
「人材の定着率が悪い」とお悩みの企業様は、労働条件や新入社員への対応で、「働きづらさ」や「不安」を社員に与えているのかもしれません。
定着率が低い場合、生産性や採用活動など多様な面でマイナスの影響が大きくなるため、定着率を上げることが重要です。
この記事では、定着率が下がる要因と上げる方法10選、属性別の効果的なアプローチや改善4ステップを解説します。
| この記事でわかる事 |
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・定着率が下がる5つの要因 |
目次
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2-1 労働条件・待遇への不満
2-2 評価・キャリアパスの不透明さ
2-3 職場での人間関係・心理的安全性の不足
2-4 業務内容のミスマッチ
2-5 放置・サポート不足 -
3-1 労働時間の適正化と労働環境の改善
3-2 給与・評価制度の見直しと可視化
3-3 コミュニケーション・職場環境の改善
3-4 成長支援・キャリア形成
3-5 採用・選考プロセスの見直し -
4-1 新卒社員の定着対策
4-2 中途社員の定着対策
4-3 中堅・ベテラン社員の定着対策 -
5-1 Step 1:現状の定着率と離職時期の把握
5-2 Step 2:退職理由の分析
5-3 Step 3:ボトルネックとなっている課題の特定と優先順位付け
5-4 Step 4:施策の実行と効果検証
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1.定着率とは?計算式と平均値の目安 |
定着率を上げる方法の前に、まずは定着率の計算方法や平均値を確認しておきましょう。
定着率とともによく挙げられる「離職率」についても解説します。
(1)定着率の定義と計算式
定着率とは、入社から一定期間、勤務し続けている従業員の割合のことです。定着率が高いほど「長く在籍している従業員が多い」ことを示すため、働きやすい職場環境として、採用活動におけるアピールポイントになります。
定着率の算出期間は、1年、3年、5年など、企業によって異なります。
定着率の計算式
定着率は、次の計算式で求められます。
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(2)定着率の平均と離職率の目安
厚生労働省の「令和7(2025)年雇用動向調査結果の概況」によると、令和7(2025)年度における全体の定着率は、86.3%(離職率13.7%)でした。
直近3年間の定着率・離職率を見てみると、徐々に定着率が上がっていることがわかります。
| 定着率 | 離職率 | |
| 令和5(2023)年度 | 84.6% | 15.4% |
| 令和6(2024)年度 | 85.8% | 14.2% |
| 令和7(2025)年度 | 86.3% | 13.7% |
なお、離職率は「離職した社員の割合」を示します。数値が高いほど「働きづらい」「成長できない」など、人材が流出しやすい課題のある職場だといえるでしょう。
離職率の算出方法は、「100 - 定着率」です。離職率がわかっている場合、「100 - 離職率」で定着率を求めることもできます。
2.定着率が下がる5つの要因 |

定着率が下がる要因として、次の5つが挙げられます。
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社員はどのような理由で離職してしまうのか、確認しましょう。
(1)労働条件・待遇への不満
働き方に柔軟性がない、給与が低いなど、労働条件や待遇に不満があると、定着率は下がりやすいです。
厚生労働省の「令和7(2025)年雇用動向調査結果の概況」によると、転職入職者が前職を辞めた個人的理由のうち、男性の1位が「給料等収入が少なかった」、女性の1位が「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」でした(※「その他の個人的理由」を除く)。
仕事に対する価値観が多様化している現代において、社員のニーズに応えられない企業は「働きづらい」と思われ、人材の流出を招くでしょう。
(2)評価・キャリアパスの不透明さ
不公平・不公正な評価制度は、優秀な社員ほど離職する可能性が高いです。「成果を出しても報われない」という諦念を抱くため、自分を適切に評価してくれる企業へ転職しようと思うでしょう。
