なでしこ銘柄とは?企業のメリットや認定基準・申請をわかりやすく解説

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女性活躍推進に取り組んでいる企業が選定される「なでしこ銘柄」は、平成24年度から実施されており、選定されるとさまざまなメリットを得られます。

なでしこ銘柄の認定を受けるには、定量的・定性的な評価を受ける必要があるため、認定を目指すと女性活躍推進の取り組みがさらに強化されるでしょう。

この記事では、なでしこ銘柄の認定基準や選定方法、認定のメリットをまとめているため、ぜひご参考にしてください。

 

この記事でわかる事
  • ・なでしこ銘柄の認定を受けるメリット
    ・なでしこ銘柄の認定基準
    ・なでしこ銘柄の申請の流れと選定方法
    ・なでしこ銘柄企業の公表について

 

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 CONTENTS

  1. なでしこ銘柄とは

    1-1 なでしこ銘柄とは
    1-2 Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業とは
  2. なでしこ銘柄の認定を受けるメリット

    2-1 市場からの評価が上がる
    2-2 業績パフォーマンスが向上する
    2-3 企業ブランディングの効果がある
    2-4 働く環境の改善による従業員満足度の向上
  3. なでしこ銘柄の認定基準

    3-1 対象企業の基準
    3-2 令和7年度におけるなでしこ銘柄の選定ポイント
  4. なでしこ銘柄の申請の流れ

    4-1 定量調査表をダウンロード
    4-2 調査表への回答
    4-3 メールで提出
    4-4 審査・選定
    4-5 「なでしこ銘柄」ロゴマーク送付
    4-6 選定企業公表
  5. なでしこ銘柄の選定方法

    5-1 8つのスクリーニング項目
    5-2 29のスコアリング項目
    5-3 定性情報審査に関する4つの評価項目
  6. なでしこ銘柄企業の公表について

    6-1 なでしこ銘柄認定の公表項目
    6-2 なでしこ銘柄認定の注目企業について
  7. まとめ

 

1|なでしこ銘柄とは

なでしこ銘柄は、投資家の企業への投資を促進し、各社の女性活躍推進に関する取り組みを加速化していくことを狙いとして、経済産業省と東京証券取引所が平成24年度(2012年度)より共同で実施しています。

「なでしこ銘柄」と「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」について解説します。

参考:経済産業省「女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」
参考:経済産業省「令和7年度「なでしこ銘柄」募集要領

 

 

 

 

1-1.なでしこ銘柄とは

なでしこ銘柄2026「なでしこ銘柄ロゴマーク」

 

なでしこ銘柄とは、女性活躍推進に優れた上場企業を選定し、「中長期の企業価値向上」を重視する投資家に魅力ある銘柄として紹介する取り組みのことです。女性活躍のために「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」の2つを進めることが重要とされています。

なでしこ銘柄に選定されるには、定められた調査への回答や、社内外問わず女性取締役が1名以上いるなどの基準をクリアすることが求められます。なでしこ銘柄に選定される企業数は、業種ごとに1~3社ほど、最大30社程度です。

  • 【令和7年度の調査内容】
    ①女性活躍推進に関する数値などの定量情報に係る調査
    ②共働き・共育て(両立支援)推進に関する数値などの定量情報に係る調査
    ③共働き・共育て(両立支援)推進に関する経営戦略と紐づいた取り組みの定性情報に係る調査
    ④女性活躍推進に関する取組と経営戦略とのつながりやその成果といった定性的な情報に係る調査

 

(1)なでしこ銘柄の由来

なでしこ銘柄の由来は、サッカー日本女子代表の「なでしこジャパン」です。なでしこ銘柄のロゴマークは、一つ一つの丸を人材とみなし、多様な人材を活用することで企業が右肩上がりに成長していくというイメージで、「新しい価値を生み出し、創造する企業」のシンボルとして作成されました。

吹き出しは、新たな意見が生まれることを表しています。

 

 

 

 

1-2.Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業とは

Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業2026「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業ロゴマーク」

 

Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業は、「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」の取り組みが特に優れた企業のことで、なでしこ銘柄とは別に20社程度が選定されます。

選定のポイントとしては、共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援を行なっているか、すべての従業員が働きやすい環境を作っているかなどが評価されます。

