経理採用が難しい!3つの理由と経験者が求める条件・ポイントを徹底解説

経理採用が難しい!3つの理由と経験者が求める条件・ポイントを徹底解説-03-202507

自社の取引や資金の管理をする経理業務は、企業の安定かつ適正な経営に欠かせません。

一方、経理特有の特徴や現代の労働市場の影響で、経理採用は難しい状況になっています。

この記事では、経理採用が難しい理由や経理人材が企業に求める条件、採用成功のポイントをまとめています。

経理採用が難しいと感じている企業はぜひご覧いただき、自社の採用活動のご参考にしてください。

 

この記事でわかる事
  • ・経理採用が難しい理由
  • ・経理人材が企業に求める条件
  • ・経理採用を成功させるポイント
  • ・経理採用が難しいときのチェックポイント

 

 

 CONTENTS

  1. 経理採用が難しい理由

    1-1 労働人口の減少
    1-2 専門性・スキルが求められる
    1-3 業務範囲が企業ごとに異なりマッチする人材が限られる
  2. 経理人材が企業に求める条件とは?

    2-1 報酬・給与
    2-2 仕事の面白さ・やりがい
    2-3 成果や達成感
  3. 経理採用を成功させるポイント

    3-1 求める人物像を明確にする
    3-2 求人内容を充実させる
    3-3 面接で経験・スキル・コミュニケーション能力を見極める
  4. 経理採用が難しいときのチェックポイント

    4-1 自社の待遇や福利厚生を見直す
    4-2 採用方法を見直す
    4-3 未経験者採用を検討する
  5. まとめ

 

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1|経理採用が難しい理由

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経理採用は、労働人口の減少などを理由に難易度が高まっています。

次の3つの理由について解説していきます。

  • ・労働人口の減少
    ・専門性・スキルが求められる
    ・業務範囲が企業ごとに異なりマッチする人材が限られる

 

 

 

 

1-1.労働人口の減少

日本は労働人口が減少し続けており、人材確保が難しくなっています。なかでも、専門性が求められる職種の経理は、競合も多くなりがちです。

今後ますます経理人材は減っていき競争も激化すると予測できるため、人材を確保するだけでなく、他社に流れないような工夫も求められるでしょう。

 

 

 

 

1-2.専門性・スキルが求められる

経理という職種は、帳簿記帳や財務諸表の作成、税金関連の対応等を行うため、専門知識やスキルが必要です。企業のお金を扱うという観点から、高い倫理観も求められるでしょう。他部署とのやりとりも多く、コミュニケーション能力や信頼感なども大切であり、業務の処理能力さえあればいいわけではありません。

専門性が求められる経理人材は、ひとつの企業に長く勤める傾向があります。また、企業も人材を手放さないように職場環境を整えるなど対策を施しているため、転職市場に出回りにくく、採用が難しくなります。

 

 

 

 

1-3.業務範囲が企業ごとに異なりマッチする人材が限られる

企業によって経理の業務範囲が異なり、マッチする人材が限られます。

例えば、大企業に勤めていた経理人材は、経理業務を一部しか担当していなかったかもしれません。すべての経理業務を任せたいと思っている企業にとっては、ミスマッチとなってしまうでしょう。業務範囲に限らず、業務が紙媒体か会計システムかによっても、人材の経験が異なります。

自社の業務範囲とマッチする人材が必ずしも多いとは限らないため、経理採用は難易度が高いです。

 

 

 

2|経理人材が企業に求める条件とは?

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経理人材が企業に求める条件として、主に次の3つが挙げられます。

  • ・報酬・給与
    ・仕事の面白さ・やりがい
    ・成果や達成感

それぞれの条件を具体的に解説します。

 

 

 

 

2-1.報酬・給与

経理人材は、報酬や給与の高さを求める傾向があるため、経理の年収や賃金を把握し、相場より低くしないことが大切です。

厚生労働省の「職業情報提供サイト(job tag)」によると、経理事務の年収は、全国平均で509.3万円、1時間当たりの賃金は2,557円(残業代、賞与を含む一般労働者)です。一般社団法人人材サービス産業協議会の「転職賃金相場」では、募集年収別に転職決定者と転職決定求人内容の特徴がまとめられています。給与設定の参考にすると、経理人材に報酬の面で納得してもらいやすいかもしれません。

