「求人を出しても応募が集まらない」「ターゲット外からの応募ばかり来る」という企業は、採用ターゲットを適切に設定できていない恐れがあります。
自社が求める人材の確保には採用ターゲットの設定が欠かせないため、設定方法を把握しておくことが大切です。
この記事では、採用ターゲットの意味や採用ペルソナとの違い、重要性、設定方法とポイントを解説しているため、ぜひご参考にしてください。
この記事でわかる事 |
・採用ターゲットの定義 ・採用ターゲットを設定する重要性 ・採用ターゲットの設定方法 ・採用ターゲットを設定する際のポイント |
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1.採用ターゲットとは |
採用ターゲットの定義と、混同されやすい採用ペルソナとの違いについて解説します。
(1)採用ターゲットの定義
採用ターゲットとは、自社が求める経験、スキル、志向性、人柄などを満たした層のことです。
採用活動では、自社にマッチした人材の採用につながるように、人材要件を設ける必要があります。人材要件を満たした採用ターゲットを明確にすると、アプローチすべきポイントがわかるため、採用成功できる可能性が高まるでしょう。
採用ターゲットは常に一定ではなく、採用活動時の市場や組織の状況に応じて設定します。
(2)採用ペルソナとの違い
採用ペルソナとは、詳細に設計された自社が求める人物像のことです。採用ターゲットが「層」を指すのに対し、採用ペルソナは「実在するような一人の人物像」を表すため、候補者の具体性に違いがあります。
採用ペルソナを設計すると、採用ターゲットの設定のみの場合よりも候補者に刺さるフレーズを考えられたり、訴求力の高いアピールポイントを見出したりすることができ、候補者の自社への関心を向上させることができます。
具体例:採用ターゲットと採用ペルソナの違い
▼採用ターゲットとは
・20代 |
▼採用ペルソナとは
・28歳(男性、独り暮らし) |
💡採用ペルソナの設計メリットとポイントについて詳しくまとめた記事はこちら |
2.採用ターゲットを設定する重要性 |
採用活動において、採用ターゲットを設定することは重要なプロセスです。
採用ターゲットを設定すると、次のような効果を得られます。
・適切な採用手法を選定できる |
(1)適切な採用手法を選定できる
候補者の年代や志向性などを大まかに定義する採用ターゲットは、適切な採用手法の選定に役立ちます。例えば、20代であれば若手の利用率が高いSNS採用を行う、求人広告を出す場合は20代に特化した媒体を活用するなどが考えられるでしょう。
採用手法の特徴や利用する媒体の登録者の属性を確認し、採用ターゲットがより多く利用していそうなものを見極めると、効率的に母集団形成が可能です。
(2)採用ペルソナを設計しやすくなる
採用ターゲットを設定すると、採用ペルソナを設計しやすくなります。採用活動で大切なのは、「不特定多数に自社をアピールする」のではなく、「自社に興味を持つ一人(ペルソナ)にアピールする」ことです。大勢にアピールしようとすると、伝えたいことに統一感がなくなり、誰の心にも刺さらない恐れがあります。
そのため、採用ペルソナは重要であり、候補者を広く定義する採用ターゲットの設定が、採用ペルソナのスムーズかつ明確な設計につながります。
3.採用ターゲットの設定方法 |
採用ターゲットは、次の4つのステップで設定します。
・採用の目的とゴールを明確にする |
各ステップを確認していきましょう。
(1)採用の目的とゴールを明確にする
まずは採用の目的とゴールを明確化します。採用の目的は、離職による欠員補充や業務拡大に伴う増員、新規事業展開に向けた人材確保などさまざまであり、実現したいゴールによって求める人材の要件も変化します。
そのため、自社の経営戦略や各部署の状況などに基づいた採用目的を明確にすることが大切です。現場の声をヒアリングすると、採用の優先度も見極められるでしょう。
(2)職務内容と要件を定義する
人材に求める職務内容と要件を定義します。具体的な職務内容を定めることで、人材に必要なスキル、経験、資格、人柄などが明確になるため、要件も定義しやすくなります。自社内で同職務に携わっている活躍人材を参考にすると、必要なスキルなどを見出しやすいでしょう。
