
リアリティショックとは、思い描いていた理想と現実にギャップがあり、精神的な衝撃を受けることを意味する言葉です。リアリティショックが発生した場合、企業と従業員の双方に悪影響があるため、未然防止や解消を図ることが求められます。
人事が知っておきたいリアリティショックについて、意味や影響、原因と対策、解消させるポイントを解説します。
| この記事でわかる事 |
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1.リアリティショックとは |
リアリティショックとは、入社や昇進などによる環境の変化のなかで、思い描いていた理想と現実にギャップがあり、精神的な衝撃を受けることを意味する言葉です。
新入社員が陥りやすい「五月病」をイメージするとわかりやすいですが、新入社員に限らず、社歴の長い従業員でも昇進や育休からの復職、人事異動などでリアリティショックを受けるケースもあります。
「リアリティショック」という概念は、アメリカの組織心理学者E.C.ヒューズによって1958年に提唱されました。古くからある「リアリティショック」は、国や時代、年齢、社歴を問わず、誰にでも起こり得る現象です。
(1)リアリティショックがもたらす影響
リアリティショックは、従業員と企業の双方に悪影響をもたらします。
従業員は、「思っていた業務内容と違った」「社風が合わなかった」などのギャップによる不満や不安、ストレスの発生によってモチベーションが低下します。本来のパフォーマンスを発揮しづらくなると評価が下がるため、自信喪失にもつながるでしょう。また、精神面による体調不良で休みが増えた場合は、周りに迷惑をかけていると考えて余計に追い詰められるという悪循環に陥るケースもあります。
企業への影響は、従業員のパフォーマンス低下や欠勤による生産性の低下です。リアリティショックを受けた従業員が早期離職した場合は、採用・育成コストも無駄になるでしょう。人員が減ることで周りの従業員の負担が増加し、さらなる離職者を出す恐れもあります。
2.リアリティショックが起きる原因 |

リアリティショックが起きる原因として、次の4つが挙げられます。
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リアリティショックを適切に防ぐためにも、まずは原因を十分に把握しておきましょう。
(1)仕事内容のギャップ
仕事内容で起こり得るギャップは、「自分のスキルレベルよりも高い(低い)仕事を任される」「業務量が多く負担が大きい」「得られると思っていたやりがいがない」などがあります。
意欲的な従業員ほど、自分の能力を低く見積もったような業務に不満を感じるでしょう。一方、業務が思っていたより高レベルだったというギャップの場合、従業員によっては自信をなくすかもしれません。
残業や休日出勤が多い、裁量がない、働きづらい備品や環境なども、リアリティショックの原因です。
(2)組織風土・人間関係のミスマッチ
「チームではなく個人で仕事を進める風土だった」「新入社員なのに放っておかれる」「実は従業員同士の仲が悪かった」など、組織風土や人間関係のギャップはミスマッチとなり、従業員の働きづらさやストレスを増幅させます。
特に、直属の上司や先輩との相性が合わないと、仕事のコミュニケーションをとるだけでも精神的負担が生じるでしょう。もともと「人間関係」の問題は離職理由の上位に挙げられることが多いため、離職リスクも高まります。
(3)評価や待遇への不満
評価や待遇への不満も、リアリティショックの原因のひとつです。例えば、「自己評価と企業の評価に差がある」「実績があるのに昇進や昇給がされない」などのケースは、従業員の「正当に評価されていない」という不満を募らせ、モチベーションの低下や離職を招きかねません。
すでに自社である程度勤続している従業員に生じやすいギャップのため、もし離職された場合、大きな戦力を失うことになるでしょう。
(4)他者能力に関するギャップ
同期入社したメンバーや一緒に働く先輩、後輩など、他者の能力に関するギャップもリアリティショックを生みます。
周りの能力が高い場合、「自分のレベルが低い」「足手まといになっている」などと劣等感や自己否定感を抱く恐れがあります。一方、周りの能力や意識が低い場合は、自分の負担増加や企業の将来に不安を感じるでしょう。
いずれの場合も、従業員は働きやすさややりがいのある職場を求めて、離職に至るかもしれません。
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3.リアリティショックを未然に防ぐ対策 |

