さまざまなSNSが普及していますが、なかでも若手に人気が高いのがInstagram(インスタグラム)です。
Instagramを活用するのは個人だけでなく、「Instagram採用」といって採用活動に取り入れる企業も増加しています。
企業がInstagram採用を成功させるには、Instagramの機能やメリット・デメリットをあらかじめ把握しておくことが大切です。
この記事では、Instagram採用の意味やメリット・デメリット、成功のポイント、取り組み事例をまとめているため、ぜひご参考にしてください。
※掲載しているInstagramに関する情報は、2024年11月時点のものです。
この記事でわかる事 |
・Instagram採用の取り組み事例 ・Instagram採用のメリット、デメリット ・Instagram採用の成功ポイント |
CONTENTS |
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1|Instagram採用とは |
Instagram(インスタグラム)採用とは、SNSの「Instagram」を活用した採用活動のことです。Instagramは主に写真・画像や動画を投稿するSNSで、閲覧者はビジュアルで情報を取得できます。
【Instagramの主な機能】(※2024年11月時点)
機能 | 特徴 |
フィード投稿 |
Instagramの基本的な機能で、写真・画像・動画とともに文章(2200文字まで)を投稿できる |
リール |
最大90秒の動画を投稿できる。フォロワー以外のユーザーにも情報を届けやすい。 |
ストーリーズ |
最大60秒の動画を投稿できる。主にフォロワー向けの動画で、24時間経過すると自動的に消える。 |
ハッシュタグ |
「#(半角シャープ)」とキーワードを組み合わせたタグ(例:#中途採用)のこと。投稿の文章部分(キャプション)に載せることで、自社の投稿が検索されやすくなる。 |
Instagram採用に取り組み、自社のオフィスや従業員、イベントなどを写真や動画で紹介すると、テキストで伝えるよりもわかりやすいため、ミスマッチの防止やブランディング効果などが期待できるでしょう。
1-1.ほかのSNSとの違い |
Instagram以外にも、SNSにはXやFacebook、LINEなど多様な種類があります。InstagramとほかのSNSの利用率・特徴の違いを表にまとめました。
SNS | 全年代(10代~60代)の利用率 | 特徴 |
56.1% |
・写真や動画で視覚的に訴求できる |
|
X | 49.0% |
・拡散力があり幅広いユーザーへアプローチできる |
30.7% |
・長文での情報発信が可能 |
|
LINE | 94.9% |
・メールマガジンのように情報を届けられる |
YouTube | 87.8% |
・動画で情報発信ができる |
TikTok | 32.5% |
・十数秒から3分程度の短い動画を投稿できる |
参考:総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」
Instagramは、女性の利用率(63.6%)が男性の利用率(48.8%)よりも15%ほど高いです。また、10~30代の利用率(10代:72.9%、20代:78.8%、30代:68.0%)が高いため、若手の女性採用に効果的なSNSといえます。
2|Instagram採用の取り組み事例 |
企業の採用活動の総合的なサポートを行う弊社キャリアデザインセンターでは、広告制作職の採用でInstagramアカウントを開設しました。
新卒採用はもちろんのこと、中途採用でも未経験者採用を行なっているため、未経験で入社してから業務を通してどのように成長が出来るのか、採用ターゲットとなりえるユーザーが投稿を見て身近に感じられるように、既存社員へのインタビューをし、入社理由や1年目のときに感じたこと、1日の過ごし方などを紹介しています。
また、社風や働くイメージが湧きやすくなるように、社内制度(達成会やブラザー(メンター)制度)、近くで食べられるおいしいランチ、制作メンバーのネイルなども画像や写真で情報発信しています。
▼Instagramアカウントはこちら |
3|Instagram採用のメリット |
Instagram採用には、次の5つのメリットがあります。
・視覚的に企業の魅力を伝えやすい |
各メリットをご紹介します。
3-1.視覚的に企業の魅力を伝えやすい |
写真・画像や動画の投稿がメインのInstagramは、ユーザーに対して視覚的に企業の魅力を伝えやすいです。
写真や動画のほうがテキストよりも情報量が多いため、オフィスのきれいさ、社員の明るさ、職場の温かな雰囲気などをユーザーにより理解してもらいやすくなります。
3-2.ミスマッチの防止につながる |
