人材を確保したいと思っていても、採用成功できずに悩まれている企業様も多いと思います。
企業様が中途採用を成功させるためには、現在の採用市況や自社の採用条件、人員体制を見直す必要があるかもしれません。
この記事では、採用成功する企業様の特徴とオススメの採用活動、事例をまとめていますので、ぜひご参考にしてください。
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1.採用市況を理解した上での採用活動 |
採用活動を行う際には、現在の有効求人倍率や転職者の動きを知ることが大切です。
市況に合った採用活動を行うために、現況を確認しておきましょう。
(1)各職種の有効求人倍率推移
各職種の有効求人倍率の推移を見ると、新型コロナウィルス感染症が拡大を始めた2020年4、5月頃には求人倍率が下降しましたが、現在は全体的に緩やかに上昇している状況です。なかでも、社会福祉の専門的職業や営業の職業、情報処理技術者などは倍率が高い傾向にあります。
経験者採用の場合、業種などで倍率は異なりますが、首都圏においては最低でも2、3倍、多いと8倍になることもあります。
(2)採用単価は職種を問わず上昇傾向
人材の採用単価は、職種を問わず全体的に上昇傾向です。特にエンジニア経験者採用は、前年比110%ほど上昇傾向にあり、未経験者採用でも、数十万円から50万円ほど単価をかける企業様もいます。
【職種と採用単価】※弊社サービス内の単価概算
職種 | 採用単価 |
エンジニア | 150万円 |
営業 | 130万円 |
販売サービス | 100万円 |
事務 | 130万円 |
未経験 | 数十万~50万円 |
「エンジニアは女性のほうが安く採用できる」というトレンドもありましたが、現在は女性エンジニアの希少価値が上昇し、採用単価が100万円以上になっています。
(3)売り手市場の中での転職者の動き
売り手市場である現在において、経験者募集の企業へ転職者が応募した場合、10件以上書類通過するのが当たり前といえる状況で、面接日程もすぐに埋まってしまったり、内定も3、4社で出たりします。
そのため、転職者の動きには強気な姿勢がうかがえます。例えば、前職の給与以上が転職検討の前提であり、控えめだった給与交渉も積極的に行われるようになりました。また、Web面接が主流であったり、カジュアル面談を導入していたりする企業様もいるため、転職者は気軽に面接に臨む傾向にあります。
(4)売り手市場の中での企業側の動き
一方で、企業様は売り手市場の中で人材を確保できるように、各社工夫をされている状態です。例えば、給与を前職の1.2倍で提示して、転職者の「前職の給与以上」という希望を叶える形をとったり、入社祝い金を支給したりしています。
また、転職者の都合に合わせて土日や夜間の面接、Web面接の実施をしたり、ターゲットを広げて若手であれば未経験OKにしたり経験者の場合は40代・50代も検討、書類選考は行わずまずは面接に呼んでそこからの判断にしたりといった具合です。
人材紹介を活用して採用している企業の中には、大体想定年収の35%が相場と言われるエージェントフィーを45~60%まで引き上げて応募を集めているケースもあり、人材確保に向けて企業様がさまざまな策を講じていることが分かります。
(5)2022年の採用トレンド
2022年の採用トレンドには、「ダイレクトリクルーティング」「リファラル採用」「ソーシャルリクルーティング」「ミートアップ」の4つが挙げられます。
それぞれの内容とメリット、デメリットは次のとおりです。
内容 | メリット | デメリット | |
ダイレクト リクルーティング |
スカウトメールを1通1通送って採用に繋げる | ・転職潜在層の意識を高めて応募を引っ張れる ・コストを抑えられる |
・送る手間がかかる ・コツがいる |
リファラル採用 | 社員紹介での採用 | ・コストがかからない | ・そもそもの数が多くないため応募数が見込めない |
ソーシャル リクルーティング |
SNSを活用してアプローチしていく | ・コストがかからない ・優秀な人材を全国から引っ張れる |
・コツがいる ・応募数が見込めない |
ミートアップ | 自社で説明会や座談会を開き、転職者とゆるく繋がっていく | ・志望度が低い潜在層と繋がれる ・座談会のテーマに引っかかるアンテナの高い人を引っ張れる ・企業カルチャーを伝えられ、ブランディングに繋がる |
・開催の日程調整の手間やコストがかかる |
採用コストを抑えられたり、コストがかからなかったりする採用手法もありますが、活用するコツが必要であるなどデメリットもあります。