※下表は「転職賃金相場」の記載内容を参考に作成

募集年収(万円) 転職決定求人内容(役職・職務) 転職決定者のスキル・経験
1000~

・財務・リスク管理、IFRS、IR等の責任者や部長以上の案件が中心

・40代~50代
・経理経験10年以上
・公認会計士資格や高度な財務業務経験、管理職経験、上場企業での決算経験、監査法人・会計コンサル企業での会計関連業務経験
・英語力が求められるケースもある

800~900

・経理、IRの責任者、マネージャー、リーダー
・企業規模が小さいと、総務や広報などの責任者と兼任するケースも多い

・30代後半~50代
・経理経験5年以上
・上場企業での経理財務経験、決算経験、IR経験、管理職経験、公認会計士、簿記2級以上
・英語力が求められるケースもある

600~799

・経理の部長候補、課長、リーダー、スペシャリスト候補

・30代~40代前半
・経理事務、IRなどの経験3年以上
・上場企業での経験、管理職経験、簿記2級以上
・英語力が求められるケースもある

400~599 ・経理のリーダー候補、担当者、経営分析担当者など

・20代後半~40代
・経理財務、IRなどの経験3年以上
・簿記2級以上
・英語力が求められるケースもある

~399 ・役職なしの担当者レベル

・20代後半~30代前半
・経験者が多いが未経験者も多い
・簿記3級もしくは2級以上

 

 

 

 

2-2.仕事の面白さ・やりがい

他部署では味わえない、企業の経営に深く関わるという経理ならではの業務に面白さややりがいを感じる経理人材は多いです。例えば、仕訳によって事業の課題を発見し、経営層にアドバイスしたり注意を促したりなど、経営の根幹に関わることを誇りに思う方もいるでしょう。

そのため、決算業務や税務署対応など、トータル的に仕事を任せたほうが楽しんで仕事に取り組んでくれる可能性があります。経理人材のアドバイスや指摘を傾聴し、適切に受け入れることもモチベーションアップにつながります。

 

 

 

 

2-3.成果や達成感

経理人材にとって、成果や達成感も働くモチベーションになります。経理を裏方的な扱いをしてしまうケースがありますが、経理人材にとってやりがいのある仕事だからこそ、成果を出し、達成感を抱いてもらえるような環境が必要です。

評価制度を整備すると、経理人材のモチベーションを上げられるでしょう。営業職と異なり定量評価がしづらい職種ですが、目標を定めたり定性評価を適正に行なったりなどの仕組みを構築・運用して、経理人材の満足度を高めることが大切です。

 

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3|経理採用を成功させるポイント

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経理採用は難しいですが、次の3つのポイントを踏まえて採用活動をすると成功させられる可能性があります。

  • ・求める人物像を明確にする
    ・求人内容を充実させる
    ・面接で経験・スキル・コミュニケーション能力を見極める

各ポイントをぜひ取り入れていきましょう。

 

 

 

 

3-1.求める人物像を明確にする

求める人物像を明確にすると、関係者間で評価の方向性を統一でき、ミスマッチ採用の防止につながります。ただ漠然と「経理経験がある人」と設定するのではなく、性別や年齢、学歴、スキル、趣味・価値観、企業に求めることなど詳細にペルソナを定めることが重要です。

経理としてのスキルも大切ですが、自社で活躍している従業員の特徴から価値観・志向性などをペルソナに反映させ、社風にマッチする人材を採用することも、早期離職防止のために意識しましょう。

 

💡採用ペルソナの作り方と活用方法についてまとめた記事はこちら

採用ペルソナとは?作り方や設計の項目例をテンプレート付きで解説!

 

 

 

3-2.求人内容を充実させる

経理人材に自社の魅力が伝わるように、業務内容や給与、福利厚生、自社の価値観、社風などを具体的に記載してアピールしましょう。写真や動画、従業員のインタビューも載せると、視覚的に理解しやすく、従業員のリアルな話から入社後のイメージも湧きやすくなります。

求めるスキルレベルや役割、「向いている人」を詳細に載せれば、ミスマッチ採用も防げます。経理人材が「この企業で長く勤めたい」と思えるように、他社にはない自社だからこその魅力を漏れなく伝えることが大切です。

 

💡求人広告の作成手順と書き方のコツについてまとめた記事はこちら

求人広告の書き方は?効果が出るコツや例、NG表現を解説

 

 

 

 