なお、なでしこ銘柄とNextなでしこ 共働き・共育て支援企業への応募パターンは下記のとおりです。

  • 【応募パターン】
    ①「なでしこ銘柄」と「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」の両方に応募
    ②「なでしこ銘柄」のみに応募
    ③「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」のみに応募

  • ※なでしこ銘柄に選定されるとNextなでしこ 共働き・共育て支援企業には選定されない
    ※なでしこ銘柄のみに応募し、選定されなかった場合、Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業の選定対象にはならない

 

 

 

2|なでしこ銘柄の認定を受けるメリット

なでしこ銘柄2-08-241206

なでしこ銘柄の認定を受けた企業は、さまざまなメリットを得られます。

  • ・市場からの評価が上がる
    ・業績パフォーマンスが向上する
    ・企業ブランディングの効果がある
    ・働く環境の改善による従業員満足度の向上

各メリットについてご紹介します。

 

 

 

 

2-1.市場からの評価が上がる

なでしこ銘柄の選定を受けると、市場からの評価が上がる可能性があります。

経済産業省の「令和7年度「なでしこ銘柄」レポート」によると、なでしこ銘柄の選定企業26社の株価指数とTOPIXを比較した場合、TOPIXよりもなでしこ銘柄のほうが高いことがわかります。

 

なでしこ銘柄選定企業とTOPIXの株価比較

 

また、内閣府の「投資において企業の女性活躍情報が活用されています!」に掲載されている調査によると、約3分の2の機関投資家等が投資判断において女性活躍情報を「全てにおいて」または「一部で」活用していることがわかりました。

 

投資判断に女性活躍情報を活用する割合

 

そのため、なでしこ銘柄に認定されれば市場からの評価が上がり、投資先として選ばれやすくなるでしょう。

 

 

 

 

2-2.業績パフォーマンスが向上する

なでしこ銘柄の選定を受けることで、業績パフォーマンスの向上が期待できるでしょう。

経済産業省の「令和7年度「なでしこ銘柄」レポート」から、なでしこ銘柄の選定企業26社の売上高営業利益率と配当利回りを見てみます。

まず、東証プライム銘柄の平均値と比較すると、令和6年度通期の売上高営業利益率(営業マージン)は、なでしこ銘柄が2.8ポイント上回りました。

 

令和7年度選定「なでしこ銘柄」の売上高営業利益率

また、配当利回りも、なでしこ銘柄のほうが東証プライム市場平均値よりも0.6ポイント上回っています。

 

令和7年度選定「なでしこ銘柄」の配当利回り

なでしこ銘柄は、なでしこ銘柄が開始された平成24年度から毎年、東証一部平均値よりも高い売上高営業利益率を出しています。

 

なでしこ銘柄と東証一部における平均売上高営業利益率の差

参考:経済産業省「令和3年度なでしこ銘柄

 

そのため、なでしこ銘柄に選定されるほどの女性活躍推進への取り組みは、業績パフォーマンスの向上にもつながると考えられます。

 

 

 

 

2-3.企業ブランディングの効果がある

なでしこ銘柄に認定されると、社員が働きやすい職場環境が整備されている企業として、ブランディングの効果があります。

特にライフイベントによって働き方が変わりやすい女性が働きやすい環境を整えるためには、柔軟な働き方ができるリモートワーク制度や時短勤務制度の導入、継続的な雇用環境の整備を行なっていくことが重要です。

女性活躍推進に積極的に取り組む企業は求職者からの印象も良く、採用効果の向上や顧客からの印象が良くなるなどのプラスの影響が期待できるでしょう。

 

💡時短勤務制度の概要やメリットについて詳しくまとめた記事はこちら

時短勤務はいつまで?法律上の期間・対象者や給与計算方法を解説!

