エンジニアの採用をしていく中で「思うように採用が進まない」「採用したい方がいても途中で辞退されてしまう」といった悩みを抱えている企業様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回の記事では、優秀なエンジニアを採用するための面接におけるノウハウについてご紹介します。
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1|エンジニア採用における市況感の把握 |
※2019年12月を1とした場合(図:弊社作成)
新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年12月と比較して、2023年5月のITエンジニア求人数は1.4倍に。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大を受けて求人数が大幅に減少しましたが、2020年6月を底に回復を続け、現在では新型コロナウイルス感染症拡大前を上回るほどの数値まで増加しています。
応募数も2019年12月と比較して2023年5月は全体が1.2倍と、新型コロナ感染症拡大前を上回る数値を記録していることがわかります。特にITエンジニア求人へ応募したITエンジニア経験者の内、20~30代の応募は1.8倍に増加しており、若手~中堅層が活発に動いている状況です。
IT人材の不足が危ぶまれる現在では、誰もが知るような大手企業が経験浅めの方も募集対象に入れていることも少なくありません。そういった求人も並ぶ中で自社で優秀なエンジニアを採用するとなれば、それなりに対策が必要です。
人材を募集する際に年収をいくらで設定するのか、採用するターゲット像をどこに置くのかといった判断の材料になりますので、他社が出している求人を定期的にチェックすることもおすすめします。
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2|エンジニア採用の面接で苦戦する企業の特長 |
採用が上手くいっていない原因の一部としては、下記のパターンがあげられます。
この課題を持つ企業様については、
・中途採用を始めたばかりで、基礎的な採用面接の知識がない
・事前に候補者のどのような点を評価するか決めていない(評価が属人化している)
・技術面を評価できる人物を面接にアサインしていない
といったケースが多いように思われます。
候補者の適正を見極めることができないため、実は自社とマッチした人材を取りこぼしていたり、採用できたとしてもミスマッチが生じてしまうといったリスクがあります。
採用に関わるメンバー間で、採用の方針や採用基準のすり合わせをせずにスタートしてしまうと、「人事が選考する1次面接は通るのに、現場責任者が先行する2次面接は全然通らない」といった課題が生じてしまう可能性があります。
また、選考間における情報共有が不足していると
・1次面接と2次面接で同じようなことを繰り返し候補者に質問してしまい、候補者からの印象が悪くなる
・優秀な人材であったにも関わらず、前段階の評価の共有が不足していたために次段階の選考で候補者を十分に評価できず、選考を落としてしまう
といった機会損失につながるケースもあります。
せっかく他社にない魅力を持っていたとしても、候補者にしっかり伝えられないと意味がありません。意外と、この「候補者に自社のアピールポイントを魅力的に伝える」という点で課題を持つ企業様がいらっしゃるように思います。
この課題を持つ企業様は、
・そもそも自社のアピールポイントを整理できていない・理解できていない
・面接官ごとでアピールポイントがズレており、候補者への動機づけに一貫性がない
・候補者ごとに動機付けの方法を変えていない
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3|面接前に事前準備しておくべき3項目 |
以前の記事にて、エンジニア人材の採用では現場のエンジニアを巻き込むことがポイントであることをお伝えしました。
特にIT関連の業務経験のない方が採用担当の場合、技術や業務内容を詳細に把握しているエンジニアの協力は必要不可欠です。
ただし、採用に多くのメンバーが関わるほど、情報共有と認識の擦り合わせをきちんと行っていなければ逆に採用がうまく進まない原因になりかねません。
起こりうるNGパターン① 仕様書を見て1人で一通りコーディングできる方を求め、「Javaでの実務経験が3年ある方」という条件を作りメンバーに共有した。現場で活躍できるスキルを十分に持つ候補者がいたが、「実務経験3年」という条件で判断し不採用にしてしまった。 |
起こりうるNGパターン② 任せたい業務が顧客折衝ではなくコーディングメインであるため、現場エンジニア間では「技術スキルが採用基準を満たしていれば、コミュニケーション能力は高くなくてもOK」という認識だった。しかし、それを知らなかった採用担当が「コミュニケーション能力に欠けるから採用できない」と判断し、本来採用の基準を満たしている方を不採用にしてしまった。 |
採用における機会損失を防ぐためにまず意識するべきは下記2点です。
NGパターン①の例であれば、「Javaでの実務経験が3年ある方」という条件面だけを共有するのではなく、「仕様書を見て1人で一通りコーディングできる方を求めている」といった採用の背景まで共有したほうが良いでしょう。
採用において「絶対に譲れないポイント」や「あれば好ましいがなくても採用の可能性があるポイント」を明確にし、共有することが大切です。
情報を整理するため、下記のペルソナ設計シートを活用することもおすすめします。
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エンジニア採用における社内の協力体制の築き方について詳しく知る |
エンジニア採用で人事に必要なのは「現場エンジニアを巻き込む力」協力体制の築き方・ポイントは? |
採用基準が固まったら、面接の質問を考えましょう。オーソドックスな手順としては、応募者の具体的な経験やスキルを確認し、それにまつわるエピソードを深掘りしていくことです。
下記は面接で確認したい内容の例となりますので、必要なヒアリング項目に合わせて参考にしてみてください。
