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えるぼしとは?認定基準や申請方法、メリットや取り組み事例を徹底解説

Topics: 女性活躍推進, 国の施策・法律

前回の記事、「一般事業主行動計画とは?女性活躍推進の行動計画と情報公表の方法をわかりやすく解説!」で、2022年4月1日から「常時雇用する労働者数が101人以上300人以下の事業主」も女性活躍に関する状況把握、課題分析を行い、報告することが義務づけられているため、行動計画の策定や具体的な取組内容をまとめる際に必要である一般事業主行動計画について具体的にご紹介いたしました。

この行動計画を策定し、届出を行なった企業のうち、活動状況が優良な企業は、都道府県労働局への申請によって、厚生労働大臣が一定の基準を満たした女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を認定するえるぼし認定を受けることができます。

今回はこの「えるぼし認定」制度についてお伝えできればと思います。

 

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 CONTENTS

  1. えるぼし認定とは
  2. プラチナえるぼし認定とは
  3. えるぼし認定基準について
  4. プラチナえるぼし認定基準について
  5. えるぼし3つのグレードについて
  6. えるぼしとくるみんの違い
  7. えるぼし認定を受ける3つのメリットとは
  8. えるぼし認定の申請方法
  9. えるぼし認定の企業事例

 

 

 

1|えるぼし認定とは

「えるぼし認定」とは、女性活躍推進法に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を認定する制度です。認定されると、「えるぼし」の認定マークを商品や求人票などに使用できるようになります。

えるぼしマークのデザインの由来は、社会でエレガントに力強く活躍する女性をイメージしており、様々な企業や社会の中で活躍し、星のように輝く女性への「エール」と、そんな輝く女性が増えていくようにとの願いを込めて「えるぼし」としました。

また、えるぼしの「える」はアルファベットの「L」を意味し、「Lady(女性)」や「Lead(手本)」「Laudable(称賛)」「Labor(働く、取り組む)」など様々な意味があります。

えるぼし認定マーク

参考:女性活躍推進法認定マークの愛称を決定しました -厚生労働省資料-

 

 

 

2|プラチナえるぼし認定とは

「プラチナえるぼし認定」は、令和2年(2020年)6月1日より女性活躍推進法に基づいて、厚生労働省が実施している「えるぼし」認定企業のうち、取り組みの実施状況が特に優良である等の、一定の要件を満たした場合に認定されるものです。

プラチナえるぼし認定マーク

 「プラチナえるぼし認定」を受けるためには、「えるぼし認定」(3段階のうちのいずれか)を受けているほかに、下記の要件を満たしている必要があります。 

・えるぼし認定基準の5つの評価項目を、プラチナえるぼしの基準で全て満たしている
・策定した一般事業主行動計画に基づく取り組みを実施し、当該行動計画に定めた目標を達成している
・男女雇用機会均等推進者、職業家庭両立推進者を選任している
・女性活躍推進法に基づく情報公表項目(社内制度の概要を除く)のうち、8項目以上を「女性の活躍推進企業データベース」で公表している
  •  

プラチナえるぼし認定は、新たに設けられた基準を満たすだけでなく、えるぼしの基準よりも更に高い基準を求められるものとなっており、えるぼし認定企業のうち、一般事業主行動計画の目標達成や女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が、特に優良である等の一定の要件を満たした場合に認定されます。

プラチナえるぼし認定を受けると、一般事業主行動計画の策定、届出が免除されます。



 

 

 

3|えるぼし認定基準について

採用されてから仕事をしていく上で、女性が能力を発揮しやすい職場環境であるかという観点から、定められている以下5つの評価項目の実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表することが必要です。

  1. 5つの評価項目
    1. 採用
    2. 継続就業 
    3. 労働時間等の働き方
    4. 管理職比率
    5. 多様なキャリアコース

では、項目1つずつ詳細をみていきましょう。

1. 採用

男女別の採用における競争倍率(応募者数/採用者数)が同程度※であること

※直近3事業年度の平均した「採用における女性の競争倍率×0.8」 が、直近3事業年度の平均した「採用における男性の競争倍率」よりも雇用管理区分ごとにそれぞれ低いこと。