Instagramは、社風や社員、オフィスの様子などが視覚情報で伝わりやすいため、採用ミスマッチの防止につながります。テキストでは伝わりにくい情報も、写真や動画であればより鮮明にイメージできるようになり、ユーザーは企業と合う・合わないの判断の精度を高められるでしょう。
採用ミスマッチを防止できれば、無駄な採用コストを抑えられたり、既存社員のモチベーションを高められたりなど、企業にとってよい影響があります。
3-3.ブランディング効果が期待できる |
Instagramで情報発信を行い、「働きやすそうなオフィス」「社員の仲がよさそう」などの好印象をユーザーに与えられると、ブランディング効果が期待できます。
ブランディングとは、企業イメージを向上させて自社のファンをつくる活動のことです。Instagramは転職に特化したツールではないため、ユーザーの多くは転職潜在層と考えられます。ブランディングが形成できると、転職潜在層が転職顕在層になったときにファンである自社に応募してくれて、人材をスムーズに確保できる可能性があります。
💡採用ブランディングについて詳しくまとめた記事はこちら |
3-4.採用コストの削減につながる |
有料の転職サイトや人材紹介などを利用すると、広告の掲載時や採用成功時に数十万円から数百万円かかるケースがありますが、Instagramは無料でアカウント開設・利用できるため、採用コストの削減が可能です。
また、Instagramで発信した情報は蓄積され、採用サイトとしての役割も担うため、長期的な採用効果もあるでしょう。
ただし、Instagram上への広告掲載(インスタ広告)や画像・動画編集の外注を行うと費用が発生したり、Instagram運用の人件費がかかったりする点に注意が必要です。
3-5.投稿のハードルが低く気軽に情報発信できる |
簡単に投稿できるInstagramは取り組むハードルが低いため、気軽に情報発信できます。写真などで視覚的に情報を伝えられることから、文章を書くのが苦手な方でも企業の魅力を存分にアピールできるでしょう。
また、社員に焦点を当ててプライベートや思考に触れるなど、ユーザーに親近感を持ってもらえるような投稿がしやすい点も、カジュアルな情報発信につながります。
4|Instagram採用のデメリット |
Instagram採用には3つのデメリットもあります。
メリットと併せて、確認しておきましょう。
・継続的な投稿が必要 |
4-1.継続的な投稿が必要 |
Instagram採用を形骸化させないために、継続的な投稿が必要です。アカウントを開設しただけ、気が向いたときに投稿するだけでは、ユーザーの目に自社の情報が留まらず、形だけの採用活動になってしまいます。
また、ユーザーが投稿を見て自社に興味をもってくれたとしても、投稿頻度が低くて情報量が少ないと、「今は採用をそこまで強化してないんじゃないか」と思われて応募につながらない可能性もあります。
そのため、できれば毎日1回、少なくとも週に1回は継続的に投稿することが求められますが、投稿コンテンツを考えたり画像や動画編集をしたりする時間的コストや人件費、手間がかかります。
4-2.内容によってはマイナスイメージになる |
投稿する内容によっては自社のマイナスイメージにつながり、採用できないだけでなくファンの減少も招く恐れがある点に注意が必要です。
例えば、特定の属性の方を貶めていると誤解されるような内容や、個人を特定できるような内容は、企業の倫理観やコンプライアンス意識を疑われてしまうでしょう。Instagramは写真や動画を載せるため、機密情報や個人情報が映り込んでしまうケースも考えられます。
Instagramは、投稿すると不特定多数の人の目に触れるということを念頭に置き、ユーザーを不快にさせないように気を付けることが、自社のイメージダウン回避につながります。
4-3.効果が実感できるまでに時間がかかる |
Instagram採用は、効果が実感できるまでに時間がかかります。アカウントの運用を始めて、すぐにユーザーからフォローなどのポジティブなアクションをたくさん受けられるわけではなく、拡散力もないため、即効性は低いです。
Instagram採用の効果を得るには、長期的な目線で継続していくことが求められます。半年ほど続けると効果が出始める可能性があるため、数日で諦めず、地道にコツコツ取り組んでいきましょう。
5|Instagram採用を成功させるポイント |
Instagram採用を成功させるには、メリット・デメリットを把握したうえで、次のポイントを踏まえた取り組みをすることが大切です。
・ターゲット層と近しい運用担当者を設ける |
効果が出てくるまでは長い道のりに感じますが、効果が出てくるとモチベーションも高まります。Instagram採用の効果を高めて、優秀な人材を確保しましょう。
5-1.ターゲット層と近しい運用担当者を設ける |
ターゲット層を明確にして、近しい運用担当者を設けましょう。Instagram採用に限らず、採用を成功させるには自社が求める人物像(ペルソナ)を明確にすることが大切です。