 

 

 

 

2-4.働く環境の改善による従業員満足度の向上

女性活躍推進への取り組みは、女性だけでなく、男性の働きやすさも向上する可能性があります。

女性が働きやすい職場環境を整備するには、現状把握や制度の見直しが必要です。見直しによって、育児休業を取得しやすい雰囲気の醸成や業務効率化ツールの導入による残業削減など、職場環境が改善されれば働きやすくなり、従業員満足度も向上するでしょう。

また、生産性アップや離職率の低下も期待でき、事業の成長、採用コスト抑制などにもつながります。

 

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3|なでしこ銘柄の認定基準

なでしこ銘柄3-08-241206

なでしこ銘柄には認定基準があるため、認定を受けたい企業は事前に確認しておきましょう。

なでしこ銘柄の認定基準について解説します。

参考:経済産業省「令和7年度「なでしこ銘柄」募集要領

 

 

 

 

3-1.対象企業の基準

令和7年度におけるなでしこ銘柄の対象企業や応募書類は、次のとおりです。

項目 令和7年度なでしこ銘柄事業
対象企業

令和7年(2025年)8月25日時点で東京証券取引所のプライム市場・スタンダード市場・グロース市場に上場しているすべての企業(外国株を含む)

銘柄選定企業数

なでしこ銘柄:30社程度(18業種各1~3社程度)
※2025年7月末時点で上場企業数300社未満の業種は1~2社、300社以上の業種は1~3社を選定

Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業:20社程度(18業種各0~2社程度)

応募書類
(「女性活躍度調査」調査票)

①共通調査票
②なでしこ銘柄調査票
※「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」のみの応募の場合は共通調査票のみ

 

また、なでしこ銘柄選定に用いられた業種分類は、次の18業種です。

1 食品 7 鋼鉄・非鉄 13 運輸・物流
2 エネルギー資源 8 機械 14※ 商社・卸売
3※ 建設・資材  9 電機・精密  15※ 小売
4 素材・化学  10※ 情報通信 16 銀行
5 医薬品 11※ サービスその他 17 金融(除く銀行)
6 自動車・輸送機 12 電気・ガス 18 不動産

※が付いている業種は1~3社選定。ほかは1~2社選定

 

 

 

 

3-2.令和7年度におけるなでしこ銘柄の選定ポイント

令和7年度における「なでしこ銘柄」と「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」の選定ポイントを以下にまとめました。

 

(1)なでしこ銘柄の選定ポイント

なでしこ銘柄の選定ポイントは、次の2つです。

【選定ポイント】

  • ①「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」に関する取り組み・成果がどちらも優れていること
    ②経営戦略と女性活躍を含む人材戦略との結びつき、それによる企業価値向上が自社独自のストーリーとして語られていること

 

具体的には、役員等における女性比率や階層別の女性比率等、男女差異を評価ポイントとして、意思決定層における女性の登用促進に向けたパイプラインの構築やキャリア形成支援環境が整備されているかを確認しました。両立支援においては、男性の育休取得率や平均法定外労働時間などが評価対象です。

また、自社の経営戦略における女性活躍の位置づけや、企業価値へのつなげ方を企業の言葉でストーリーとして語られていることも求められました。

 

(2)Nextなでしこ共働き・共育て支援企業の選定ポイント

Nextなでしこ共働き・共育て支援企業の選定ポイントは、以下のとおりです。

【選定ポイント】

  • ①共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援を推進していること
    ②共働き・共育てをする従業員に限らず、すべての従業員が自分の望む働き方を選択できる環境づくりを推進していること

 

評価対象の項目としては、両立支援に関する取り組みの有無と、男性の育休取得率などです。

共働き・共育てに特化した支援以外にも、すべての従業員が働きやすく、キャリアを形成しやすい環境づくりを推進しているかも、全正社員の平均法定外労働時間などを評価し、確認します。

 

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4|なでしこ銘柄の申請の流れ

なでしこ銘柄4-08-241206

なでしこ銘柄の申請の流れは、下記のとおりです。

  • ①定量調査表をダウンロード
    ②調査表への回答
    ③メールで提出
    ④審査・選定
    ⑤「なでしこ銘柄」ロゴマーク送付
    ⑥選定企業公表

各項目について解説します。(※記載内容は令和7年度の応募方法です)

参考:経済産業省「令和7年度「なでしこ銘柄」募集要領

 

 

 

 