また、評価制度が曖昧だと、「何をしたら理想のキャリアを歩めるか」がわかりません。キャリアパスも不透明になり、モチベーションが低下します。自分のキャリアに不安を覚えた社員は、目指す姿になれるように自社から離れていくでしょう。
(3)職場での人間関係・心理的安全性の不足
職場の雰囲気が悪い、人間関係がギスギスしているなど、居心地のよくない職場は定着率が低下しやすいです。人間関係を理由とした離職は多く、先ほどの厚生労働省の資料では、前職を辞めた理由の男女の2位が「職場の人間関係が好ましくなかった」でした。
意見すると否定される、質問すると馬鹿にされるなどの職場は、心理的安全性が不足しています。自己肯定感が下がり、居場所がないように感じるでしょう。
また、自分が直接的に何かされたわけではなくても、周りに「いがみ合っている社員がいる」といった状況でもストレスを感じます。業務を円滑に進められない、過剰に気を遣うなどで、精神的な疲労が大きくなりがちです。
| 💡心理的安全性を高めるポイントについて詳しくまとめた記事はこちら |
(4)業務内容のミスマッチ
入社者や異動した社員が実際に業務を開始したとき、ミスマッチを感じると離職に陥る可能性があります。
求人票や面接で業務内容について適切に伝えられていない、入社者や社員のスキルや経験、適性を見極めたうえで配属できていないなどが、ミスマッチの理由として挙げられるでしょう。
業務内容にミスマッチがあると、人材は本来の能力を発揮できず、モチベーションが低下します。「自分に合わない」と感じるため、意欲的に取り組める仕事を求め、転職を選択するでしょう。
(5)放置・サポート不足
採用した人材に、「経験者」を理由に業務を教えない、困っていても「忙しいからあとで」と流す、などの対応をしていると、早期離職となるリスクが高いです。
経験者採用であっても、企業によって業務の進め方や使用ツールは異なるため、サポートが不足していては円滑に業務を開始することが難しいです。また、入社者は仕事や職場環境、人間関係に慣れるまでに時間がかかり、不安を抱え続けます。
「この企業では自分の力を発揮できない」「このままでは成長できない」「自分の居場所がない」などの思いから、せっかく採用した人材が離職に至るでしょう。
3.社員の定着率を上げる5項目と施策10選 |

社員の定着率が上がれば、ベテラン社員が増えて業務進行がスムーズになります。また、採用活動でアピールすると、応募数の増加が期待できるでしょう。
社員の定着率を上げる方法を下表にまとめました。5項目にわけられ、それぞれ2つずつ、合計10の施策があります。
【社員の定着率を上げる方法一覧】
| 項目 | 施策 | |
| 1 | 労働時間の適正化と労働環境の改善 |
①労働時間の適正化と有休消化の推進 |
| 2 | 給与・評価制度の見直しと可視化 |
③評価基準の明文化と納得感のあるフィードバック |
| 3 | コミュニケーション・職場環境の改善 |
⑤定期的な1on1ミーティングの実施 |
| 4 | 成長支援・キャリア形成 |
⑦階層別研修・リスキリング支援の充実 |
| 5 | 採用・選考プロセスの見直し |
⑨RJPによるミスマッチ防止 |
各施策について、項目ごとに詳しくご紹介します。
(1)労働時間の適正化と労働環境の改善
①労働時間の適正化と有休消化の推進
残業や休日出勤が多い場合、業務効率化ツールの導入や業務の見直し・廃止などを行いましょう。ツール導入によって作業時間やミスが大幅に減れば、残業の削減や、空いた時間を使ってほかの仕事を進めることも可能になります。そもそも不要な業務をなくせば、余計な労力もかかりません。
また、有休取得を推進することも大切です。「先輩や上司が休まないから休みづらい」という社員もいるため、立場が上の社員から積極的に有休を取ると、「有休を取りやすい雰囲気」の醸成につながります。
定時で帰れる、休みたいときに休めるという職場は、メリハリがつき、健全な心身を保てるでしょう。
②柔軟な働き方と福利厚生の拡充
育児や介護、持病など、社員によってプライベートの状況は異なります。そのため、フレックスタイム制度やリモートワークといった柔軟な働き方の導入・環境整備を行い、社員がワークライフバランスを保ちやすくしましょう。
福利厚生を拡充することも大切です。例えば、「自社ならではの特別休暇の導入」や「法律以上の対応(時短勤務の対象者の拡大等)」などの対応が挙げられます。
仕事もプライベートも充実できる働きやすい環境は、社員にとって魅力的なため、定着率が高まります。
| 💡時短勤務の導入方法と注意点について詳しくまとめた記事はこちら |