又は、直近の事業年度において、次の(i)と(ii)の両方に該当すること

(i) 正社員に占める女性労働者の割合が産業ごとの平均値(平均値が4割を超える場合は4割)以上であること。
(ii) 正社員の基幹的な雇用管理区分における女性労働者の割合が産業ごとの平均値(平均値が4割を超える場合は4割)以上であること
(※) 正社員に雇用管理区分を設定していない場合は(i)のみで可。

 

2. 継続就業

直近の事業年度において、次の(i)と(ii)どちらかに該当すること

(i) 「女性労働者の平均継続勤務年数」÷「男性労働者の平均継続勤務年数」が雇用管理区分ごとにそれぞれ7割以上であること。(※) 期間の定めのない労働契約を締結している労働者に限る。
(ii) 「女性労働者の継続雇用割合」÷「男性労働者の継続雇用割合」が雇用管理区分ごとにそれぞれ8割以上であること。(※) 継続雇用割合は、10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された労働

 ※上記を算出することができない場合は、以下でも可。


直近の事業年度において、正社員の女性労働者の平均継続勤務年数が産業ごとの平均値以上であること

 

3. 労働時間等の働き方

雇用管理区分ごとの労働者の法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計時間数の平均が、直近の事業年度の各月ごとに全て45時間未満であること

 

4. 管理職比率

直近の事業年度において、管理職に占める女性労働者の割合が産業ごとの平均値以上であること

又は

「直近3事業年度の平均した1つ下位の職階から課長級に昇進した女性労働者の割合」÷「直近3事業年度の平均した1つ下位の職階から課長級に昇進した男性労働者の割合」が8割以上であること

 

5. 多様なキャリアコース

直近の3事業年度に、大企業については2項目以上(非正社員がいる場合は必ずAを含むこと)、中小企業については1項目以上の実績を有すること

A  女性の非正社員から正社員への転換
B  女性労働者のキャリアアップに資する雇用管理区分間の転換
C  過去に在籍した女性の正社員としての再雇用
D  おおむね30歳以上の女性の正社員としての採用

 

えるぼし認定を取得するにはこれらの基準をクリアする必要があります。

 

参考:雇用環境・均等行政をめぐる 最近の動き「えるぼし認定、プラチナえるぼし認定」 -厚生労働省資料-

 

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4|プラチナえるぼし認定基準について

プラチナえるぼしの認定基準は、基本的にえるぼし認定と同様ですが、「継続就業」と「管理職比率」の項目で違いがあります。

 

2. 継続就業

直近の事業年度において、次の(i)と(ii)どちらかに該当すること

(i) 「女性労働者の平均継続勤務年数」÷「男性労働者の平均継続勤務年数」が雇用管理区分ごとにそれぞれ8割以上であること。(※) 期間の定めのない労働契約を締結している労働者に限る。
(ii) 「女性労働者の継続雇用割合」÷「男性労働者の継続雇用割合」が雇用管理区分ごとにそれぞれ9割以上であること。(※) 継続雇用割合は、10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された労働

 ※上記を算出することができない場合は、以下でも可。


直近の事業年度において、正社員の女性労働者の平均継続勤務年数が産業ごとの平均値以上であること

 

4. 管理職比率

直近の事業年度において、管理職に占める女性労働者の割合が産業ごとの平均値の1.5倍以上であること

ただし1.5倍後の数字が

①15%以下の場合は、管理職に占める女性労働者の割合が15%以上であること
※「直近3事業年度の平均した1つ下位の職階から課長級に昇進した女性労働者の割合」が「直近3事業年度の平均した1つ下位の職階から課長級に昇進した男性労働者の割合」以上である場合は、産業計の平均値以上で可。

②40%以上の場合は、管理職に占める女性労働者の割合が正社員に占める女性比率の8割以上であること
※ 正社員に占める女性比率の8割が40%以下の場合は、40%以上。

 

また、プラチナえるぼし認定では、「雇用管理区分ごとのその雇用する労働者の男女の賃金の差異の状況について把握すること」も求められます。

 

参考:雇用環境・均等行政をめぐる 最近の動き「えるぼし認定、プラチナえるぼし認定」 -厚生労働省資料-

 

 

 