定義した要件は、さらに「MUST(必要)」「WANT(あると望ましい)」「NEGATIVE(不要)」にわけます。適切な評価を下す指標になりますが、より多くの人材と接点を持てるように、MUSTにこだわりすぎないことが重要です。
(3)採用ペルソナを設計する
定義した職務内容と要件から、採用ペルソナを設計します。前述のように、採用ペルソナは採用ターゲットをより具体的にした人物像のため、年齢、性別、家族構成、学歴、現職、趣味、性格などの項目や内容を詳細に記していきます。
設計した採用ペルソナは現場に共有し、ニーズに合っているか、志向性や性格が業務とマッチしているかなどを確認してもらいましょう。現場との連携が、より精度の高い採用ペルソナの設計を可能にします。
(4)採用予算と採用手法を選定する
採用予算を確保し、採用予算内で収まりつつ、採用ターゲットに合う適切な採用手法を選んでいきます。採用手法のなかにはSNS採用やリファラル採用のように利用料がかからないものもありますが、必ずしも自社や採用ターゲットに合っているとは限りません。無料で掲載できる求人広告サービスも同様です。
そのため、自社の予算やリソースの状況、採用ターゲットなど多角的な面から適した採用手法を選ぶことが求められます。選定が難しい場合は、サービスの提供業者に相談するとアドバイスをもらえる可能性があります。
💡SNS採用、リファラル採用などの中途採用手法について詳しくまとめた記事はこちら |
4.採用ターゲットを設定する際のポイント |
採用ターゲットは、次の4つのポイントを意識して設定することが望ましいです。
・企業のビジョンとミッションの確認 |
紹介するポイントを、より効果的な採用ターゲットの設定にお役立てください。
(1)企業のビジョンとミッションの確認
採用ターゲットを設定する際には、企業のビジョンとミッションへの共感を意識しましょう。自社のビジョン・ミッションへの共感がない候補者は、社風とのミスマッチから早期離職に至る恐れがあります。人材が自社に定着し、長期にわたって活躍してくれなければ、採用成功とはいえません。
そのため、自社のビジョン・ミッションを確認し、採用ターゲットの設定に反映させることが大切です。
(2)既存社員とチーム構成の分析
採用ターゲットの設定にあたり、募集ポジションと同じ職務の社員のスキルや性格を分析し、ターゲットとして設定すると、成長が早く、長期在籍してくれる可能性が高まります。
また、チーム構成の分析も適切な人材の採用につながります。例えば、チームに若手や未経験者が多く、スムーズに業務が進行できていない場合は、ミドル世代や経験者を採用ターゲットにすると業務の質が向上するでしょう。自社にいないタイプの人材の採用することは、新たな風をもたらし、企業の成長につながるかもしれません。
(3)市場動向の把握
採用ターゲットは、市場動向を把握し、それを踏まえたうえで設定することが大切です。現在、少子化の影響で労働人口が減少しています。採用ターゲットをハイスペックに設定してしまうと、数少ない候補者がさらに限定されて母集団を形成できなかったり、そもそも応募が来なかったりする恐れがあります。
募集職種や業種によっても採用難易度が異なるため、自社の求人内容と市場動向を照らし合わせて、採用の可能性を高められる採用ターゲットを設定しましょう。
(4)採用の競合企業を分析
採用の競合企業の分析は、採用ターゲットの設定や改善に活かせます。競合企業の求人を分析することで、自社の採用ターゲットがハイスペックすぎる、もしくは要件が緩すぎることがわかり、改善によって応募が来ない、応募の質が低いという事態を免れる可能性があります。
また、競合企業の分析は自社の強みや魅力の発見にもつながるため、採用ターゲットへの最適な訴求ポイントも打ち出せるでしょう。
5.まとめ |
採用ターゲットとは、自社が求める人材要件を満たした層のことで、採用したい詳細な人物イメージである採用ペルソナとは意味が異なります。
採用ターゲットを効果的に設定するには、現場との協力や自社で活躍している人材を参考にすることが大切です。市場動向や採用の競合企業の分析も欠かさないようにしましょう。
ご紹介した設定方法やポイントを、採用ターゲットの最適な設定にお役立てください。
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