4-1.定量調査表をダウンロード

まずは、経済産業省のホームページにアクセスし、①共通調査票(Excel)②なでしこ銘柄調査票(Word)をダウンロードします。

令和7年度の応募期間は、令和7年8月25日の10時から令和7年10月16日の12時まででした。

経済産業省から応募案内の発送はないため、応募したい企業は忘れないように注意が必要です。

 

 

 

 

4-2.調査表への回答

ダウンロードした①共通調査票(Excel)②なでしこ銘柄調査票(Word)に回答します。

共通調査票となでしこ銘柄調査票の両方に回答した企業がなでしこ銘柄の選定対象となるため、選定対象となりたい場合は必ず両方提出しましょう。

 

 

 

 

4-3.メールで提出

回答が完了したら、なでしこ銘柄の事務局あてに共通調査票となでしこ銘柄調査票をメールで提出します。受付はメールのみのため、誤って郵送しないように気を付けてください。

原則として、土・日・祝日を除く1営業日以内に、受領の連絡がきます。

 

 

 

 

4-4.審査・選定

なでしこ銘柄の審査対象となるには、下記、回答必須項目とスクリーニング基準をクリアする必要があります。

 

回答必須項目
  • ・応募対象(なでしこ銘柄・Nextなでしこ)
    ・企業名等
    ・回答範囲企業(持株会社制の採用有無等)
    ・回答内容の公表への同意
    ・法令遵守状況
    ・反社会的勢力とのつながりがないこと
スクリーニング基準
  • ・直近3年間平均ROEがマイナスではない(※ROE:自己資本利益率)
    ・上場企業単体ベースにおいて、社内外問わず、女性取締役が1名以上いる
    ・社名および定量調査票の一部内容の公表に同意する
    ・女性活躍推進法に基づく行動計画を策定している(従業員数101人以上の企業)
    ・「女性の活躍推進企業データベース」で女性管理職比率を開示している
    ・法令が遵守されていること
    ・反社会的勢力とのつながりがないこと

 

スクリーニングによって審査対象となった企業が、なでしこ銘柄の選定企業として審査されます。

■ 審査

  • ①共通調査票:調査票に〇印を記載している項目についてスコアリングを実施
    ②なでしこ銘柄調査票:女性活躍の状況に関する定性的な情報について、ストーリーの一貫性等、全体をとおして審査を実施

 

スコアリング項目やなでしこ銘柄調査票の評価項目については、後述の「なでしこ銘柄の選定方法」で詳しくお伝えしているため、そちらをご覧ください。

 

 

 

 

4-5.「なでしこ銘柄」ロゴマーク送付

なでしこ銘柄の審査期間は、令和7年10月から令和8年2月で、令和8年2月下旬から3月上旬に選定企業が決定します。

令和8年3月下旬には、企業の担当者へメールでの連絡とともに、「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」ロゴマークが送付されます。

 

 

 

 

4-6.選定企業公表

令和8年3月下旬には、選定企業の公表が行われます。

公表される項目は次のとおりです。

■ 公表項目

  • ・回答企業 定量データ一覧
    ・「なでしこ銘柄」選定企業事例集
    ・「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」選定企業事例集
    ・なでしこ銘柄レポート(事業概要・結果報告)
    ・注目企業レポート
    ・一般公開用簡易版セルフチェックシート

 

なお、なでしこ銘柄の選定後に、企業が提出した情報が虚偽であったことが判明した場合や、法令遵守状況などでふさわしくないと判断される事実が生じた場合は、選定を取り消されることがあります。

 

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5|なでしこ銘柄の選定方法

なでしこ銘柄5-08-241206

なでしこ銘柄の選定にあたり、スクリーニング項目やスコアリング項目があります。

令和7年度における、なでしこ銘柄の選定方法を解説します。

参考:経済産業省「令和7年度「なでしこ銘柄」募集要領

 

 

 

 

5-1.8つのスクリーニング項目

なでしこ銘柄に選定されるには、「共通調査票」と「なでしこ銘柄調査票」の両方の提出が必要です。

調査票の提出も含めると、なでしこ銘柄におけるスクリーニング項目は次の8つになります。

■ スクリーニング項目

  • ・共通調査票となでしこ銘柄調査票を提出していること
    ・直近3年間平均ROEがマイナスではない(※ROE:自己資本利益率)
    ・上場企業単体ベースにおいて、社内外問わず、女性取締役が1名以上いる
    ・社名および定量調査票の一部内容の公表に同意する
    ・女性活躍推進法に基づく行動計画を策定している(従業員数101人以上の企業)
    ・「女性の活躍推進企業データベース」で女性管理職比率を開示している
    ・法令が遵守されていること
    ・反社会的勢力とのつながりがないこと