リアリティショックは、従業員のモチベーション低下や離職など、さまざまなネガティブな影響をもたらすため、未然に防ぐことが重要です。
下記4つの対策を施し、リアリティショックを起こさないようにしましょう。
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各対策を詳しく解説します。
(1)選考中に裏表なく情報を伝える
採用した人材が入社後にリアリティショックを受けた場合、採用ミスマッチが生じているため、選考中に裏表なく情報を伝えることを意識し、ギャップを起こさせないことが大切です。
例えば、オフィスの様子を動画や画像で伝える、有休や育休取得率など数字で伝えられるものは数値を示す、カジュアル面談を設けて求職者の不安を解消するなどが挙げられます。
自社にとってネガティブな情報でも、きちんと伝えることで求職者の自社理解が深まり、ギャップの発生を抑えられるでしょう。「課題解決に自分のスキルが役立つ」と意欲的になる求職者もいるため、よりマッチした人材の獲得にもつながります。
| 💡採用ミスマッチの原因と防止策について詳しくまとめた記事はこちら |
(2)入社後オンボーディングを実施する
人材の入社後には、オンボーディングを実施しましょう。オンボーディングとは、新入社員が組織にスムーズに馴染めるようにサポートするプロセスのことです。オンボーディングを行うと、新入社員の不安解消や業務への迅速な適応によって、定着率と生産性の向上が期待できます。
なお、オンボーディングのメンバー以外も、新入社員を気にかけることが重要です。メンバーが自分の業務で忙しく、新入社員を気遣えないケースもあるため、新入社員が困っているようならほかの従業員が声をかけるなど、組織全体でフォローすることが求められます。
| 💡オンボーディングの手順と成功ポイントについて詳しくまとめた記事はこちら |
(3)定期的に1on1ミーティングを行う
リアリティショックを防ぐには、定期的な1on1ミーティングが効果的です。従業員が何か不安や悩みを抱いたときに相談できる環境を整えることで、適切なフォローを行えます。
特に、新入社員は周りとの人間関係を構築途中で、気軽に相談できる相手をすぐに見つけ出せるとは限りません。そのため、コミュニケーションの機会を増やせる施策の導入は、精神面でのサポートにつながります。
(4)評価制度を整える
評価や待遇に関するリアリティショックを防止するには、評価制度を整える必要があります。不透明さや偏りがある評価制度は、正当な評価につながらず従業員の不満を高めると考えられます。
そのため、給与設定や昇進・昇給条件などを見直し、公平な内容に整備しましょう。また、評価について伝える面談では、評価の理由や評価を高めるために必要なこと、期待値などを明確に伝えることで、従業員の納得感やさらなる業務意欲を引き出せます。
4.リアリティショックを緩和・解消させるポイント |

リアリティショックを防ごうと対策しても、人によって理想や価値観、現実の受け止め方はさまざまなため、完全になくすことは難しいです。
もしリアリティショックが生じた場合には、緩和・解消することが大切です。下記2つのポイントについてご紹介します。
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(1)相談窓口を設置する
リアリティショックを受けた従業員が気軽に悩みや不満を打ち明けられるように、相談窓口を設置しましょう。従業員が相談によってメンタルヘルスやキャリア形成のサポートを受けられる体制を構築すれば、ネガティブな感情の増幅を抑えられます。
また、相談したことで現実の捉え方が前向きになる、人事異動で環境が改善されるなどよい変化があれば、離職回避とともにモチベーションアップも期待できます。
(2)現場の意見を組織改善に活かす
現場の意見をそのままにせず、吸い上げて組織改善に活かすことが大切です。リアリティショックは、企業の採用活動や組織体制、制度などの不十分さや見落としが原因で起こるため、実際に見て、感じている現場の意見を尊重し、有意義なものは取り入れることが求められます。
いわゆるボトムアップの考えを組織に浸透させ、現場から積極的に意見が出る施策や制度をつくると、従業員のエンゲージメントの向上と離職者の減少、イノベーションの創出にもつながります。
リアリティショックを起こしかねない自社の課題を把握し、改善してよりよい組織にしていきましょう。
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5.まとめ |
リアリティショックは、仕事内容や他者能力のギャップ、人間関係のミスマッチ、評価への不満など、さまざまな原因で生じます。リアリティショックが起こると、従業員の離職やモチベーションの低下を招き、生産性に悪影響が出る恐れがあるため、未然に防ぐことが大切です。
従業員の理想と現実のギャップを最小限に抑えられるように、選考時に自社の情報を裏表なく伝える、評価制度を整えるなど、意識して対策に取り組みましょう。
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