また、ミートアップは比較的新しい採用手法で、自社で座談会を開くなどして転職潜在層やアンテナの高い方と繋がれるメリットがあります。例えばエンジニアに対して実施する場合、最近のトレンドの技術についての座談会開催が挙げられます。
いずれの手法の場合も、転職者とのミスマッチを防止したり、転職者に現場理解を深めてもらったりするために、現場社員もしくは現場理解がある社員が採用活動に密接に関わることが必須といえるでしょう。
(6)今後の採用市場予測
今後の採用市場には、リスキリングの価値観が浸透していくと考えられます。
リスキリングとは、DX加速による技術革新や新たなビジネスモデルに対応するために、新たな知識やスキルを習得することです。企業様は、リスキリングに取り組み、人材戦略として人材に投資をし、社員に学びの機会を与えることが求められます。
リスキリングは、2020年のダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)や日本経済団体連合会で、技術革新への変化に対応するための人材育成方法として掲げられています。また、厚生労働省が2023年度予算の概算要求で、「人への投資」として1100億円ほどを求める方針を示しています。
厚生労働省は事業主へ「人材開発支援助成金」も備えていることから、今後多くの企業様がリスキリングに取り組んでいくことが予想されます。
リカレント教育との違い
リスキリングとリカレント教育の違いは、誰が主体となって学ぶかです。
リカレント教育の場合、本人が主体的に学ぶのに対し、リスキリングは企業様が主体となって人材に学びの機会を与えます。
リスキリング事例
世界的に有名な大手小売業の企業様は、倉庫担当者にリスキリングを行ない、プログラマーへと人材育成されました。また、人材サービスの企業様はリスキリングによって臨時労働者をデジタル人材化させることに成功しています。
リスキリングは、転職者目線でも重要で、転職者が「企業が自分にどう投資してくれるか」「どのような経験をもたらしてくれるのか」を図るポイントになります。
そのため、企業様は「採用する側」のスタンスではなく転職者目線で採用活動を行い、「当社では〇〇の価値を提供できる」という中長期的なアピールやブランディングが重要となってきます。
2.条件面、福利厚生の整備 |
転職者は、給与や福利厚生、業務内容など、ハードデータからスクリーニングする傾向があり、まずは勤務条件を重視して、次に社風やビジョンなどのソフト面の見極めを行い、総合判断を下して企業様を選択しています。
「給与が低い」「休みが取れない」など、不満の解消が動機となる転職において、転職者の応募を獲得し、中途採用を成功させるためには、ハード面から不満を解消していくことが大切です。
採用成功につながる可能性のある、ハード面の整備の方法をご紹介します。
(1)年収について
給与水準は、すでにコロナ以前に戻っていることを把握しておきましょう。特に、ITエンジニアと物流ドライバーの職種はニーズが高いため、年収相場が前年比プラス20万から30万円程度アップしています。
前述したように、ITエンジニアの採用単価は上昇傾向にあり、前職給与120%の求人も増加しているため、ITエンジニアの採用を検討している場合は、前職給与以上での内定提示がスタンダードです。
(2)固定費について
条件面を拡充するために、固定費を抑えて対応している企業様もいます。固定費とは、例えばオフィス代、福利厚生費、役員報酬などです。
リモート業務を推進してオフィス代を削減したり、福利厚生費を取捨選択して転職者受けするものだけを選んだり、役員報酬を減らして社員に還元したりしている事例もあります。
福利厚生費の取捨選択では、社員イベントや社員旅行、帰社日などコミュニケーションにかかる費用をなくし、社員の給与に還元することで、無駄なコストや負担を減少させ、収入を向上させるという考えもあります。
企業様によって固定費を抑える取り組みはさまざまですが、いずれにしても現在の市況を鑑みると、条件面拡充のためにここまで整えなければならないと言えるでしょう。
また、企業様のコストを社員に還元していることを転職者にアピールするために、求人原稿やバナーで「社員ファースト」であることを伝えたり、社員満足度調査の結果を記載したりする工夫も必要です。
(3)採用活動に影響が大きい福利厚生例(待遇・手当)
転職者の声を聞いて、本当に受ける福利厚生の待遇や手当を以下にまとめてみました。
転職者受けのいい待遇、手当
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企業様の社員に対する手当は、時代を反映する傾向にあるため変化が早いです。最近ではリモート業務が主軸となっているため、在宅手当やメンタルヘルスのような手当が出るといいかもしれません。