<スキル・経験を知る項目>■経験のあるプロジェクト(システムの詳細や規模感) 職務適性を判断するために、関わったプロジェクトに関しては具体的に数値を交えて聞くと良いです。(サービスのユーザー数やプロジェクトの人数など)その他、使用経験のある言語・フレームワーク・ツールなども合わせて確認も必須です。また、そのプロジェクトの中でどんな課題があったのか、その課題に対してどう向き合ったのかといったエピソードも深掘りしましょう。 お任せする業務にもよりますが、期待するキャリアの中で顧客折衝の機会があれば、どのような点を意識して顧客折衝をしてきたのかを深堀すると良いでしょう。 リーダーの経験がある方であれば、経験をより具体的に把握するためどんな現場の何名のチームをまとめていたのかやチームをまとめるにあたって気をつけていたことを聞くと良いでしょう。 |
<キャリアや志向性を知る項目>■転職理由と今後進みたい開発分野 候補者が目指しているキャリアを知ることは入社後のギャップをなくすためにも大切です。明らかに自社では叶えることのできないキャリアを思い描いていないかどうかをチェックしましょう。候補者自身が目指す道に対して努力をしているかどうかも見ることができます。 ■今までに苦労した経験や普段やりがいを感じるポイント 候補者の方がこれまでに注力した業務やその業務の中で感じたことをヒアリングしましょう。やりがいを感じるポイントでは、技術志向とサービス志向のどちらであるかなどが探れるため、募集するポジションの適性を図る判断材料となります。 |
面接評価シートも用意しましょう。面接が1回のみで解決する場合はさほど問題ありませんが、面接が複数回にわたる場合面接官同士の情報の共有が重要となります。その人物を良いと判断した点、心配要素となる点をしっかりと引き継ぐことでより精度の高い採用となりますし、「2回目の面接で面接官に候補者の良さが伝わらず、不採用になってしまった」といった機会損失も最小限にすることができます。
①1回の質問で望む回答が返ってこないときに「優秀ではない」と候補者を判断している。
②転職回数が多いと「優秀ではない」と候補者を判断している。
③「自己研鑽している=優秀」と判断している。
上記は人事担当者が陥りがちなNGポイントの一例です。
まず、エンジニアは職種柄「結論を簡潔に述べる」ことが習慣化している方が多いことを理解しましょう。中には口下手で言葉足らずになってしまい、面接時に自身の魅力を上手く伝えることができていない方も一定数いらっしゃいます。
「採用基準を満たす志向性やスキルを持っているのに、面接時にそれが伝わっていないために不採用になる」といったことがあっては機会損失になっていまいます。そのため、面接では「いかにして相手の魅力を引き出すか」という視点で質問することが大切です。
上記で紹介したNGポイントを回避するためのヒアリングのコツをお伝えします。
(1)自分の仕事の背景をきちんと理解しているかを見る
背景を理解した上で行動を起こせている方であれば、「お客様の都合で3月末の納品に間に合わせることがマストであるから」「
質問例
Q「
A「スピード感を持ち、
Q「なぜその点を気をつけているのですか?」
A GOOD:「
NG:「上司に言われて指示通りにした。」
|
質問例
Q「何か自己研鑽をしていますか?」
A「最近はPythonを学んでいます」
Q「なぜPythonを学んでいるのですか?」
A GOOD:「ビッグデータ関連の案件に興味があり、分析スキルを高めたいから。」
NG:「流行っているから。」「スキルを身につけたいから。」
|
5|面接時に自社の魅力を伝えるための一工夫 |
冒頭でもご説明させていただきましたが、昨今ではエンジニア職種、特に経験者の採用は難しくなってきています。
そのため、エンジニアを「選ぶ」感覚よりも「選んでもらう」意識を強く持たなければなりません。面接という限られた時間の中で候補者の方に自社を魅力的に感じてもらえるように様々な工夫ができます。いくつかのポイントを下記でご説明します。
面接において人事がよくやってしまうケースが、会社の良い部分だけを見せようとしてしまうことです。マイナスな面を見せてしまうと、競合他社に流れてしまうのではないかと不安に思ってしまう気持ちは分かるのですが、求職者からすると「選考時には聞かされていなかった会社の課題を入社してから知った・・・」という事態を避けるためにも、できる限り本当の企業の姿を理解した上で自分にあった転職先を選びたいと思うのが当前かと思います。
求職者側も、欠点のない完璧な企業があるとは思っていません。逆に、どの企業も何かしらの課題を抱えている中で、その課題に対してどのように取り組んでいるのかという部分が魅力的に映ったりします。面接では、本音ベースで互いについて理解を深める場にするようにしましょう。
冒頭でお話しした、採用面接で苦戦する企業のケース「そもそも自社のアピールポイントを整理できていない・理解できていない」という状態を防ぐために、採用活動において自社のどのような点をアピールしていくべきかという点を採用チーム内で話し合うようにしましょう。ここができていないと、面接官ひとりひとり話すポイントが異なり、動機付けに一貫性がなくなってしまいます。
アピールポイントの選定については、下記の記事で紹介していますので、参考になさってください。
アピールポイントの選定方法について詳しく知る |
エンジニア採用率を上げる!求人広告の文言や書き方のポイントを徹底解説 - (2)自社のアピールポイントの整理 |
入社意欲を高める面接での動機付け方法について詳しく知る |
入社意欲を高める!面接での動機づけ方法&Web面接ならではのノウハウをご紹介 |
採用ピッチ資料とは・・・ 採用活動において使用される、会社が求職者のためにまとめた自社の紹介資料のことです。採用面接・採用説明会において、自社の魅力についてプレゼンを行う際にに活用します。 |
・メンバー紹介(インタビュー)
・自社の事業の特徴(他社と差別化できる点)
・自社の課題(今後解決したいこと)
・自社に合う人、合わない人
・身につくスキル、キャリア
・ブログ(社内イベントなど)
・SNSタグ
▼参考(弊社中途採用HP)
https://cdc.type.jp/recruit/career/
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