入社後ギャップとは?3つの原因と早期退職を防ぐ方法を解説!

Topics: 09_採用後の定着, 14_働く制度・環境

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これまで採用活動をされてきた中で、時間・労力・費用を費やし、せっかく採用成功したにも関わらず、その社員がすぐに退職してしまい、また採用をしなければならない、といった状況に悩まされた経験はないでしょうか。

また、連続で早期退職が続くと、採用や育成のコスト、時間が大幅にかかってしまい、会社の事業計画にも影響してしまうので「定着率を上げていくこと」は、欠かせないポイントとなってきます。

今回の記事では、冒頭で入社1年以内で退職に繋がる「3つのギャップ」とその対策方法についてご紹介し、中長期で活躍してもらう人材を育成する方法、アフターコロナ時代に育成すべき個人のスキルについてご紹介していきます。この記事を、参考にしていただき是非実践してみてください。

 

CONTENTS


1早期退職に繋がる入社後ギャップとは
 (1)早期退職に繋がる3つのギャップ
 (2)転職してどうだった?(女の転職type会員アンケート調査より)
2定着率の現状
3入社後の社員の状況把握
4入社後の早期退職を防ぐ施策
5アフターコロナにおける人材育成のポイント

 

 

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1|早期退職に繋がる入社後ギャップとは

 
 
 
 

1-1.|早期退職に繋がる3つの入社後ギャップ

 
入社後から1年間で退職してしまう社員の傾向を分析していくと、以下3つのカテゴリーのギャップを感じて離職に繋がるケースが挙げられます。
 
①職場環境
・社内ルール、慣例に馴染めない
・勤務時間や出勤、退勤のサイクルが変わり慣れない
・会社の将来に不安がある
・労働環境が良くない
・評価への納得度が低い 等

②人間関係
・上司との会話、相談がうまくいかない
・周りからの支援が少ない
・本音を言える近い存在が少ない 等

③業務の量・質
・業務過多で仕事が終わらない
・覚えることが多く追いついていけない
・仕事の成果が得られずやりがいを感じられない
・仕事にやりがいを感じられない 等
 

これらのギャップを軽減していくためには、上司・先輩との関係性が重要になってきます。人間関係の良し悪しは、転職理由の中でも大きな割合を占めていますので、既存社員は、まずは配属された入社者の理解に努め、そこからギャップの溝が生まれないように、適宜適切なフォローを行っていきましょう。

いかに入社後のギャップをなくすかが、採用活動においては重要になってきます。

 

 

 

1-2.|転職してどうだった?(女の転職type会員アンケート調査より)

 
では、実際に転職してどうだったのか、女の転職type会員に対して、転職したい理由や転職して良かった点などの転職事情をアンケート調査しリアルな声を集めました。
※女の転職type会員に対してWEB上で調査(2020年12月10日~12月20日 有効回答数/789名)
 
Q1. 転職したい!と思った理由は?
転職したい!と思った理由は?
 
「転職したいと思った理由」を聞いたところ、1位は「年収アップ」(54.9%)。2位は「仕事内容が不満」(36.0%)、さらに「人間関係をよくしたい」(25.5%)と続きました。
 
Q2. 転職して良かった点、後悔している点は?
転職して良かった点、後悔している点は?
 
 
「転職して良かった点」については「年収アップできた」(23.7%)が最も多く、転職の目的1位をかなえている人たちが多いことが分かります。2位は「スキルアップができた」(22.4%)、3位は「やりがいアップできた」となりました。転職の目的2位の「仕事内容に不満」を、スキルアップややりがいアップで叶えている様子が見て取れます。

一方で「転職して後悔している点」は、1位が「年収が下がった」(21.9%)、2位は「人間関係がよくない」(18.4%)という結果となりました。3位の「評価に納得感がない」(16.0%)は、転職して良かった点の「評価に納得感がある」(2.7%)を大きく上回っていることから、転職者は、転職で後悔しないための評価制度になっているのかを事前にチェックしていた、あるいは面接などを通してすり合わせが出来ている状態で入社することが重要と言えそうです。
 
この結果からも、退職理由の多くは入社後のギャップから起こるということが分かります。入社前に人間関係や社風が感じられる機会を設けたり、評価や給与についてもギャップのないように理解いただけるよう、説明をすることで早期退職防止に繋げましょう。
 
 

 

 
 