3-3.面接で経験・スキル・コミュニケーション能力を見極める

面接では、経理人材の業務経験やスキル、コミュニケーション能力を見極めます。前述のように、企業によって経理の業務範囲は異なるため、「多くの資格を持っているから」「大企業での経験があるから」という表面的なポイントで判断するのではなく、「自社で活躍できるか」を意識して人材を評価することが重要です。

「業務の責任の範囲」や「難しかった仕事」のように深掘りする質問をすると、見極めの精度も上がるでしょう。経理人材の面接で確認したい項目例を下記にまとめたので、ご参考にしてください。

項目 確認内容
スキル・経験

・携わった業務内容、責任の範囲
・決算経験、繁忙期の対応経験
・以前の勤め先の業種や規模、役割分担
・マネジメント経験
・使用経験のある会計ソフトの種類
・コミュニケーション能力 等

保有資格

・日商簿記検定
・税理士資格 等

適性・人間性

・数字や計算に強い
・細かいところに気が付く
・論理的思考力がある
・知識のアップデートに意欲的
・将来のキャリアビジョン(例:マネジメント職を目指したい、経理以外の仕事に挑戦したい) 等

 

 

 

4|経理採用が難しいときのチェックポイント

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経理は専門性の高さなどからそもそも採用が難しいため、ポイントを取り入れて採用活動を行っても上手くいかないこともあるでしょう。

「求人を出しても応募が来ない」「他社に流れてしまう」という場合は、下記3つのポイントを確認し、取り組むことをオススメします。

  • ・自社の待遇や福利厚生を見直す
    ・採用方法を見直す
    ・未経験者採用を検討する

各チェックポイントを解説します。

 

 

 

 

4-1.自社の待遇や福利厚生を見直す

働き方改革が進んでいる近年において、ワークライフバランスを重視する求職者も多いです。もし自社にリモートワークなどの柔軟な働き方ができる制度がない場合は、導入すると経理人材から選ばれる可能性が高まるでしょう。

残業が多い、休みが少ないという場合も、業務の見直しやITツールの導入を行って業務効率化を図り、残業を減らしたり休みを増やしたりすることが必要です。

政府は、従業員の働きやすさ向上や女性の活躍推進に取り組む企業に対し「両立支援等助成金」制度を設けています。自社の労働環境をよりよくすることは、経理採用だけでなく将来的な人材採用でも優位になるため、状況に応じて活用しましょう。

 

💡両立支援等助成金の種類と支給要件についてまとめた記事はこちら

女性活躍推進助成金を分かりやすく解説!支給額や要件とは?

 

 

 

 

4-2.採用方法を見直す

転職市場に出回りにくい経理という職種は、採用手法や媒体を適切に選定しないと採用できない恐れがあります。

例えば、同じ「求人広告」という手法でも、経理経験者がより多く登録している求人広告のほうが経理人材からの応募を集めやすいでしょう。応募を待つのではなく、ダイレクトリクルーティングを活用して企業自ら積極的に経理人材を探したほうが、出会えるかもしれません。

リソース不足で採用活動に注力できない場合は、経理に特化した人材紹介会社の活用も効果的です。エージェントが自社にマッチした人材を探し、紹介してくれるため、パワーをかけずに経理人材を採用できる可能性があります。

 

💡中途採用手法の特徴や課題別のオススメについてまとめた記事はこちら

中途採用手法13選を徹底比較!選定ポイントや最新トレンドをまとめて紹介

 

 

 

 

4-3.未経験者採用を検討する

経理の即戦力人材の採用が難しい場合は、未経験者採用も検討しましょう。未経験者採用であればポテンシャル重視の採用になるため、母集団形成しやすく、自社にマッチした人材に出会える可能性も高まるでしょう。

業務未経験であっても、日商簿記などの資格を持っている、商業系の学校を出ているという人材は、基礎知識を備えており業務の飲み込みも早いと考えられます。

未経験者採用では、経理として戦力になるように育成していく必要があるため、教育体制の整備が求められます。育成方法や担当者、環境などをあらかじめ構築しておくことが大切です。

 

 

 

5|まとめ

経理は高い専門性が求められるうえ、労働人口も減少しているため、採用難易度が高いです。経理採用が難しいと感じている企業は、経理人材が企業に求める条件を理解し、やりがいや達成感を抱いてもらえるような環境を整える必要があります。

経理採用が上手くいかないときには、採用手法の見直しや未経験者採用の検討も行いましょう。柔軟な採用活動が、自社にマッチした経理人材の採用につながります。

 

#経理採用

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