(2)給与・評価制度の見直しと可視化
③評価基準の明文化と納得感のあるフィードバック
評価基準について、誰が見ても理解・納得できるように明文化しましょう。「何をすると・どのように評価されるのか」がわかると、従業員は自分の業務に対して意欲的になり、やりがいや目標も持ちやすくなります。
また、評価のフィードバックは、数値などを示しながら具体的に伝えることで納得感が高まります。次の目標も明確に設定できるでしょう。
主観による評価の偏りをなくすために「360度評価」を導入する、評価者に対して研修を行うなども、評価制度の透明性と公平性の向上につながります。
④適正な給与水準への改定とインセンティブ・賞賛制度
給与が少ないと、社員は生活水準を下げる、趣味を我慢するなどのストレスのかかる状況に陥り、より高い給与を求めて転職するでしょう。そのため、もし自社の給与が同業種などと比較して低いのであれば、適正な給与水準へ改定することが望ましいです。
改定が難しければ、成果の大きい社員へ特別ボーナスを支給するなどの、インセンティブ制度を設けましょう。社員同士が「感謝」の気持ちとして報酬を送り合う賞賛制度の導入もオススメです。
定着率だけでなく、仕事に対するモチベーションの向上や、社員同士のコミュニケーションの活性化が期待できます。
(3)コミュニケーション・職場環境の改善
⑤定期的な1on1ミーティングの実施
人間関係でストレスを感じるのは、相性の問題もありますが、お互いの理解不足も考えられます。信頼関係を築ければ、意見や思いを伝えやすい風通しのよい職場環境になるでしょう。
信頼関係の構築にはコミュニケーションが必要なため、定期的に1on1ミーティングを実施しましょう。ポイントは、上司が一方的に話をするのでなく、部下の悩みや意見などを傾聴することです。意見を受け止めたうえでフィードバックをすれば、「対話ができる安心感」や「お互いの理解促進」につながり、心の距離が近づきます。
チームや部署全体のコミュニケーションを活性化させるには、社内イベントの開催も効果的です。
⑥ハラスメント防止と相談窓口の設置
2020年6月より、ハラスメント防止対策が強化され、ハラスメントの内容や自社の方針、行為者への厳正な対処方針などを周知・啓発することが企業に義務化されています。また、相談窓口を設置し、適切な対応をすることも求められています。
ただし、「義務だから」で形だけの対処では、ハラスメントはなくなりません。ハラスメントは、被害者だけでなく周りの社員にも嫌な思いを抱かせ、連鎖的な離職を招くリスクがあります。そのため、ハラスメント対策に真摯に取り組み、社員の心身を守ることが、定着率の向上にもつながります。
参考:厚生労働省「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」
(4)成長支援・キャリア形成
⑦階層別研修・リスキリング支援の充実
社員が自社でキャリアを思い描き、実現できるように、階層別研修などの研修プログラムを多様に設けましょう。専門的知識を深められる研修、リーダー研修や管理職研修など、研修プログラムを充実させれば、社員は自分のキャリアを形成しやすくなります。
また、社員がスキルアップできるように、リスキリング支援も行うといいでしょう。資格取得費用や勉強に関する費用の補助をすれば、自社に対する満足度が高まり、定着しやすくなります。
キャリア形成を社員任せにするのではなく、キャリア面談を実施して、思考の整理やアクションの意思決定をサポートすることも大切です。
⑧オンボーディングの仕組み化
オンボーディングとは、新入社員が早期に組織に慣れ、業務を円滑に進められるようにサポートする取り組みです。企業によって設備や職場環境、活用ツール、業務の進め方などは異なるため、オンボーディングを丁寧に行い、組織文化や業務の理解を促進することが「早期戦力化」と「不安の軽減による早期離職防止」につながります。
ポイントは、オンボーディングの体制を整備しておくことと、組織全体で新入社員をサポートすることです。社内ルールをマニュアル化しておく、新入社員が悩んでいたら気づいた社員が声をかけるなどの細かな配慮が、人材の定着率を上げるでしょう。
| 💡オンボーディングの手順と成功ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら |
(5)採用・選考プロセスの見直し
⑨RJPによるミスマッチ防止
RJP(Realistic Job Preview)とは、採用活動にあたり、自社のネガティブな情報も含め、仕事内容や社風、職場環境などを求職者へありのままに伝えることです。日本語に訳すと「現実的な仕事情報の事前開示」を意味します。
