材が入社し、自社に定着・活躍してこそ、採用成功といえます。採用力の高い企業は人材が定着し、能力を十分に発揮できるように、入社後フォローを適切に行なっています。

例えば、困りごとや悩みごとが生じた際の相談窓口を作っておいたり、定期的に面談の機会を設けたりして、入社者が新たな環境に早く慣れるようにサポートしているでしょう。

 

 

 

   3.採用力を高める方法

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採用力は、採用活動を円滑に進めたり、選考・内定辞退を防いだり、入社者の早期活躍を促進したりするために重要です。

企業の採用力を高めるには、次の8つの方法を取り入れることをオススメします。

・採用市況の理解
・採用計画の立案
・自社に適した採用手法の選定
・採用基準の明確化
・社内で採用CXの認知を広める
・候補者フォロー
・内定者フォロー
・入社者フォロー

各方法について解説します。

 

 

 

(1)採用市況の理解

現在の採用市況、競合他社の状況を分析し、理解しておきましょう。採用市況を分析しておけば、自社のターゲット人材の採用難易度や求職者のニーズがわかるため、より採用成功につながる戦略や要件を設定できます。

また、競合他社の打ち出しているアピールポイントや待遇なども分析し、自社の魅力、待遇と比較すると、差別化できるポイントの洗い出しが可能です。

 

 

 

(2)採用計画の立案

採用力を高めるには、採用の目的や要件、採用人数などを定めた採用計画の立案が求められます。採用の目的が曖昧なままでは、採用活動に積極的に取り組めなかったり、自社にマッチしない人材を採用したりする恐れがあります。

採用計画を立てることで、採用活動のゴールや目的の達成に向けて取るべき行動が明確になるため、質の高い採用活動を行えるでしょう。

いつまでに採用すべきかがわかれば、自社に適した採用手法も選べるようになります。

 

💡採用計画の立て方や成功ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら

採用計画の立て方を解説!手順や成功ポイント【テンプレート例付き】

 

 

 

(3)自社に適した採用手法の選定

採用活動においてどの採用手法を使うかは、採用成功の確度を大きく左右します。

例えば、急いで採用したいのに早期の効果が見込めない手法を選ぶと、採用スケジュールどおりに進められない可能性が高いです。また、マンパワーを割けないのに運用にパワーが必要な手法を選んだ場合は、求職者対応が疎かになるなどで、企業の評価も落としかねないでしょう。

そのため、自社の状況や課題、各手法の特徴などを分析し、自社に適した採用手法を選ぶことが重要です。

 

💡中途採用手法の特徴と選定ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら

中途採用手法13選を徹底比較!最新トレンドや課題別おすすめ手法をご紹介

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(4)採用基準の明確化

採用基準を明確化し、採用メンバー間で認識を統一しておきます。スムーズに合否判断できたり、自社にマッチしない人材の採用を防いだりするために、スキルや資格、経験のほか、志向性や人柄なども具体的に設定しましょう。

採用基準は、採用担当者だけでなく現場も巻き込みながら設定することが大切です。現場社員にヒアリングして必要なスキルを洗い出したり、実際に自社で活躍している人材が備えているスキルやマインドを参考にしたりします。

採用基準を定める際には、優秀な人材を求めるあまりオーバースペックになりがちなため、「自社で採用できるレベルではなかった」とならないように、条件をMUST(必須)とWANT(希望)にわけ、優先順位をつけましょう。

 

💡エンジニアの採用基準の作成手順について詳しくまとめた記事はこちら

エンジニアの採用基準の作り方とは?採用できる人材を見極める8つの手順を徹底解説

 

💡営業職の採用基準の決め方と例について詳しくまとめた記事はこちら

営業採用の7つのポイントとは?採用基準の決め方や事例をご紹介

 

 

 

(5)社内で採用CXの認知を広める

採用CX(候補者体験)とは、候補者が入社に至るまでの「認知」「応募」「選考」「内定」といったフローにおける「体験」のことです。

例えば「認知」において、自社サイトやSNSなどで候補者が求める情報を適切に訴求できると、候補者の満足度や志望度が高まるでしょう。「選考」では、面接の際に面接官が丁寧な対応をする、候補者への連絡をスピーディーに行うなどの行為が候補者によい印象を与え、採用CXの向上につながります。

採用CXへの取り組みは、採用成功率を高めるだけでなく、自社のファンをつくったり企業イメージを向上させたりする効果もあるため、社内で重要性の認知を広めることが求められます。

 

💡採用CXのメリットと成功ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら

今取り組むべき「採用CX(候補者体験)」とは?導入メリットや事例を解説!

 

 

 

(6)候補者フォロー

候補者の志望度を上げたり不安を取り除いたりするために、候補者フォローを行いましょう。候補者からの連絡に対して迅速に返信する、誠意のある対応をすることで、候補者の不安を払拭できたり自社のよいイメージを与えられたりします。

また、候補者が自社についての理解を深められるように、カジュアル面談や企業説明会、社員との座談会などを設けることも効果的です。

候補者に寄り添った対応をして、選考辞退を防いだり応募意欲を高めたりしましょう。

 

💡カジュアル面談のメリットと進め方について詳しくまとめた記事はこちら

カジュアル面談とは?面接との違いやメリット、事前準備・進め方を解説!

カジュアル面談の進め方

 

 

 

(7)内定者フォロー

内定辞退されないためには、内定者とコミュニケーションをとる場を設け、内定者の自社への入社意欲を高めたり、入社に対する不安を解消したりすることが大切です。

例えば、定期的に連絡を入れて不安がないか気にかけると、さらなる信頼関係の構築につながります。また、体験入社を実施したり社内イベントへ参加してもらったりなど、自社の魅力を実際に感じてもらえる機会を提供できれば、入社に対してポジティブになると考えられます。

 

💡内定辞退を防ぐ方法と有効な施策について詳しくまとめた記事はこちら

内定辞退防止に役立つ10の施策を紹介!辞退理由や辞退につながるNG行動とは?

 

 

 

(8)入社者フォロー

せっかく入社してもらっても、居心地の悪さなどで早期に離職されてしまっては、採用にかけた時間や費用などのコストが無駄になってしまいます。そのため、人材が自社に定着するように、入社者フォローを徹底することが大切です。

入社者に対する研修や定期的な面談の実施、周りの社員からの積極的な声かけなど、入社者がスムーズに仕事をできたり職場に慣れたりする工夫をして、入社者の安心感を高めましょう。

入社者のサポートを目的とした教育プログラムである「オンボーディング」への取り組みも、定着率の向上が期待できます。

 

💡オンボーディングのメリットと導入方法について詳しくまとめた記事はこちら

オンボーディングとは?意味や目的、成功させる6つのポイントをわかりやすく解説

 

 

 

   4.まとめ

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近年は、人手不足や多様な働き方の広まりによって採用が難しくなっているため、採用活動をスムーズに進められたり採用成功につながったりする「採用力」を高めることが重要とされています。

採用力を高める方法としては、採用市況の分析や採用計画の立案、自社に合った採用手法の選定などが挙げられます。採用担当者は、現場担当者も巻き込みながら採用活動を行うと、より現実的かつ本当に求める人材の採用成功につながる可能性が高いです。

選考・内定辞退や早期離職を防止するために、人材に対するフォローも徹底していきましょう。

 

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