また、資格が必要となる可能性が高い専門職の応募の場合は、資格に関する手当の受けがいいでしょう。受験費を企業様が負担する場合は、社員のスキルアップを促進できるため、リスキリングとも関わります。
業務に関する手当がある一方で、旅行手当や帰省費用補助など、社員のプライベート充実のための手当も整備している企業様もいます。
(4)採用活動に影響が大きい福利厚生例(休暇・社内制度)
次に、福利厚生の休暇や社内制度で転職者受けのいい内容をまとめてみました。
転職者受けのいい休暇、社内制度
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休暇が多く取れることを提示している企業様は多いですが、ほかにも、最近ではリモートやフレックスでの勤務が可能であったり、時差出勤ができたりすると転職者の応募を集めやすい可能性があります。また、仕事と育児を両立しやすいように、時短勤務を小学校卒業までなど長期にするとさらに転職者の目を引きやすいでしょう。
一方で、出社が主軸の企業様の場合は、社内バーを設置したり、ドリンクやお菓子を飲み放題、食べ放題にしたりするなど、社員がどうすれば心地よく過ごせるかを考えて制度を整備することをオススメします。
福利厚生の取捨選択は、なんでもやめて経費削減するのではなく、企業様の方針や大事にしているものを考えて、本当に無駄だと思うものを省いたり、社員に必要な制度を拡充したりすることが大切です。
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3.中途採用がうまくいっている企業の人員体制 |
中途採用がうまくいっている企業様は、人事と現場を分離せず、一丸となって採用活動を行う人員体制を敷いています。人事担当は専任で最低一人、もしくは大半を中途採用活動に割ける方が必須といえるでしょう。
経験者採用の際に、人事と現場双方がマンパワーをかけていく状態が望ましい現在の市況において、具体的にどのような人員体制で採用活動を行なっていくべきなのか、確認してみましょう。
(1)人事と現場一丸となって行う採用活動
採用活動は、人事と現場が一丸となって行うことが重要です。人事のみで採用活動を行なった場合、転職者に現場の状況を明確に伝えられなかったり、転職者の現場におけるスキルを見極められなかったりして、採用のミスマッチを引き起こす恐れがあります。
一方で、現場が採用計画から面接、クロージングなどさまざまな場面で関わった場合、転職者の業務理解が深まったり、転職者に対し的確な動機付けを行えたりするため、ミスマッチや選考辞退を防止できる可能性が高まります。
売り手市場である現状において、応募を集め、優秀な人材の採用成功するためにも、現場の介入は必須といえるでしょう。人事と現場が両軸となって採用活動を行えるように、あらかじめ採用活動への参加を前提にした現場の業務内容や評価制度にしておくことが理想です。
(2)採用活動フローごとの役割分担と権限の付与
中途採用活動を始める前に、フローごとの役割分担と権限の付与を行います。
以下のように、フローを分解したうえでそれぞれの担当、権限範囲や責任まで決めておきましょう。
【役割分担例】
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上記はあくまでも例のため、企業様ごとに異なることもあると思いますが、転職者からよく見える部分は現場がやるのがベストです。
(3)人事=採用プロジェクトのPMを担う
人事は、採用プロジェクトのPMの役割も担い、採用活動の進捗管理や、社内に採用情報をインプットして動かしていくポジションとすることが望ましいです。
現場主導で採用業務を行う場合も、進捗管理は人事が行いましょう。進捗目標と現状を把握し、社内全体に共有したり、目標と現状との乖離がある場合は、アラート出し、軌道修正を行なったりします。
また、通常業務を行なっている現場は、採用市況や他社の採用状況が分かりません。そのため、他社の事例や、人材会社からピックアップしてきた面接のテクニック、動機付け方法などを現場と共有することが大切です。
(4)人事からの社内発信
中途採用活動の状況について、人事から社内に情報発信しましょう。例えば、下記の画像のように採用レポートで目標と現状の進捗をまとめたり、実績とトピックスを週次で発信したりすると、人事以外の採用に関わる社員にも情報共有でき、どのように行動すればいいのか理解してもらえるでしょう。
時間がとれる場合は、MTGで情報共有することもオススメです。
【人事からの社内発信事例】
また、採用管理システムを導入している場合は、人事だけでなく現場もログインして対応できるようにすると、現場も動きやすくてよりスムーズな採用活動につながる可能性があります。