 

 

 

 

5-2.29のスコアリング項目

共通調査票のスコアリング項目は大きく3つにわかれており、各項目でさらに評価される項目が定められています。

項目と各個数は次のとおりです。

■ スコアリング項目

  • ①キャリア形成支援の推進状況に関する項目:13項目
    ②共働き・共育て(両立支援)推進状況に関する項目:6項目
    ③経営戦略と紐付いた共働き・共育て(両立支援)に向けた取組(定性・選択式):10項目

なお、それぞれのスコアリング項目は、資本市場、労働市場のニーズを反映する項目が設定されています。

 

①キャリア形成支援の推進状況に関する項目
役員等における女性の活躍状況 役員に占める女性の割合
取締役に占める女性の割合
社内取締役に占める女性の割合
執行役員に占める女性の割合
会社全体における女性の活躍状況 管理職に占める女性の割合
係長相当職に占める女性の割合
正社員採用に占める女性の割合
正社員に占める女性の割合
係長相当職のうち、課長相当職に昇進した比率の男女差異
管理職のうち、執行役員に昇進した比率の男女差異
正規雇用の男女の賃金の差異
有価証券報告書における男女の賃金の差異についての分析
有価証券報告書における男女の賃金の差異についての今後の対策
②共働き・共育て(両立支援)推進状況に関する項目
全ての従業員を対象とする柔軟な働き方の推進状況 正社員の1か月あたりの平均法定外労働時間
正社員の年次有給休暇取得率
共働き・共育て(両立支援)の推進状況 女性正社員の育児休業からの復帰率
男性正社員の育児休業取得率
男性正社員の育児休業の平均取得日数
正社員の平均勤続年数の男女差異
③経営戦略と紐付いた共働き・共育て(両立支援)に向けた取組(定性・選択式)
共働き・共育てを可能にする取組の導入・実施状況 育児・介護以外でも理由を問わず従業員の希望に応じ
て働く時間を選べる制度
育児・介護以外でも理由を問わず従業員の希望に応じ
て働く場所を選べる制度
働く時間を削減するための制度・取組
従業員のキャリア形成支援
女性のキャリア継続に向けた健康課題に関する支援
共働き・共育ての実現に向けた支援
意識改革・風土醸成
共働き・共育ての実現に向けた制度・取組の推進状況 全ての従業員のエンゲージメント向上の推進
共働き・共育てを可能にする全ての従業員の働きやすさ実現の推進
共働き・共育てを可能にする全ての従業員の自律的なキャリア形成支援の推進 

 

共通調査票において、スコアリング項目には〇印が付されています。

スコアリング項目の中で、回答を控えたい場合は非回答(空欄)にもできますが、スコアリングに影響する可能性があります。また、公表時には非回答であることがわかるような形で公表されるため、注意が必要です。

 

 

 

 

5-3.定性情報審査に関する4つの評価項目

なでしこ銘柄調査票の評価項目は、大きく次の4つに分けられます。

■ なでしこ銘柄調査票の評価項目

  • ①戦略性
    ②取組
    ③成果
    ④開示

それぞれの評価ポイントについて解説します。

 

(1)戦略性

「戦略性」は、「経営戦略と人材戦略(女性活躍推進)の関連付け」と「トップマネジメントのコミットメント」の2項目ごとに評価ポイントがあります。

項目 評価ポイント
経営戦略と人材戦略(女性活躍推進)の関連付け
  • ・企業価値向上につながるように、自社の経営戦略と人材戦略(女性活躍推進)の方針を明確に位置付けている
    ・ 女性活躍推進について、目指すべき姿の設定と現在の姿とのギャップの把握を定量的に行なっている
    ・そのギャップを踏まえた人材戦略(女性活躍推進)が適切なものになっている(例:人的資本に関する社内環境整備方針等を立てている)
    ・取締役、経営層レベルで密な議論を行い、モニタリング体制を構築している
トップマネジメントのコミットメント