Instagram採用の場合、ターゲットを明確にするとより効果的な情報発信ができたり、投稿時間帯やハッシュタグを考えられたりします。
また、ターゲット層と近しい人材を運用担当者にすることで、ターゲット目線での自社の魅力ややりがいなどの情報発信や運用ができるため、共感したユーザーの応募意欲を高められる可能性があります。
ただし、Instagramの運用を担当者に任せきりにならないように注意が必要です。たった一度の投稿で自社のイメージがダウンし、積み上げてきた信頼を失う恐れがあるため、運用担当者と責任者が投稿内容を一緒に確認するなどの対策を施しましょう。
💡求める人材の明確化について詳しくまとめた記事はこちら |
5-2.運用方法を決めて投稿に統一感を持たせる |
Instagram採用の効果を高めるには、運用方法をあらかじめマニュアルなどに定めて、投稿に統一感を持たせることが求められます。
投稿日時や更新頻度、担当者、DMへの返信対応(〇日以内に返信など)、投稿内容(NGネタなども)をマニュアルとして定めておくと、Instagramの形骸化を防ぎ、継続的な情報発信ができたり投稿に統一感を持たせたりできます。担当者が負担に感じてInstagramを続けられなくなる事態を防ぐために、無理のない更新頻度にすることも大切です。
投稿内容に悩んだ場合は、自社の年間スケジュールを参考にするといいでしょう。入社式、懇談会、新人研修、企業説明会などのさまざまな社内イベントは、コンテンツの企画や投稿スケジュールを立てるのに役立ちます。
5-3.投稿はカルーセル画像にして情報量を増やす |
Instagramは、視覚的に情報を伝えられるという強みがあるため、投稿する際にはカルーセル画像にして情報量を増やすことをオススメします。
「カルーセル(carousel)」とは、複数の画像を横にスライドさせられる機能のことです。英語で「メリーゴーランド」を意味する言葉で、まるでメリーゴーランドのように画像が横に動く様子から「カルーセル」と呼ばれています。
Instagramの場合、カルーセル画像は最大10枚まで投稿可能です。カルーセル画像を活用すると、ひとつの投稿でユーザーに伝えられる情報量が多くなるため、自社への興味関心を高められたり、ミスマッチ防止につながったりします。
オフィス環境や働いている社員の様子、楽しげな社内イベントの光景など、文章では伝わりにくい魅力を画像で表して、ユーザーの自社への応募意欲を高めましょう。
5-4.1枚目の画像でどんな内容か伝わるようにする |
カルーセル画像を活用する際には、1枚目の画像でどのような内容かユーザーに伝わるように工夫しましょう。1枚目の画像はいわゆる表紙の役割があり、タイムラインやアカウントのトップページに並んで表示されるため、内容が伝わる画像、目を引く画像にすると投稿を読んでもらいやすくなります。
例えば、インパクトのある画像を選ぶ、画像にキャプション(文字)を入れるなどの工夫をすると、ユーザーに興味を持たれたり画像だけで情報が伝わったりします。
5-5.ストーリーズやリール、ハッシュタグも活用する |
Instagramの主な機能であるストーリーズやリール、ハッシュタグも活用することが重要です。ストーリーズやリールで動きのある情報をユーザーに伝えると、自社の雰囲気や魅力をより一層感じてもらえるでしょう。
ハッシュタグはひとつの投稿で最大30個つけられます。ハッシュタグをつけると、ユーザーに「#〇〇」で検索された際に自社の投稿を見つけてもらいやすくなるため、「#採用」「#中途採用」など投稿内容と関わりのあるハッシュタグの活用によって認知度を高められる可能性があります。
ハッシュタグをつける際には、「 #中途採用 」のように、文言の両側に半角スペースを入れるのがポイントです。「#中途採用#採用」や「積極的に#中途採用中です!」といった使い方をしてしまうと、Instagramがどこまでがハッシュタグなのかを認識できなくなるため、効果的に活用できるように意識しましょう。
【ハッシュタグNG例】 【ハッシュタグOK例】 |
6|まとめ |
Instagram採用は、利用者の傾向から若手の女性採用に向いている手法といえます。写真や動画がメインのInstagram採用に取り組むと、視覚的に企業の魅力を伝えられるため、ミスマッチ防止やブランディング効果に期待できるでしょう。
一方で、ユーザーに活発な企業だと思ってもらったり、情報を積極的に届けたりするには、継続的な投稿が必要です。効果が出るまでも時間がかかるInstagram採用は、長期的な目線で手間をかけた取り組みが求められます。
Instagramにはストーリーズやリールなどの機能が備わっているため、さまざまな機能も活用しながら、自社の魅力をユーザーに伝えて採用成功を目指していきましょう。
#Instagram採用
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