エンジニアの採用市場は競合が多く、優秀な人材を確保するのに苦労している企業も多いでしょう。
「攻めの採用手法」と呼ばれているダイレクトリクルーティングには、ターゲットからの応募を集められるというメリットがあるため、活用すると採用成功できる可能性があります。
ダイレクトリクルーティングのメリット・デメリットと成功のポイントを解説します。
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目次 |
1│ ダイレクトリクルーティングとは |
ダイレクトリクルーティングとは、求職者のデータベースをもつ業者と契約し、データベースにいる求職者に企業が直接アプローチする「攻めの採用手法」です。
従来の採用手法は、企業が求人情報を掲載し、求職者からの応募を待つのが主流でした。ダイレクトリクルーティングは、企業から求職者へ直接アプローチが可能なため、自社が求める人材からの応募を集めやすいという特徴があります。
ダイレクトリクルーティングの費用はサービスによって異なりますが、初期費用が60~100万円ほど、採用成功時に追加で料金が発生する成功報酬型のサービスが多いです。成功報酬額は、固定額(相場:60~90万円ほど)の場合や年収の15~35%の場合があります。
1-1 その他採用手法との違い |
ダイレクトリクルーティングと下記の採用手法との違いをご紹介します。
・Web求人サイト |
Web求人サイトとは、Webメディアに求人情報を掲載し、メディアをとおして求職者からの応募を受ける採用手法です。転職に意欲的な層が登録していることや、集客力のあるサイトであれば、まとまった数の応募数を集めることができるため、早期に採用できる可能性が高いです。
一方で、ターゲット外からの応募が来たり、掲載順位が低いプランだと、他社の求人に自社の求人が埋もれたりするというデメリットもあります。
ダイレクトリクルーティングは、登録者のデータを見た上で送信対象者を決めて直接アプローチするため、ターゲット応募を集めることができるというメリットがあります。また、自社の求人情報を求職者に直接届けられることで、見てもらえないリスクを抑えることができます。
転職イベント・合同説明会は、企業がイベント会場に出展し、来場した求職者に自社の魅力を直接伝える採用手法です。
ダイレクトリクルーティングとの違いは、求職者に直接会える点です。求職者に直接会って口説ける転職イベント・合同説明会は、動機づけしやすいというメリットがあります。
また、短期間でまとまった数の人材を会うことができるため、応募が集まらない・面接ができないといった企業様に向いている手法といえます。
一方で、イベントに来場した求職者が興味をもった企業のブースに着席する、という形式のため、ピンポイントで欲しい人材にアプローチしてきたいという場合においては、ダイレクトリクルーティングの方が向いていると言えます。
エージェント(人材紹介)は、人材紹介会社に自社が求める人材を伝え、マッチする人材を紹介してもらう採用手法です。人材紹介会社が事前にスクリーニングをかけてくれるため、選定のパワーがかからなかったり、質の高い人材を紹介してもらえたりします。
ただし、成功報酬型であるエージェント(人材紹介)は、ほかの採用手法よりも費用が高い傾向があり、報酬額の平均は年収の約35%です。そのため、ダイレクトリクルーティングのほうがコストを抑えられる可能性があります。
2│ ダイレクトリクルーティングの5つのメリット |
ダイレクトリクルーティングには、次の5つのメリットがあります。
・ターゲットからの応募を集められる |
それぞれのメリットを解説します。
2-1 ターゲットからの応募を集められる |
ダイレクトリクルーティングは、自社が求める人材に絞ってスカウトメールを送るため、ピンポイントでターゲットからの応募を集められます。人材とのミスマッチが起きにくく、質の高い選考を行えるでしょう。
また、ターゲット外の人材からの応募が集まることがなく、対応の手間が発生しないため、効率よく採用活動を進められます。
2-2 コスト面のリスクが少ない |
成功報酬型のサービスは、採用できなかった場合にコストがかからないため、無駄なコストが発生するリスクが少ないです。
例えば、料金形態のひとつに、求人の掲載時に費用が発生する先行投資型がありますが、先行投資型の場合は採用できなくても費用が発生するため、採用成功しないとコストが無駄になってしまいます。
ダイレクトリクルーティングの成功報酬型のサービスを利用することで、コスト面のリスクを軽減できるでしょう。
2-3 採用ノウハウが身につく |
ダイレクトリクルーティングは、求人情報の作成から、スカウトメールの文面作成、ターゲットの抽出、採用まで一貫して自社で行うため、採用ノウハウが身につくというメリットがあります。