求職者に自社のよい面ばかりを伝えると、入社後に「思っていたよりも仕事がきつかった」「残業が多くてプライベートが充実できない」といったギャップが生じ、不満から早期離職する可能性が高いです。
そのため、RJPを取り入れて「本音採用」を行い、求職者に自社のポジティブ・ネガティブ両面を知ってもらうことでミスマッチ防止と定着率の向上を図れます。
⑩パルスサーベイの導入
パルスサーベイとは、社員のエンゲージメントや満足度を把握するために、週1~月1ほどの短い間隔で行う調査のことです。パルス(pulse)は「脈拍」、サーベイ(survey)は「調査」を意味しており、脈拍のように短い間隔で繰り返し調査を行うことで、社員の満足度や帰属意識などをリアルタイムに測定できます。
スパンの短い定期的な調査は、既存社員だけでなく新入社員の心情の変化などにも気づきやすく、迅速にフォローできるでしょう。また、把握できた社員の要望を制度や職場環境に反映した場合、自社に対する満足度が上がり、定着につながります。
パルスサーベイは定期的に実施する調査ですが、設問数は十数問以内、回答時間も3分ほどで、社員への負担は小さいです。部署単位などでも実施できるため、ぜひ取り入れましょう。
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4.【属性別】効果的な定着率向上アプローチ |
ここでは、下記の属性別に効果的な定着率向上アプローチをご紹介します。
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(1)新卒社員の定着対策
基本スキルのフォロー
新卒社員には、ビジネスマナーや業務の基本スキルを身につけてもらうために、研修を実施しましょう。
社会人としての考え方や自社における業務の進め方、職場でのコミュニケーションなど、必要な基本スキルを多角的に学んでもらうことで、仕事に対するモチベーションアップが期待できます。
同期の横のつながり
新卒社員の同期同士のつながりを深めることは、定着率を上げるために重要です。横のつながりが強固になれば、上司や先輩には相談しづらい仕事の悩みを打ち明けられ、負担軽減や問題解決が可能でしょう。切磋琢磨し合える仲間がいることは、「私も頑張ろう」と思えるため、早期離職を抑制できます。
同期同士の関係性を深められるように、新卒社員を対象とした研修や勉強会などの交流機会を設けましょう。
メンター制
メンター制とは、新卒社員と年齢が近い先輩社員が「メンター(指導役)」となり、新卒社員の業務や精神面をサポートする仕組みのことです。
新卒社員とメンターは先輩・後輩という関係ですが、立場が近い点で、新卒社員の相談に対するハードルが低くなります。メンターは新卒社員から相談を受け、不安解消や問題解決力の醸成など多方面をサポートするため、新入社員の「何かあっても頼れる先輩」となり、安心感から定着しやすくなります。
(2)中途社員の定着対策
アンラーニング支援
アンラーニング(学習棄却)とは、すでにある知識やスキルのうち、有効でなくなったものを捨て、新たな知識やスキルを取り入れることを指します。環境の変化に適応するには、「こうでなければならない」という自分にとっての当たり前に固執せず、「いま必要なもの」へ柔軟に変えていくことが大切です。
中途社員のアンラーニングを支援すると、自己成長によって新たな環境である自社に馴染むのが早くなるでしょう。また、早期に活躍しやすくなるため、「合わない」ことを理由とする離職リスク防止につながります。
| 💡アンラーニングのメリットと注意点について詳しくまとめた記事はこちら |
ローカルルールの言語化
中途社員が早期に職場に慣れ、円滑に業務を進められるように、自社のローカルルールを言語化します。例えば、社内でのみ通用する専門用語やコミュニケーションの取り方(チャットでのルール等)、備品・設備の場所と使用方法などをマニュアルにまとめ、中途社員がいつでも見られるようにしておきましょう。
「誰かに聞かなくても自分で調べられる」状態にしておくことで、中途社員は「相手の時間を奪ってしまう」という心理的負担なく、ローカルルールを自分の知識として定着させられます。
即戦力プレッシャーの緩和
「中途社員は即戦力だから」と入社時から過度に期待し、ほかの社員と同じ目標を与えた場合、プレッシャーが大きくなります。新たな職場環境やルールに慣れる前から「すぐに活躍すること」を求められた結果、精神的な負担から早期離職してしまうかもしれません。