5|えるぼし3つのグレードについて

「えるぼし認定」は3段階あり、前述した5つの評価項目のうち、えるぼしの基準を満たしている項目数に応じて取得できる段階が決まります。

 

【1~2つの基準を満たす:1段階目eruboshi_04n-02-220301

●5つの基準のうち1~2つの基準を満たしており、その実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること
●満たしていない基準については、事業主行動計画策定指針に定められた取組の中から当該基準に関連するものを実施し、その取組の実施状況について「女性の活躍推進企業データベース」に公表するとともに、2年以上連続してその実績が改善していること

【3~4つの基準を満たす:2段階目

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●5つの基準のうち3~4つの基準を満たしており、その実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること
●満たしていない基準については、事業主行動計画策定指針に定められた取組の中から当該基準に関連するものを実施し、その取組の実施状況について「女性の活躍推進企業データベース」に公表するとともに、2年以上連続してその実績が改善していること

【5つ(全て)の基準を満たす:3段階目

eruboshi_02n-02-220301

●5つの基準のうちすべての基準を満たしており、実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること

  • ※各段階すべて、下記3つの基準もすべて満たすこと。
  • ●事業主行動計画策定指針に則して適切な一般事業主行動計画を定めたこと。
    ●策定した一般事業主行動計画について、適切に公表及び労働者への周知をしたこと。
    ●女性活躍推進法及び女性活躍推進法に基づく命令その他関係法令に違反する重大事実がないこと

より高いグレードを取得している企業ほど、女性の活躍推進に積極的に取り組んでいる企業の証明となります。その中でも、より高い水準の要件を満たした企業は「プラチナえるぼし認定」を受けることができます。

 

参考:雇用環境・均等行政をめぐる 最近の動き -厚生労働省資料-

 

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6|えるぼしとくるみんの違い

えるぼしもくるみんも、企業規模によって行動計画の策定と届出が義務づけられ、要件を満たしている企業が申請によって厚生労働大臣の認定を受けられるという点では同じです。一方で、えるぼしは女性の活躍推進を行う企業が認定されるのに対して、くるみんは出産や育児の支援体制のある子育てサポート企業が認定されるという点が異なります。

 

【えるぼしとくるみんの違い一覧】

  えるぼし くるみん
認定マークの意味 女性の活躍推進を行う企業 出産や育児などの子育てサポート企業
基づく法律 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法) 次世代育成支援対策推進法
取り組みの目的 女性の個性と能力が十分に発揮できる社会を実現するため 企業のサポートによって労働者の仕事と育児の両立を実現し、少子化問題の解消を図るため
対象企業規模 労働者が101人以上の事業主 労働者が101人以上の事業主
企業の義務 ・一般事業主行動計画の策定、届出、公表、労働者への周知
・自社の女性活躍に関する情報公表
(※労働者が100人以下の事業主は努力義務)
・一般事業主行動計画の策定、届出、公表、労働者への周知
(※労働者が100人以下の事業主は努力義務)
 

 

くるみんについての詳細は「くるみんとは?認定基準や申請の流れ、助成金などのメリットを解説」をご覧ください。

 

 

 

7|えるぼし認定を受ける3つのメリットとは

えるぼし認定を受けると、どのようなメリットがあるのでしょうか。 えるぼし認定の取得によるメリットを挙げていきます。

  • (1)優秀な人材の確保や企業イメージの向上につながる

  • (2)各府省等による公共調達で加点評価を受けられる

  • (3)日本政策金融公庫による低利融資を受けられる

 

 

7-1.優秀な人材の確保や企業イメージの向上につながる

 認定を受けた企業は、自社の商品や名刺、パンフレット、広告など採用活動において、段階に応じた「えるぼし」または「プラチナえるぼし」の認定マークを使用することが可能になります。厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」サイトにも「えるぼし認定企業」として掲載されるため、 「女性が活躍できる企業」ということを社内外にアピールできます。

また、求人広告や求人票にも認定マークがあることで、長く働きたいと考えている女性やキャリアアップを目指したい方など、優秀な人材の確保や企業イメージの向上等につながることが期待できます。

 

 