どの求職者にスカウトを送るか、どのような文面なら求職者からよい反応を得られるかなど、試行錯誤しながら運用するため、自社の採用力を高めることが可能です。
2-4 転職潜在層にもアピールできる |
ダイレクトリクルーティングのデータベースには、転職潜在層も登録しています。ダイレクトリクルーティングで自社の魅力や求人情報を転職潜在層にアピールし、転職潜在層の気持ちを動かせれば、応募につなげることができるでしょう。
すぐの応募に至らなくても、自社に入社するメリットなどをスカウトメールで理解してもらえた場合、のちに転職意欲が湧いたときに自社へ応募してくれる可能性があります。
2-5 採用コストを抑えられる |
ダイレクトリクルーティングは、適切に運用できた場合、Web求人サイトやエージェント(人材紹介)よりも採用コストを抑えられます。特に、採用単価が高いエンジニア採用を目指す企業は、運用次第でコストの削減が可能でしょう。
ダイレクトリクルーティングの効果的な運用方法は、後述の「ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント」をご参考にしてください。
3│ ダイレクトリクルーティングの5つのデメリット |
効率的な採用活動を行えるダイレクトリクルーティングですが、デメリットもあります。
・効果が出るまでに時間がかかる |
メリットと併せて、デメリットも確認しておきましょう。
3-1 効果が出るまでに時間がかかる |
ダイレクトリクルーティングは、求人情報の作成やスカウトメールの送信など、一連の工程をすべて自社で運用するため、工数がかかります。また、効果的なスカウト文面の作成やターゲットの抽出など、運用ノウハウを身につけるまでに時間がかかり、早期に効果を出すのは難しい可能性があります。
ダイレクトリクルーティングを取り入れる場合は、長期的な取り組みになることを承知したうえで、工夫して運用しながらノウハウを確立していくことが求められます。
3-2 スカウト運用のプロとバッティングするケースがある |
ダイレクトリクルーティングには、エージェントにデータベースを公開しているサービスもあるため、スカウト運用のプロとバッティングするケースがあります。
スカウト運用のプロは、求職者に響く文章を書けるなど成果を出すノウハウを持っており、自社にノウハウがなければ人材が他社に流れてしまう可能性が高いです。
3-3 運用コストがかかる |
工数が多いダイレクトリクルーティングは、運用コストがかかります。採用担当者がほかの業務と並行して取り組む場合、PDCAを回すのが難しく、ダイレクトリクルーティングのよさを活かせないと考えられます。
そのため、専属の担当者を設けたり、人材を募集している現場にも協力してもらったり、採用管理システムを導入したりなどの体制の整備が必要です。
3-4 短期で大人数を採用するのには向いていない |
ダイレクトリクルーティングは、求職者と1対1でやりとりするアプローチ方法のため、短期間で大人数の採用を採用したいという場合は、あまり向いていないかもしれません。また成功報酬型のサービスが多いですが、採用人数が増えるほどコストがかさむというデメリットもあります。
大人数の採用をしたい企業は、先行投資型のWeb求人サイトを利用したほうが、コストを抑えながら効率的に採用できるでしょう。
3-5 担当者の経験やスキルに左右される |
ダイレクトリクルーティングで採用成功できるかは、運用する担当者の経験や文章力、コミュニケーション力などのスキルに左右される傾向があります。
例えば、担当者が人材を適切に見極められなかったり、求職者に合った文面のスカウトメールを送れなかったりした場合、ミスマッチや応募が来ない状況を招くでしょう。
誰が担当者になっても変わらずに成果を出せるように、ターゲット人材の明確化や運用ノウハウの蓄積・共有、スカウトメールのテンプレートの作成などをしておくことが大切です。
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4│ ダイレクトリクルーティングの活用に向いている企業の特徴 |
前述のメリット・デメリットを踏まえて、ダイレクトリクルーティングの活用に向いている企業の特徴をまとめました。
【向いている企業】 |
ダイレクトリクルーティングは運用コストがかかったり、すぐの効果が期待できなかったりするため、専属の担当者を設け、長い目で取り組むことが求められます。また、自社が求める人材にピンポイントでアプローチできるメリットを活かすには、採用ターゲットが明確になっていることが大切です。