(5)現場=候補者への動機付けの役割を担う
現場は、業務内容や自社の魅力をよりリアルに外側へ発信して、動機付けをする役割があります。
転職者の優秀者層、経験者層の場合、求人としての情報ではなく、企業で働いている社員のリアルな声を求める傾向が強いです。なぜなら、現代はフリーランス、副業、リモートなど、働き方や考え方が多様化しており、企業様に事業の方針や考え方があった場合でも、社員全員が同じ方向を向いているとは限らないからです。
また、専門職採用の場合、知識不足の人事が詳細を把握することは困難なため、現場が直接介入するほうが転職者のスキルをより見極められたり、動機付けできたりする可能性が高いでしょう。
そのため、リアルな声を届けられる現場の社員が採用活動へ介入することは必須といえます。
(6)現場社員の採用活動介入事例
採用活動への現場社員の介入事例を、各選考フェーズや面接ごとにまとめてみました。他社事例もご紹介していますので、ご参考にしてください。
現場社員の介入事例(選考フェーズごと)
選考フェーズごとの現場社員の介入事例を、以下にまとめてみました。
STEP1 採用計画・準備
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STEP2であるように、採用手法を決めるのは人事でも、自社で働くことの魅力を盛り込む作業は、リアルな声を届けられる現場が手伝うことが望ましいです。
選考や面接への参加だけでなく、現場が合否権限ももつと、転職者に対してより深い動機付けを行えるでしょう。
現場にどのフェーズで介入してもらうか悩んだ場合は、前述したように「転職者からよく見える部分」を現場に任せることをオススメします。
現場社員の介入事例(面接)
面接が上手な方の場合、下記のことまで考えて面接を行なっている傾向があります。
アイスブレイク・自己紹介 | ・応募者の緊張を解き、本音の出やすい状態を作り上げる ・お互いのことを紹介、開示し合う |
企業・業務説明 | ・実際の業務内容だけでなく、企業の思いや背景を伝え、企業の全体像をイメージできるように説明する |
スキルヒアリング | ・質問を投げかけ、人材要件を見極める ・転職者の本音、志向を読み取り、動機付けも同時に行う |
質疑応答と締め | ・ヒアリングと同様、志向に合わせて動機付けを行う ・応募者の満足感を高め、面接を終わらせる |
心理学で、「自己開示の返報性」という効果があります。自己開示の返報性とは、自分が自己開示した分、相手も自己開示してくれるという心理効果です。面接官が自己開示することで、転職者も自己開示してくれる可能性が高いため、転職者の本音を引き出す状態を作ることにつながるでしょう。
スキルヒアリングでは、転職者の解答のなかから志向性を読み取り、引きになりそうな情報出しも一緒に行うことが望ましいです。
面接は転職者の見極めだけでなく、志向に合わせた動機付けを行う場でもあるため、面接への現場の介入はとても理想的といえます。
現場社員の介入他社事例
事業内容 | IT・通信業 |
設立 | 2010年代 |
社員数 | ~50名 |
IT・通信業界の企業様は、採用基準のずれがないように現場も巻き込み、複数名の経験者採用に成功されました。書類選考の時間を短縮するなど、リードタイムを短くして他社に流れないように対策したり、「現場社員とのマッチ度」を重視していたことから、最終面接を現場メンバーが行うように工夫したりしました。
現場メンバーが最終面接を行なったことで、転職者も現場とじっくり話すことができ、不安が拭えたと好評を得られています。
人事がリードタイムを短縮したり、現場に権限を大きくもたせたりしたことが、印象的な採用活動といえるでしょう。
ー採用事例の詳細はこちらー |
現場社員を介入させる方法
普段通常業務を行なっている現場を巻き込む体制作りに課題を感じている企業様は、「現場の採用活動に対する優先順位を上げる方法」として、下記に取り組むといいでしょう。
現場の採用活動に対する優先順位を上げる方法
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中途採用活動において、自社の選考基準が適切なのか話し合ったり、他社の状況を伝えたりして現場の介入の必要性を理解してもらいましょう。
また、「採用できたら報奨金」など、採用に関するインセンティブ制度の整備もオススメです。注意点として、採用活動は「転職者に選ばれないと結果が出ない」という外的要因があるため、結果だけでなく、採用成功に繋げるためのポジティブな動きも評価に入れることを明示することが大切です。