7-2.各府省等による公共調達で加点評価を受けられる

平成28年(2016年)10月以降より、えるぼし認定企業など、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づく認定企業は、各府省等による公共調達で加点評価を受けることができ、優遇されるようになりました。

ワーク・ライフ・バランス等を推進する企業を積極的に評価し、これらの企業の受注機会の増大を図る観点から、総合評価落札方式又は企画競争による調達を行うときは、えるぼし認定企業などのワーク・ライフ・バランス等推進企業を評価する項目を設定することとしています。

評価項目例 認定の区分 総配点に占める割合(評価の相対的な重要度等に応じ配点)
<配点例>
12%の場合 10%の場合 7%の場合 5%の場合
ワーク・ライ
フ・バランス
等の推進に関
する指標
プラチナえるぼし 12% 10% 7% 5%
3段階目 10% 8% 6% 4%
2段階目 8% 7% 5% 3%
1段階目 5% 4% 3% 2%
中小企業の行動計画 2% 2% 1% 1%

※えるぼし認定などのない企業は加点がされません
※配点割合も含めた加点評価の詳細については、契約の内容に応じ、公共調達を行う各府省等において定められます

 

 

 

7-3.日本政策金融公庫による低利融資を受けられる

株式会社日本政策金融公庫(中小企業事業・国民生活事業)において実施している「働き方改革推進支援資金(企業活力強貸付)」を利用する際、一定の条件を満たしていれば、通常よりも低金利で融資を受けることができます。働き方改革推進支援資金は、融資を通じて非正規雇用の処遇改善を進めたり、事業所内に保育施設を整備する際の資金を借入できる仕組みです。優遇利率は、基準利率から最大マイナス0.65%と融資を受けたい場合に大きなメリットとなります。

※基準利率(貸付期間が19年超20年以内の場合): 中小企業事業1.80%(令和5年1月4日時点)

参考:働き方改革推進支援資金

 

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8|えるぼし認定の申請方法

えるぼし認定を取得するには、「一般事業主行動計画」の策定と届出などが必要です。行動計画の策定や届出を実施した企業のうち、評価基準を満たす企業が都道府県労働局雇用環境・均等部(室)への申請によって、えるぼし認定を受けることができます。

えるぼし認定取得の流れは、次のとおりです。

■えるぼし認定取得の流れ
①自社の女性の活躍に関する状況把握と課題分析
②一般事業主行動計画の策定や社内周知、公表
③一般事業主行動計画を策定した旨を都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ届出
④計画に基づいて取り組み、効果測定、情報の公表
⑤えるぼし認定の申請

それぞれのステップについて解説します。

 

 

8-1.自社の女性の活躍に関する状況把握と課題分析

自社の女性の活躍に関する状況把握として、必ず把握すべき項目である基礎項目をまず分析しましょう。

■基礎項目

①採用した労働者に占める⼥性労働者の割合
(計算方法:「直近の事業年度の⼥性の採用者数(中途採用含む)」÷「直近の事業年度の採用者数(中途採用含む)」×100(%))

②男⼥の平均継続勤務年数の差異

③労働者の各⽉ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況
(計算方法:「各⽉の対象労働者の(法定時間外労働+法定休日労働)の総時間数の合計」÷「対象労働者数」)

④管理職に占める⼥性労働者の割合
(計算方法:「⼥性の管理職数」÷「管理職数」×100(%))

 

把握できた基礎項目の状況から、企業にとって課題と感じた部分について、選択項目(必要に応じて把握する項目)の状況を確認し、さらに課題分析を行いましょう。

選択項目の区分と項目の一部は、次のとおりです。

■選択項目

①⼥性労働者に対する職業⽣活に関する機会の提供
・【採用】→男女別の採用競争倍率
・【評価・登用】→男女別の1つ上位の職階へ昇進した労働者割合 など

②職業⽣活と家庭⽣活との両⽴に資する雇用環境の整備
・【継続就業・働き方改革】→男⼥別の育児休業取得率及び平均取得期間 など

 

 

 