採用経験や運用ノウハウがない、運用にパワーをかけられない、急ぎで複数名の採用が必要などの企業は、ダイレクトリクルーティングを活用しても採用成功につなげられない恐れがあるため、ほかの採用手法を検討したほうがいいでしょう。
💡中途採用手法の特徴や選定のポイントについてまとめた記事はこちら |
5│ ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント |
ダイレクトリクルーティングを成功させるには、次の5つのポイントを取り入れることをオススメします。
・運用担当者を専任で設ける |
各ポイントを具体的に解説します。
5-1 運用担当者を専任で設ける |
ダイレクトリクルーティングはパワーがかかる一方で、適切な運用や担当者の高いスキルによって成功率が向上します。
そのため、専任の担当者を設けることが難しい中小企業も多いなかで専任担当者を設けられた場合、他社と差別化できたり、他社よりも先に優秀な人材からの応募を獲得できたりするかもしれません。
運用担当者を専任で設けて、対象者のレジュメチェックや抽出に注力したり、スカウトメールの送信数を増やしたり、文面の工夫や反応の分析をじっくりできたりすると、質の高い活動につながるでしょう。
5-2 「現在活動中」の求職者にスカウトを送る |
スカウトメールは、「現在活動中」の求職者に送りましょう。例えば、ログイン日が直近の求職者は、現在活発に求職活動をしていると考えられます。また、直近の日付で自社の職種や勤務地に当てはまるような検索をしている求職者も、転職への意欲を感じられます。
自社が求める人物像にマッチする人材へ優先的にスカウトメールを送りたくなりますが、アクティブでない場合は反応がない恐れがあるため、「いまアクティブに動いている」求職者を優先して送信対象者を抽出することが望ましいです。
5-3 経験やスキルを絞りすぎない |
スカウトメールの対象者を絞り込む際には、経験やスキルを絞りすぎないことが重要です。求職者によっては、応募したいと思える企業を見つけたときにレジュメを濃くする方もいるため、経験やスキルを絞りすぎると、優秀な人材と出会える機会を失うことになりかねません。
また、レジュメが濃い求職者は、すでに他社からスカウトをもらっていたり、選考が進んでいたりする可能性が高く、競合が多いと考えられます。
より多くの自社にマッチする優秀な人材と出会え、他社よりも先に選考を進められるように、送信対象者を絞り込む際の条件は必要最低限に設定しておきましょう。
5-4 件名や文面を工夫する |
スカウトメールを開封・返信してもらうには、件名や文面を工夫する必要があります。
スカウトメールを読んでもらうには、まずは開封してもらわなければならないため、件名に入社するメリットや代表からのメッセージを入れたり、「面接確約」などの特別感を出したりすると、効果的です。
文面は、求職者に惹かれた理由や自社に転職するメリット、スキルを活かせる内容、具体的なプロジェクトの案件名や年収などを入れましょう。
求職者に「この企業への転職が自分にとってメリットとなる」と感じてもらえる文面であれば、興味や関心を高められ、選考に進んでもらえる可能性があります。
💡エンジニアが応募したくなるスカウトの件名や文面のコツについてまとめた記事はこちら |
5-5 課題の分析と改善を繰り返す |
質の高い運用を行なっていくには、現状を把握し、課題の分析と改善を繰り返すことが大切です。
次の数値を洗い出し、課題ごとに改善していきましょう。
・スカウト対象者数 |
以下に、課題と見直し項目をまとめました。
課題 | 見直し項目 |
スカウト対象者が少ない |
・利用する媒体が適切か |
スカウト送信率が悪い |
・スカウトを送信する判断基準が正しいか |
スカウト開封率が悪い |
・件名(魅力的か、伝えたい内容が受信一覧上で見えているか) |
スカウト返信率が悪い |
・文面で求職者の経歴や自社で活躍できる内容について触れているか |
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6│ まとめ |
ダイレクトリクルーティングとは、従来の採用手法のように求職者からの応募を待つ受け身の姿勢ではなく、企業が求職者に直接アプローチする「攻めの採用手法」のことです。
ダイレクトリクルーティングは、ターゲットにピンポイントでアプローチできるメリットがある一方で、すべて自社運用のためパワーがかかるデメリットもあります。
採用要件が決まっている、運用にパワーをかけられるという企業は、優秀なエンジニアを他社よりも先に確保できるように、ダイレクトリクルーティングの活用をぜひ検討してみるといいでしょう。
ブログ編集部
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