2|定着率の現状

    •  
  • 厚生労働省が2021年3月30日に発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍で、前月比0.01ポイント低下。まだ落ち着かないコロナ禍の状況の中、採用した人材をいかに定着させるかについても考えなければなりません。採用しても退職が続くような状況ですと、人員不足が続き、計画通りに事業を進めることも難しくなってしまいます。

    厚生労働省の雇用動向調査によると、昨年の離職率は14.6%となっています。
    前年と比べると、入職率・離職率ともにそれぞれ低下し、入職超過率は縮小しました。性別にみると、男性の入職率が 12.9%、離職率が 12.5%、女性の入職率が 18.5%、離職率が 17.1%となり、男女ともに入職率、離職率は低下という結果になりました。

    入職率 
     
    男女別入職率
     
 
 

 

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3|入社後の社員の状況把握

    •  
ここからは、定着率を上げるために何ができるのか、入社後の社員の状況を把握するために有効な方法をご紹介します。 
配属された入社者のことを把握するために有効的なのが、入社者に「自己分析シート」を作成してもらい、面談をしていく方法です。


▼自己分析シート(※弊社作成)
中途入社者 自己分析シート-1

まずは「前職について・転職理由」の項目より、前職でどんなことをしてきたのか、そしてどうして転職しようと思ったのか、数ある会社の中で自社をどうして選んだのかについてシートを元にヒアリングしましょう。

そして、背景をしっかり理解したうえで「仕事を始めるにあたって・今後に向けて」の項目を一つ一つ、記載内容と自社での業務を結び付けながら、ギャップが生まれないように精査して入社者と目線をすり合わせていきましょう。
 
 
 
 

4|入社後の早期退職を防ぐ施策

  •  
その他、早期退職を防ぐ施策として、定期的な交流会や面談、振返り研修の実施も有効的です。
その都度、入社者の状況を周りの上司や先輩が把握することで、入社者へのフォローもしやすくなり、離職率軽減につなげることができます。


<施策例>

①定期的な先輩中途社員との座談会(雑談、相談、アドバイス)
・3~4名の少人数でランチを通してカジュアルな面談を実施
・直属上司ではなく、他チームの上司、先輩が望ましい(横のつながりを作るため)

②自己分析シートを基にした3か月ごとの上司面談
・継続して行い、変化を確認しながらフォローアップしていきましょう

③1年後の360度サーベイ研修
・1年間の自己評価(仕事における行動特徴、その要因、与える影響を分析)を、上司・同僚・後輩の客観的意見を集め分析を実施
・自身と周囲からの見え方にギャップが無いかも確認しつつ、今後の開発計画を上司と整理し、チームメンバーへ発表(上司はオブザーバー)

④他部署との交流会
・上司・先輩が仲介役となり実施。新しい視点や価値観を得られるメリットがある


入社者を孤立させないためにしっかりと関係性を築いていくことがポイントです。心理的な安心を感じてもらえるよう、気を配りましょう。
 
 
 
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5|アフターコロナにおける人材育成のポイント

  •  
  
最後に、人材育成についてです。
アフターコロナ時代は引き続きITの進化、AIの進化がさらに加速していくといわれていますが、伴って活躍できる人材の定義も変化していくことが予測されます。



▼アフターコロナ時代で必要とされる能力の割合(引用:BBT大学研究所)
アフターコロナ時代で必要とされる能力の割合-1
上記の中でも「問題解決能力」は、年齢、時代を問わず普遍的に必要なスキルです。さらに、AI時代を生き抜くために必要な能力では以下が挙げられます。

・リーダーシップ
・論理的思考に基づく問題解決力
・論理的思考に基づく構想、企画力
・構想、企画を可視化するためのシステム設計力
・グローバルなコミュニケーション力

論理的な思考能力、そしてそれを的確に相手に伝えるコミュニケーション能力が必要とされている中、上記の能力を培うための育成として、「業務における商品の課題、個人の課題、チームの課題、顧客の課題」などに対して「ピラミッドストラクチャー」に当てはめて考え、結論をだす訓練がオススメです。



▼ピラミッドストラクチャー(参考:ロジカルシンキング 東洋経済)


ピラミッドストラクチャー


図式化して考える際のポイントは以下の3点です。

①結論は議題に沿ったものか
②縦方向にSo What?(だから何が言えるのか?)、Why So?(なぜそう言えるのか?)と展開されているか
③横方向はMECEか
※MECE:Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)の頭文字を取った用語。


根拠を提示する際には、漏れがなくダブりもない根拠を並べて結論を導きだすことが重要です。日ごろから意識してアウトプットすることを意識させることで養っていきましょう。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 

 

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