8-2.一般事業主行動計画の策定や社内周知、公表

状況把握と課題分析を行えたら、改善するための一般事業主行動計画を策定していきます。計画期間は、2年間から5年間に区切り、定期的に行動計画の進捗を検証します。

一般事業主行動計画の数値目標の設定内容は、企業規模で異なるため注意が必要です。

■数値目標設定義務

①⼥性労働者に対する職業⽣活に関する機会の提供
②職業⽣活と家庭⽣活との両⽴に資する雇用環境の整備

上記2つの区分内の定められた項目から、労働者数が301人以上の企業は「区分ごとに1項目以上(計2項目以上)」、101人以上300人以下の企業は「1項目以上」の数値目標を定めなければならない。

 

策定した一般事業主行動計画は、従業員が見やすい場所への提示やイントラネットへの掲載などをして、すべての労働者に周知します。併せて、自社サイトや厚生労働省が運営するサイト「女性の活躍推進企業データベース」などへも掲載して、外部への公表も行います。

 

💡一般事業主行動計画について詳しくまとめた記事はこちら
 
一般事業主行動計画とは
 
一般事業主行動計画とは?女性活躍推進の行動計画と情報公表の方法をわかりやすく解説!

 

 

8-3.一般事業主行動計画を策定した旨を都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ届出

一般事業主行動計画を策定したあとは、郵送、持参または電子申請により、「一般事業主⾏動計画策定・変更届(様式第1号)」を管轄の都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ届け出ます。

一般事業主行動計画そのものを添付する必要はありません。

 

 

 

8-4.計画に基づいて取り組み、効果測定、情報の公表

計画に沿って取り組み、実施状況や効果を確認、評価します。取り組み状況や効果がより改善されていくように、PDCA(「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」サイクルを回していきましょう。

また、自社の女性の活躍に関する情報は、更新日時を明記のうえ、年1回以上公表する必要があります。公表方法は、自社サイトや厚生労働省が運営するサイト「女性の活躍推進企業データベース」などへの掲載です。

情報公表内容は、企業規模で異なります。

■情報公表義務

①⼥性労働者に対する職業⽣活に関する機会の提供
②職業⽣活と家庭⽣活との両⽴に資する雇用環境の整備

上記2つの区分内の定められた項目から、労働者数が301人以上の企業は「区分ごとに1項目以上(計2項目以上)」、101人以上300人以下の企業は「1項目以上」の情報公表が必要。

 

 

 

8-5.えるぼし認定の申請

一般事業主行動計画の策定や届出、女性の活躍に関する情報の公表後に、えるぼし認定の申請を行います。えるぼし認定は、認定申請書に必要書類を添付し、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ郵送、持参、電子申請のいずれかの方法で申請できます。

えるぼし認定の申請で必要な書類は、次のとおりです。

■えるぼし認定申請に必要な書類

①基準適合一般事業主認定申請書
②一般事業主行動計画の写し
③労働者へ一般事業主行動計画の周知及び公表を明らかにする書類(日付が分かるもの)
(例:公表したウェブサイトの画面を印刷した書類)
④実績を明らかにする書類
⑤実績の公表日、取り組みの実施状況の公表日が分かる書類
(例:「⼥性の活躍推進企業データベース」内の実績公表画面を印刷した書類)
⑥関係法令遵守状況報告書

 

えるぼし認定を取得したあとに、下記に該当すると認定を取り消される恐れがあるため、注意が必要です。

■えるぼし認定を取り消されるケース

①えるぼし認定の基準に適合しなくなった場合
②認定取得時以降、2年間にわたり情報公表を怠った場合
③⼥性活躍推進法⼜は⼥性活躍推進法に基づく命令に違反した場合
④不正な手段により認定を受けた場合

 

参考:女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう! -厚生労働省資料-
参考:女性活躍推進法に基づくえるぼし認定プラチナえるぼし認定のご案内 -厚生労働省資料-

 

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9|えるぼし認定の企業事例

令和4年11月末日現在、女性活躍推進法に基づく「えるぼし」認定企業は1,990社、「プラチナえるぼし」は33社でした。

参考:女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況) -厚生労働省サイト-

 

えるぼし認定企業では、女性の活躍を進めていくため、どのような取り組みを行なっているのでしょうか。女性の活躍推進のために工夫している事例を紹介していきます。

  

 

9-1.化粧品の製造業

 