・経営トップが経営戦略として女性活躍推進をとらえ、例えばKPI・ロードマップを策定し、自らの責任で全社的な取組としてリードし、企業文化への浸透を図っている
・自社にとっての社内の女性活躍推進の必要性を、明瞭かつロジカルに、経営戦略と絡めてストーリー性をもって説明している
・トップのコミットメントの発信方法や、社外発信している場合の公表媒体が具体的に記載されている

 

 

(2)取組

「取組」においては、「自社の経営戦略を踏まえた、適切な指標・目標値の設定」と「自社の状況・課題に即した取組の実施」の2項目ごとに評価ポイントがあります。

項目 評価ポイント
自社の経営戦略を踏まえた、適切な指標・目標値の設定
  • ・ビジネス状況、経営課題、女性活躍状況、比較可能性等を踏まえた、指標設定の理由を明確に説明している
    ・企業価値向上とのつながりを踏まえた意欲的な指標設定になっており、指標設定の背景・中長期的な目標を考慮したうえで、指標設定の理由を段階を踏んで記載している(必要に応じて中間アウトカム等を設定することも考えられる)
    ・企業の課題とそれらを解決するための独自指標を設定し、指標の定義を明確に説明するとともに、現状の課題分析・目標に対する今後のアクション・行動計画と関連付けて考えている
    ・PDCAを踏まえて適切に指標の見直しを行なっている
自社の状況・課題に即した取組の実施
  • ・現在の取組の状況と達成状況をしっかりと捉え、分析し、具体的な今後の取組を説明している
    ・成果を出し続けるためのPDCAサイクルを具体的に説明している
    ※自社従業員に向けた取組を評価対象とし、自社サービスの内容および自社サービスを提供していること自体については評価対象に含まない。なお、サービス提供を行う中で女性活躍に関する理念等が社内で浸透し、その結果社内の女性活躍推進につながっていることがわかる場合は、評価の対象となり得る

 

(3)成果

「成果」で評価される項目は、「企業価値向上への寄与」です。

項目 評価ポイント
  • 企業価値向上への寄与
  • ・ビジネス上の成果及び企業価値への影響を記載している
    ・特に、社員の意識改革等にとどまらず、イノベーションの創出を通じた企業の中長期的な企業価値向上を具体的に説明している
    ※女性を一様に捉えたり、女性に対して特有の視点を求めるという文脈で「女性ならでは」といった記載をすることが適切ではないことに留意

 

(4)開示

「開示」での評価項目は、「情報開示の考え方と労働市場や資本市場からの反応・対話の実施状況」です。

項目 評価ポイント
情報開示の考え方と労働市場や資本市場からの反応・対話の実施状況
  • ・自社の情報開示について、企業価値向上との関連性からどのように考え、どのような姿勢で行なっていくか具体的に示されている
    ・開示基準を遵守し、開示内容が客観的かつ合理的なものとなっている。業種やビジネスモデル等の事業特性等の独自性を踏まえたうえで記載するとなおよい
    ・女性活躍推進についての情報が下記のような適切な媒体にて公表されており、労働市場や資本市場等ステークホルダーとの対話に活用されている。特に有価証券報告書での主な開示項目は調査票回答に明記されている
    (考えられる適切な媒体の例:有価証券報告書、中期経営計画公表資料、アニュアルレポート・統合報告書、コーポレート・ガバナンス報告書、サステナビリティレポート等)

 

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6|なでしこ銘柄企業の公表について

なでしこ銘柄6-08-241206

なでしこ銘柄企業に選定されると、調査結果が公表されます。

なでしこ銘柄の選定にあたり、公表される項目と注目企業について解説します。(※記載内容は令和7年度におけるなでしこ銘柄選定についてです)

参考:経済産業省「令和7年度「なでしこ銘柄」募集要領

 

 

 

 

