
近年、カジュアル面談を実施する企業様が増えてきていますが、適切な方法で進めないと中途採用の成功につながらない恐れがあるため、カジュアル面談の注意点やコツを意識することが大切です。
候補者を選考につなげるカジュアル面談の進め方や質問例、成功のコツをご紹介します。
| この記事でわかる事 |
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目次
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1-1 カジュアル面談とは
1-2 カジュアル面談と採用面接の違い -
2-1 ミスマッチを防止できる
2-2 転職潜在層にもアピールできる -
3-1 アイスブレイク・自己紹介
3-2 面談の目的の共有
3-3 候補者の状態やニーズなど状況を確認
3-4 ヒアリングした候補者のニーズに合わせた企業説明
3-5 質疑応答
3-6 選考意思の確認と今後の選考案内
3-7 スケジュール確認 -
4-1 目的を明確にする
4-2 リラックスした雰囲気を作る
4-3 オープンな質問を心がける
4-4 企業文化や仕事の進め方を共有する
4-5 フィードバックと次のステップを伝える -
5-1 企業から候補者への質問例
5-2 候補者から企業への質問例 -
6-1 志望動機は聞かない
6-2 カジュアル面談後に合否連絡をしない
6-3 自社のアピールばかりしない
1.カジュアル面談とは |

カジュアル面談の概要や特徴、採用面接との違いを解説します。
(1)カジュアル面談とは
カジュアル面談とは、企業と候補者が正式な選考の前にお互いの理解を深めるための堅苦しくない会話の場です。この面談を通じて、候補者は企業の文化や仕事内容を把握し、入社後のギャップを減らすことができます。また、企業側も候補者の適性や意欲を確認できるため、双方にとって有益な機会となります。
カジュアル面談の特徴は下表のとおりです。
| 定義 |
企業と候補者が、選考を目的とせず互いの理解を深めるための面談 |
| 特徴 |
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| 対象 |
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| 時期 |
採用選考の前段階 |
| 雰囲気 |
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| 効果(企業) |
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| 効果(候補者) |
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| 面談の方法 |
実際にオフィスに来社してもらって実施する対面のケース、オンライン上で顔を合わせて行うオンライン会議ツールのケース、電話のケースがある |
(2)カジュアル面談と採用面接の違い
カジュアル面談と採用面接の違いは明確です。カジュアル面談は選考前の段階で、合否を決定する場ではなく、企業と候補者が相互理解を深めることを目的としています。
一方、採用面接は合否の判断を行う場であり、候補者のスキルや経験が評価されます。カジュアル面談を行う目的は、候補者に企業の文化や価値観を理解してもらい、ミスマッチを防ぐことです。
| カジュアル面談 | 採用面接 | |
| 目的 | 相互理解を深め応募してもらう | 採用の合否を判断する |
| 質問者 | 主に候補者(候補者が求める情報を企業側が提供する) | 主に企業側(面接官が候補者に質問する) |
| 選考 | なし | あり |
| 提出書類 | ないケースが多い | あり(履歴書や職務経歴書など) |
| 服装 | 指定されないケースが多い | 基本的にスーツ |
| 候補者の思考 | 応募するか判断するために企業を知りたい | 選考に通過して内定を得たい |
| 💡中途採用面接の心構えやNG行為についてまとめた記事はこちら |
2.カジュアル面談のメリット |
カジュアル面談を行うと、次のようなメリットを得られる可能性があります。
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それぞれのメリットを詳しく解説します。
(1)ミスマッチを防止できる
カジュアル面談の最大のメリットは、企業と候補者のミスマッチを防ぐことです。企業がカジュアル面談を行うことで、候補者は自社の文化や職場環境を事前に理解し、入社後のギャップを減らすことができます。
また、企業にとっては潜在的な候補者層に自社をアピールできる絶好のチャンスとなり、応募者の幅を広げられる可能性があります。
(2)転職潜在層にもアピールできる
カジュアル面談は、企業に応募をしたいと思っている意欲的な候補者から、ちょっと気になる程度の候補者まで、さまざまな人材に自社をアピールできる機会です。