設立 従業員数 平均年齢 女性採用比率 平均継続勤務年数
2000年代 100~299名
(女性比率64.7%)
男性:36~40歳
女性:31~35歳
6年

 

(1)女性活躍の推進に関する基本的な考え方等

化粧品を製造するOEM事業を展開している企業の作業工程では、手先の器用さと小さな違いに気付くきめ細かさが求められることから、女性に向いている事業内容であり、実際に、パート従業員の9割は女性が占めています。

人手不足により、同じ地域の他社工場と人材の奪い合いが激化。また、女性の力が特に必要な業種である企業にとって、新工場の竣工に伴い女性を中心に採用を拡大することが喫緊の課題でした。そのため、女性活躍の推進に関する各種取組を行うことで、平成29年(2017年)に「えるぼし認定」を取得し、女性が働きやすい職場としてブランディングすることで、他社との差別化を図っています。

さらに、働きやすい職場とするため、テレワークの導入や工場に隣接した事業所内保育所を新設するなど、子育て中でも就業できる環境を整えているそうです。

 

(2)取組内容

 
①管理職研修の対象候補拡大と管理職候補者への意識付け

 ・厚生労働省が提供している一般事業主行動計画策定入力支援ツールを活用したところ、従業員に占める女性比率(約65%)と比較して女性管理職比率が低い(25%)ことが判明

・「女性は管理職になりたがらない」という思い込みがあったが、実際に話を聞いてみると、育児が落ち着いた時期など、タイミングさえ合えば管理職になりたいと考える女性もいることから、意識的に取り組む必要があると認識

「管理職候補」も含めた管理職を対象とした研修を実施し、男女関係なく、会社経営の考え方や他部署との連携などについて、ワークショップ形式での研修を実施

 

②残業時間の削減に向けた取組

 ・毎週水曜日をノー残業デーとし、定時退社を呼び掛け
→本取組を実施することで職場環境が改善され、より働きやすい職場になると考える
→今後は、部署によってノー残業デーの曜日を変えるなど、運用面を検討し、無理のない範囲で実施検討

 
 
③男性の育休取得の促進

・男性でも育休が取れることを個別に周知
・男性の育休取得率は3割

 

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9-2.情報通信業

 

設立 従業員数 平均年齢 女性採用比率 平均継続勤務年数
1990年代 100~299名
(女性比率48.1%)
男性:36~40歳
女性:31~35歳
50.0% 4年

 

(1)女性活躍の推進に関する基本的な考え方等

平成28年度(2016年度)に「えるぼし認定」を取得。主力事業は女性を対象としたモバイルコンテンツ事業であり、多くの若い女性従業員が活躍。どのような取り組みを実施しているかを従業員等に示すことで、結婚、出産などといったライフイベントを迎えても働き続けられる企業であることをアピールし、従業員のモチベーションを上げているそうです。

また、近年の求職者は労働環境や福利厚生に関心が高いこともあり、働き方改革の一環として、残業時間の削減に向けて、残業時間の管理の徹底などにも取り組まれています。

 

(2)取組内容

 
①成果を給与に反映させる短時間勤務制度の導入

 ・育児しながらでも仕事を制限することなく、キャリアを伸ばしたいと考える従業員から相談や要望が多く寄せられたことから、平成28年度(2016年度)以降、勤務時間を短縮して給与が減額される通常の短時間勤務制度とは別に、育児を行なっている従業員を対象に、労働時間に関係なく成果によって評価し、通常勤務と同等の給与とする短時間勤務制度を新たに導入

・モチベーションの高い従業員には継続就業してもらいたいため、従業員個々の希望によって、通常の短時間勤務を取得するか、成果による評価を前提とした短時間勤務を取得するか、働き方を柔軟に選択できるように変更 

 

②テレワーク制度の適用範囲の拡大

 ・テレワーク制度(在宅勤務制度)については、平成27年度(2015年度)から、1人で対応が可能な業務に従事する従業員に限定して導入していたが、育休から復帰して継続就業する従業員も増えたため、平成29年(2017年)から、育児への対応であれば職種に限らず誰でも活用できるものとした

・子どもが病気の際などに、従業員が仕事と育児の「板挟み」になることなく、精神的な余裕ができている

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。
 

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