6-1.なでしこ銘柄認定の公表項目

なでしこ銘柄として認定されると、なでしこ銘柄の選定結果とともに「女性活躍度調査」として下記の6点が公表されます。

公表項目 公表内容
①定量データ一覧( a.共通調査票より)
  • ・公表に同意した企業については女性活躍推進に積極的な企業として公表
    ・「なでしこ銘柄」および「共働き・共育て支援企業」選定企業は公表必須
    ・「役員に占める女性の割合」など具体的な内容が公表される(※)
②「なでしこ銘柄」選定企業事例集(b.なでしこ銘柄調査票より)

「なでしこ銘柄」選定企業について、基本的に応募資料をそのまま公表

③「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」選定企業事例集

「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」選定企業の取組内容の詳細をベストプラクティスとして公表
(選定企業に対して後日、取組内容に関する記載の提出を依頼予定)

④「なでしこ銘柄」レポート(a・bより)
  • ・「なでしこ銘柄」選定企業について、委員の評価ポイントを公表
    ・「なでしこ銘柄」選定企業以外の回答企業についても傾向等を公表
⑤注目企業レポート

特徴的で他社にとっても参考になる事例について、基本的に応募資料をそのまま公表

⑥一般公開用簡易版セルフチェックシート

・全回答企業に対してセルフチェックシートが送付される
・自社の女性活躍推進状況を可視化できる

 

(※)①定量データ一覧( a.共通調査票より)で公表されるデータは、具体的には次のとおりです。

公表項目
基本情報 企業名、業種、証券コード等
キャリア形成支援の推進状況 役員に占める女性の割合
取締役に占める女性の割合
社内取締役に占める女性の割合
執行役員に占める女性の割合
管理職に占める女性の割合
係長相当職に占める女性の割合
正社員採用に占める女性の割合
正社員に占める女性の割合
階層ごとの昇進・昇格した比率の男女差異(①課長相当職②執行役員)
男女の管理職比率の差異(男性管理職/男性従業員を
100%とした場合の女性の数値)
正規雇用・非正規雇用の男女の賃金の差異、差異についての説明
女性管理職比率の経年変化(5期間・10期間の変化率)、数値の説明
共働き・共育て(両立支援)の推進状況 正社員の1か月あたりの平均法定外労働時間
男女の平均法定外労働時間の差異
法定外労働時間が1か月あたり45時間以上の正社員の割合
正社員の年次有給休暇取得率
女性正社員の育児休暇からの復帰率
男性正社員の育児休業取得率
男性正社員の育児休業の平均取得日数
正社員の平均勤続年数の男女差異
その他 えるぼし・くるみん取得状況

 

 

■ えるぼし・くるみんについては下記で詳しく解説しています

【2026年4月最新】えるぼし認定とは?改正法による「プラス」創設と義務化のポイントを徹底解説!

くるみん認定企業とは?基準や申請方法、採用での活用戦略を解説!

 

 

 

 

6-2.なでしこ銘柄認定の注目企業について

共通調査票では、政府が注目するさまざまなテーマについて自由記述の任意アンケートを実施しており、回答企業のなかから「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」の選定に関わらず、特徴的で他社にとっても参考になる事例を注目企業として公表しています。

令和7年度は、文字数無制限で下記の回答が求められました。

■ 令和7年度の設問

  • ・多様な人材の活躍に向けた取組において、特に重視している指標と設定理由・その達成に向けた取組概要
    ・男女間賃金格差の是正のために行なっている取組と得られた成果
    ・女性従業員の健康課題解決への取組の概要と得られた成果(定量的な成果を含む)

 

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7|まとめ

企業がなでしこ銘柄の認定を受けると、「市場価値の向上」や「企業ブランディング効果」などのメリットがあります。女性活躍を推進する取り組みを行なっている企業は、ぜひなでしこ銘柄認定も目指しましょう。

また、なでしこ銘柄は、スクリーニング項目やスコアリング項目、評価項目から選定され、認定を受けると定量データや事例が公表されます。そのため、「なでしこ銘柄レポート」などを参考にして、他社の取り組みを自社に活かすこともオススメです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

   監修者プロフィール

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小林 佳代子

新卒で(株)キャリアデザインセンター入社。転職情報誌及び転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。働く20代向けオウンドメディアの立ち上げ、女性向けwebマガジン『woman type』の編集長を経て2018年『女の転職type』編集長に就任。

 

 

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