選考の合否が目的ではないカジュアル面談は、多くの候補者にとって気軽に参加できる場のため、「応募」というステップからでは出会えなかった優秀な人材に出会える可能性があります。
3.カジュアル面談の進め方 |

カジュアル面談は、次の7つのステップで進めていきます。
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カジュアル面談は30分から60分という短い時間に行われるため、時間配分に注意しながら進めていくことが大切です。
各ステップの内容について解説します。
(1)アイスブレイク・自己紹介
面談の前に、候補者の緊張をほぐすためのアイスブレイクを行います。
アイスブレイクを交えることで、仕事とは関係ない話を広げられ緊張がほぐれやすくなります。オススメは、担当者が自分の名前や部署名以外にも、趣味の話なども交えて自己紹介することです。
また、担当者は自社に入社した経緯も話すと候補者の共感などを得られて、応募意欲を高めやすくなるでしょう。
(2)面談の目的の共有
カジュアル面談を実施する目的を候補者と共有します。
カジュアル面談は選考に関係ないことや相互理解を深める場であること、カジュアル面談に誘った理由を伝え、候補者が安心して話しやすい雰囲気を作りましょう。
(3)候補者の状態やニーズなど状況を確認
「カジュアル面談に参加した理由」「転職意思の有無」「転職活動の状況」など、候補者の状態やニーズをヒアリングして確認していきましょう。
カジュアル面談は候補者に刺さる情報を伝え、応募のステップに進んでもらうことが大切なため、候補者の現職の経験や転職軸、キャリアの理想などもヒアリングし、伝えるべき情報を絞ることも求められます。
(4)ヒアリングした候補者のニーズに合わせて企業説明をする
候補者からヒアリングした内容をもとに、ニーズに合うような企業説明を行います。
候補者が現職で抱えている課題があれば、自社なら課題を解消できると伝えることも効果的です。例えば、「年功序列で給与が決まるから実績を出しても給与に反映されない」ことに不満を感じている候補者の場合は、実績によってインセンティブを得られる実力主義の社風であることなどを伝えるといいかもしれません。
(5)質疑応答
企業説明を終えたあとは、質疑応答の時間を設けます。「聞きたいことはありますか?」「仕事に関することでも、そのほかのことでも大丈夫ですので、遠慮なく聞いてくださいね」など、候補者の心理的ハードルを下げる声掛けをすると、質問しやすい雰囲気を作れるでしょう。
オフィスでカジュアル面談を行う場合は、オフィスを案内して社内の様子を候補者に見せることも効果的です。実際のオフィスや働いている社員の姿を見せることで、候補者は企業様で働くイメージを持ちやすくなるため、応募意欲向上につなげられる可能性があります。
(6)選考意思の確認と今後の選考案内
選考意思を「もしよければご応募ください」のようにカジュアル面談の場で確認しなかった場合、候補者の自社に対する興味や関心が薄れ、応募につながらないかもしれません。そのため、カジュアル面談のなかで選考に進む意思を確認し、今後の選考の案内をすることが大切です。
候補者が選考に進むか悩んでいる場合は、悩んでいるポイントを聞き、悩みを払拭できるような説明をします。より適した担当者と再度カジュアル面談の場を設けることもいいでしょう。「ぜひ選考に進んでほしい」という候補者には、その旨を積極的に伝え、特別な選考フローを案内することもオススメです。
(7)スケジュール確認
候補者が選考に進む場合は、次回の選考のスケジュール確認と日程調整を行います。カジュアル面談のなかでスケジュール調整ができるように、事前に日程等を確認しておきましょう。
候補者が、「考えさせてほしい」「まだ転職を考えていない」など、カジュアル面談のなかで選考に進まなかった場合でも、次回連絡するタイミングを聞き、企業様側からアクションを起こすことが望ましいです。なぜなら、次のアクションを候補者に委ねた場合、興味が薄れるなどして連絡が来ない可能性があるからです。
4.カジュアル面談を成功させるコツ |
カジュアル面談を成功させるには、準備と進行方法が大切です。
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上記5つの重要なコツについてご紹介します。
(1)目的を明確にする
カジュアル面談を行う前に、何を確認したいのか、目的をしっかりと明確にしておきましょう。
カジュアル面談は候補者の人柄や仕事に対する姿勢などの把握が主な目的となるケースが多いため、その点を中心に進行することが重要です。
(2)リラックスした雰囲気を作る
カジュアル面談の強みは、堅苦しくない雰囲気です。候補者がリラックスできるよう心掛け、フレンドリーに会話を進めましょう。
緊張感を和らげることで、候補者が本来の自分を出しやすくなり、より本音に近い情報を引き出せます。
(3)オープンな質問を心がける