そのため、最初は「自社のルールや業務に慣れること」から求めるなど、段階を踏むことが大切です。下記のように目標を設定・共有すると、中途社員は焦らずに能力を発揮していけます。
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【中途社員の目標設定例】
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(3)中堅・ベテラン社員の定着対策
適切な評価・昇格
中堅・ベテラン社員の成果を適切に評価し、評価制度に則って昇格・昇進させることが定着率を高めるために大切です。目標の達成度合いを見るだけでなく、「リーダーシップを発揮してチームをまとめた」「課題解決につながる策を立案・実行し改善した」など、組織への貢献度も評価しましょう。
評価基準を新たに設ける場合は、透明性を確保して社員に不満や不安を抱かせないことが重要です。社員が次の評価まで意欲的に業務へ取り組めるように、具体的なフィードバックも行いましょう。
新たな挑戦機会の提供
中堅・ベテラン社員は、業務をミスなく、精度高く行える一方で、ルーティン化してしまい、新たな発見や成長の実感が乏しくなりやすいです。自分のキャリアに不安を覚えると、離職する可能性があります。
そのため、ジョブローテーションやリスキリング支援などを行い、新たな挑戦機会を提供しましょう。社員がスキルアップできる機会が増えれば、マンネリ打破やモチベーションアップにつながります。自社を「継続的に成長できる環境」と認識してもらうことが、定着率の向上に効果的です。
5.自社の定着率改善を進める4ステップ |

定着率を上げる方法を試すには、次の4ステップを踏みます。
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各ステップを具体的に解説します。
(1)Step 1:現状の定着率と離職時期の把握
まずは、自社の現状の定着率と離職時期を把握しましょう。
離職時期だけでなく、部署別、年齢別、雇用形態別など、多角的な面で定着率を把握した場合、「特定の部署の定着率が悪い」などの傾向がわかりやすくなります。
社員の情報を一元管理するシステムを活用すると、定着率などの情報を効率的にまとめられるでしょう。
(2)Step 2:離職理由の分析
把握できた情報から、離職理由を分析します。実際に離職する社員に面談やアンケートを実施して理由を聞き取ると、原因を特定しやすくなります。
また、社員に対して行っているサーベイの結果からも分析が可能です。社員が何に不満を抱いているのか、モチベーションが下がっている社員に共通点はないかなど、課題を洗い出しましょう。
(3)Step 3:ボトルネックとなっている課題の特定と優先順位付け
課題を特定できたら、改善するための施策に取り組んでいきます。課題が複数ある場合は、優先順位をつけることで迷いなく、効率的に改善を進められます。
なお、効果を定量的に測れるように、数値目標を定めることが大切です。
課題と改善策の例
| 課題 | 施策 | 数値目標 |
| 新入社員の離職率が高い | RJPの実施 | 入社1年以内の離職率:0% |
| 評価に対する不満が多い | 360度評価の導入 | 評価への満足度スコア:80点以上 |
| 休みを取りづらい | 業務の見直し | 有休取得率:70%以上 |
(4)Step 4:施策の実行と効果検証
施策を実行し、効果を検証していきます。すぐに効果が出るわけではないため、定期的に進捗をチェックしながら、年単位で長期的に取り組んでいきましょう。
効果は、サーベイの実施や定着率の推移などから検証します。改善が見られなければ、改めて課題を洗い出し、次の施策を行いましょう。少しでも効果を高められるように、現場の意見を施策に反映させることも大切です。
実行・検証・改善のサイクルを繰り返していくことが、自社の定着率改善につながります。
6.まとめ |
定着率が下がる要因には、労働条件への不満や職場の人間関係へのストレスなどがあります。定着率が悪いと、人材の育成コストが短い間隔で発生し、生産性が低下するでしょう。採用活動の際には、求職者にネガティブな印象を持たれます。
社員の定着率を上げる方法として、労働環境の改善や評価制度の明文化など10個の施策が挙げられるため、自社の課題解決に効果的な施策を取り入れていきましょう。
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