現場の本腰がどうしても入らない場合は、本当に頑張らないと採用できない市況ということが伝わっていない可能性があるため、人材業界の方に会ってもらって、市況をリアルに感じてもらうのも有効的でしょう。
現場が業務過多の場合は選考フローを再考するなど、現場が上手く介入できる方法を模索していくことが重要です。
(7)企業フェーズごとの採用戦略
企業様は、フェーズ(従業員数)に応じて採用戦略を変える必要があります。なぜなら、採用したいポジションや転職者からの見られ方がフェーズごとに異なるからです。
フェーズは以下のように3つに分けられます。
フェーズ | 従業員数 |
第1フェーズ | 1~30名 |
第2フェーズ | 31~100名 |
第3フェーズ | 101名~ |
それぞれのフェーズごとのおすすめの採用手法をご紹介します(※以下記載の「採用方針」は企業様によって異なると思いますので、一例としてご参考にしてください)。
第1フェーズ(1~30名)
採用方針 | コアメンバーの採用 |
採用体制 | 採用担当1名 (代表が行うケースや事業責任者が採用兼務するケースも多数) |
よくある採用課題 | ・予算が少ない ・マンパワーがない ・採用ノウハウがない |
オススメの採用手法 | ・リファラル採用 ・ソーシャルリクルーティング ・採用業務サポート付き求人広告 |
第1フェーズは、ビジョンや企業を大きくしたいという部分に共感してくれるような、コアメンバーの採用になる可能性が高いです。
そのため、第1フェーズの企業様にオススメの採用手法が、費用がかからないリファラル採用やソーシャルリクルーティングです。ビジョンに共感する人材を採用する場合、企業様に近しい方や、光るものを元々もっている方をソーシャルリクルーティングで少し時間がかかっても探していくのがいいかもしれません。
また、規模感が小さい場合は応募が集まりづらいため、スカウトメールの活用は必須といえます。マンパワーがない場合は、求人広告のサポート付きプランの利用を検討するといいでしょう。
エージェントの利用を検討される企業様もいると思いますが、いまの市況の場合、相当な求人メリットがないと規模感が小さい企業様には応募がこず、採用活動が進まない可能性があります。そのため、第1フェーズの段階では、まずはエージェント以外の手法を検討することをオススメします。
第2フェーズ(31~100名)
採用方針 | ・リーダークラスをメインで採用 ・採用チャネルを増やし、母集団形成に力を入れ始める |
採用体制 | 1名体制が多い |
よくある採用課題 | ・応募が集まらない ・内定を出しても他社に負けてしまう |
オススメの採用手法 | ・ダイレクトリクルーティング ・採用業務サポート付き求人広告 ・転職イベント |
企業の基盤がしっかりしてきている第2フェーズの企業様にオススメの採用手法は、転職イベントです。
第2フェーズの企業様の場合、社員の方が一丸となっていることが非常に魅力となるため、転職イベントで転職者と顔を合わせて自社の魅力や社風を伝えることが効果的でしょう。また、採用担当者として専任の方がいるため、コツコツと採用活動を行えるダイレクトリクルーティングも採用成功につながる可能性があります。
内定を出しても他社に負けてしまうという課題の対応策としては、候補者フォローが付いているサポート付き求人広告を利用することでクロージングを一緒に行なえるため、オススメです。
第3フェーズ(101名~)
採用方針 | ・メンバークラス、第二新卒等若手採用をスタート ・オウンドメディアやSNSを活用した採用ブランディング等自力採用を強化 |
採用体制 | 複数名体制 (新卒と中途で採用チームを編成するケースも) |
よくある採用課題 | ・現場の協力体制を築けない ・採用基準のズレ ・複数チャネルの運用 |
オススメの採用手法 | ・人材紹介 ・求人広告 ・転職イベント |
第3フェーズの企業様の採用課題として、複数チャネルの運用の手間や、現場との連携が上手くとれないといったことが挙げられます。
一方で、第3フェーズ規模になると量を担保できるくらいの応募がエージェントから獲得できるようになるため、まずは求人をオープンして、応募を集めていくといいでしょう。
企業様が採用活動に時間をかけられる場合は、前述したミートアップを企画し、転職潜在層とゆるく繋がっていくことも中期的にはオススメです。
💡企業フェーズ別の採用戦略について詳しくまとめた記事はこちら
|
中小IT企業の「企業フェーズ別」で取るべきエンジニア採用戦略とは ※エンジニア採用向けのコンテンツですが、別業種・別職種の募集でも参考にいただけるコンテンツです |
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4.候補者体験(CX)を意識した採用広報 |