候補者に対してオープンエンドの質問を多く取り入れると、より詳しい回答を得られます。
「どんな仕事をしたいですか?」「これまでの経験で一番印象に残っていることは?」など、自由に答えられる質問が効果的です。
(4)企業文化や仕事の進め方を共有する
カジュアル面談は一方的な面接ではなく、候補者にも企業や仕事について理解してもらうチャンスです。
企業文化や仕事の進め方、期待する役割についても話し、候補者に適性を感じてもらえるかを一緒に探っていきましょう。
(5)フィードバックと次のステップを伝える
カジュアル面談後、「〇〇さんの明確な話し方が弊社の業務にマッチしていると思いました」など、候補者自身に関するフィードバックをすると、「カジュアル面談を受けてよかった」とポジティブな印象を持ってもらえます。
また、選考や新たな面談の案内など、次のステップについても早めに伝えましょう。次のステップを示すことで候補者に安心感を与えることができ、信頼も得やすくなります。
5.カジュアル面談の質問例 |

カジュアル面談で活用できる質問例をご紹介します。
企業様から候補者への質問例と、候補者から企業様への質問例をまとめているため、候補者からの質問に対する回答も準備しておくとカジュアル面談をスムーズに行えるでしょう。
(1)企業から候補者への質問例
企業様から候補者への質問例をまとめましたので、ご参考にしてください。
候補者への質問例
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(2)候補者から企業への質問例
候補者から企業様へ想定される質問例をまとめましたので、回答の準備などにお役立てください。
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企業への質問例
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6.カジュアル面談で避けたい質問・注意点 |
採用面接と同様、カジュアル面談も家庭環境や宗教、出生地、結婚の予定など、候補者の能力に関係ない質問はNGです。
ほかにも避けたい質問や注意点があります。下記3点について確認しておきましょう。
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(1)志望動機は聞かない
カジュアル面談は選考ではなく、企業と候補者の相互理解を深める場のため、志望動機を聞くことはNGです。ほかにも、候補者にとって「選考なのでは?」と思われるような質問はしないようにしましょう。
選考と捉えられる質問は、候補者にプレッシャーを与えて本音を引き出せなくなるだけでなく、不信感を抱かせて自社のイメージや応募意欲を低下させる恐れがあります。
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(2)カジュアル面談後に合否連絡をしない
カジュアル面談後に合否連絡をしないように注意が必要です。カジュアル面談は合否判断の場ではなく、候補者も企業のことをより詳しく理解できる場として参加しています。
もし合否連絡をした場合は、候補者を困惑させ、信頼を失うと考えられるため、カジュアル面談の目的を十分理解し、選考のようなアクションをとらないことが大切です。
(3)自社のアピールばかりしない
自社の魅力や情報を知ってもらおうと自社のアピールばかりした場合、候補者に「自分の話を聞いてもらえない」と不安や不信感を芽生えさせ、応募意欲を下げてしまう恐れがあります。特に、自社に対する興味関心度合いが高くない候補者の場合は、企業の一方的な態度に嫌気が差すかもしれません。
候補者にネガティブな印象を与えないためにも、候補者が興味・関心のあることをヒアリングして引き出し、双方向のコミュニケーションを取りながら適切な情報を提供しましょう。
7.まとめ |
カジュアル面談は、企業と候補者がお互いに理解を深め、ミスマッチを防ぐための重要なステップです。目的を明確にし、リラックスした雰囲気のなかで進めることで、双方にとって有益な結果を得られる可能性があります。
カジュアル面談の機会を上手に活用して、候補者に自社の魅力を伝え、スムーズな選考プロセスにつなげていきましょう。
監修者プロフィール 三ツ橋 りさ2006年4月、株式会社キャリアデザインセンターに入社。転職情報誌『Woman type』の編集を経て、転職サイト『女の転職type(旧・女の転職@type)』のUI/UX改善やサイトリニューアルなどに従事。13年04月~15年12月まで『女の転職type(旧・女の転職@type)』の編集長に就任。産育休を経て16年11月より転職サイト『type(旧・@type)』の編集長として復職。19年10月より2度目の産育休を取得し、21年5月に復職。21年6月からtype編集長に就任し現在に至る。 |
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