候補者体験(CX=Candidate Experience)とは、採用業界で使われている言葉で、選考を受けることで候補者の満足度を向上させることを意味します。
具体的には、下記のように選考フローの中で候補者の期待を満たすことが重要です。候補者は「興味・検討」段階で「有益な情報をたくさん欲しい」と思っているため、採用広報もCXを意識して行うことが採用成功につながるといえるでしょう。
選考フロー | 候補者の期待 |
認知 | いい企業と出会いたい |
興味・検討 | 有益な情報たくさん欲しい |
応募 | スムーズに応募したい |
面接 | ちゃんと自己表現したい |
内定 | 歓迎されたい |
入社 | 活躍したい |
候補者体験(CX)を高めるためにどのような採用広報活動が必要なのか、詳しく解説します。
(1)中長期的な採用広報活動の必要性
採用広報活動は、前述したように採用成功まで関わってくる項目です。転職者が企業様の情報を十分に得られない場合、企業様への信頼が下がり選考辞退となる恐れがあります。
実際に、求人広告のみで情報発信している企業様と、自社サイトで企業情報やIR情報を開示したり、他社のPR記事やブログ、メディア掲載の実績があったりして複数のソースから一貫して情報がもたらされている企業様では、面接の辞退率が全然違うことがあります。
なぜなら、採用ページは「採用ページ」としか見られず、「どうせいいこと言っているだけ」と転職者に思われることがあり、他に情報源がない場合に信頼できないと判断される傾向があるからです。
採用広報の活動の場を整備し、複数チャネルから情報発信することで、転職者からの信頼を高めることが重要といえるでしょう。
(2)情報量やチャネルの多さを意識した採用広報
採用広報活動の方法は、下記画像のように影響度、工数の大小に分かれてさまざまあります。求人広告のみを行なっている企業様の場合は、活動の方法をいかに増やすかがキーポイントといえるでしょう。
例えば、エンジニア採用の場合はテック系のイベント登壇など、何かのイベントへ登壇していたり、メディアに掲載されたりしていると転職者への影響度が大きいです。
また、口コミサイトに投稿されている口コミも転職者の気持ちに影響を与える可能性が高いため、悪い口コミがあれば該当する企業様の課題を改善して、良い口コミを増やすなどの対策が必要となるでしょう。
弊社の商品になりますが、「エンジニアtype」や「Woman type」など、WEBマガジンに記事を掲載し、中身が分かるような状態になっていることが、候補者体験(CX)を高めるために理想的といえます。
採用広報活動の整備は、転職者の応募数を増やすだけでなく辞退率を減少させることにもつながるため、早めに着手されることをオススメします。
💡採用広報について詳しくまとめた記事はこちら
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エンジニアに自社の魅力を知ってもらう!「採用広報」の施策と運用のコツを解説 ※エンジニア採用向けのコンテンツですが、別業種・別職種の募集でも参考にいただけるコンテンツです |
いかがでしたか。もし中途採用について悩まれている、自社にとって適切な手法が分からないといった場合は、ぜひ弊社キャリアデザインセンターにご相談ください。エンジニア採用・女性採用に特に強みを持ち、あらゆる中途採用ニーズに対応できるサービスを運営しております。
サービスの詳細については、下記弊社中途採用サービス概要のご案内ページをご覧ください。
type公式中途採用向けサービス案内サイト 【公式】type中途採用向けサービスのご案内|転職サイト、転職エージェント、派遣サービスなど 運営会社 株式会社キャリアデザインセンター 会社概要 コーポレートサイト:https://cdc.type.jp/
事業内容
・キャリア転職の専門情報サイト『type』『女の転職type』などの運営 ・転職フェアの開催 ・人材紹介事業(厚生労働大臣許可 13-ユ-040429) ・質の高い就職活動を情報誌、イベント、情報サイト、人材紹介で支援する『type就活』サービス ・パンフレット、ノベルティー採用HP作成などのアウトソーシング事業 ・IT業界に特化した人材派遣サービス(厚生労働大臣許可 派13-315344) ・Webマガジン『エンジニアtype』『Woman type』『20’s type』の企画・編集・運営 など、 企業の採用活動をサポートする総合的なソリューションサービスを提供しています。
法人企業様向けお問い合わせ先
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