
採用業務のリソースが足りない、候補者の見極めに自信がないという採用担当者は、AI面接サービスを活用すると現状を好転できるかもしれません。
AI面接サービスとは、AI(人工知能)を活用し、面接に関する業務を効率化するサービスのことです。さまざまなメリットがありますが、注意点もあるため併せて把握しておきましょう。
この記事では、AI面接サービスの仕組みやメリット・デメリット、おすすめサービスと成功ステップについて解説します。
| この記事でわかる事 |
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1.AI面接サービスとは?仕組みを紹介 |
AI面接サービスとは、AI(人工知能)を活用し、面接に関する業務を効率化するサービスです。
AI面接サービスは主に下記のような仕組みのため、採用担当者の負担軽減などにつながります。
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各仕組みについてご紹介します。
(1)オンラインで面接実施
AI面接サービスによる面接はオンラインで行われ、対話形式と録画形式があります。
AI面接官とリアルタイムで面接をする対話形式の場合、候補者の回答に応じてAIが質問を変えたり深掘りしたりするケースもあります。一方、録画形式の場合は、候補者に事前に設定した質問へ回答してもらう仕組みです。
サービスによっては、面接日程を自動で調整する機能も付いています。
(2)AIによる回答データの分析
AIは、候補者の回答内容や表情、視線の動き、声のトーンなどから、候補者の適性や自社とのマッチ度を分析・評価します。
具体的には、回答内容をテキスト化し、論理性や表現力の有無、思考時間などを分析します。表情からは感情を数値化し、声からは自信や聞き取りやすさなどを評価して、客観的に候補者を見極めるでしょう。
ほかの候補者との比較機能や、自社独自の基準に沿ったスコアリング機能を備えたサービスもあります。
(3)面接評価レポートの生成
面接での候補者の回答がテキスト化され、AIが分析・評価した結果とともにレポートとして生成してくれるサービスがあります。
面接後、15分ほどでレポートを生成してくれるサービスもあるため、スピーディーな選考が可能でしょう。
(4)評価結果を活用した選考
採用担当者は、AIの評価結果を参考に選考を行います。ポイントは、AIの結果のみで合否判断を下さないことです。
AIが評価した候補者が必ずしも自社にマッチしている、自社が求める人材とは限らないため、あくまで参考として留めることが望ましいです。
合否は、採用担当者が面接動画を見る、対面の面接も行うなどして判断しましょう。
2.AI面接サービスを導入する3つのメリット |

AI面接サービスを導入すると、次のようなメリットを得られる可能性があります。
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それぞれのメリットを解説します。
(1)採用業務の効率化
面接には、日程調整、実施、候補者の評価と見極めなどさまざまな業務があり、時間や労力がかかるため、採用担当者や面接官の負担となりやすいです。
AI面接サービスを導入した場合、書類選考で見極めづらい候補者のスキルなどを可視化でき、スクリーニングの負担を軽減できます。また、一次面接の自動化によるスムーズな選考や合否判断によって、採用業務の効率化が可能です。
(2)採用の公平性・客観性の向上
人が面接を行う場合、面接官の経験や考え方から、バイアスがかかった評価をしてしまう恐れがあります。一方、AIが面接や評価をする場合は、人間のように経験や感情に左右されないため、統一された評価基準で公平な評価が可能です。
公平性や客観性の高い面接は、本来採用すべき候補者の取りこぼしを防ぎ、質の高い候補者確保を実現するでしょう。ミスマッチを起こさない採用は、企業と候補者双方にとってポジティブな影響を与えます。
(3)応募者体験(CX)の向上
AI面接サービスは24時間365日対応しており、好きな時間に受験可能なため、応募者体験(CX)を向上させます。働きながら転職活動をしている候補者の場合、面接の時間を作るのは難しいかもしれませんが、AI面接サービスであればいつでも面接できるため、応募や面接へのハードルが下がるでしょう。
また、サービスによっては面接をやり直せる機能もあります。やり直し機能を活用すれば、候補者は本来のパフォーマンス力を発揮でき、面接に対する満足度も高まると考えられます。
| 💡採用CXのメリットと改善方法についてまとめた記事はこちら |
3.AI面接サービスを導入するデメリットや注意点 |
メリットの多いAI面接サービスですが、下記デメリットや注意点もあります。
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AI面接サービスを効果的に活用できるように、確認しておきましょう。
(1)初期設定と運用の負担
AI面接で候補者を適切に評価するには、質問項目の初期設定や評価基準の調整が求められます。
初期設定が誤っている、評価基準が変わったときに調整しないなど、運用に不備や漏れを生じさせないことが大切ですが、そのために運用が負担となる恐れもあります。
サポート体制が整っているサービスを利用すると、負担を軽減できるかもしれません。
(2)コミュニケーションの課題
AIは、候補者の回答の論理性や感じているストレス、自信などの数値化はできますが、誠実さや熱意、人間性などを適切に評価することは難しいでしょう。数値化できる部分だけでなく、候補者の人柄や本来のよさを見極めるために、人の目を介入させることが重要です。
また、AIが面接・評価することに対し「どのように評価されるのか」「機械的な判断を下されるのではないか」と不安を感じる候補者もいます。不安を和らげるためにも、AIが評価する項目や人が最終判断を下すことなどを事前に伝えておきましょう。
(3)導入目的の明確化
AI面接サービスを導入し、何を解決したいのかを具体的にしておきましょう。AI面接サービスの導入にはコストがかかり、運用の負担も生じます。
導入目的が不明確な場合にはコストばかりがかかり、成果を得られないという状況になりかねないため、自社の導入目的を明確化し、人材戦略に沿ってAI面接サービスの導入・運用することが大切です。
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4.【比較】おすすめのAI面接サービス3選 |
前述したAI面接サービスの仕組みや特徴は、必ずしもすべてのサービスに備わっているとは限りません。
そのため、自社に必要な機能を見極めたうえで、各サービスを比較検討することが望ましいです。
ここでは、おすすめのAI面接サービスを3つご紹介します。
※掲載している情報は2025年12月時点のものです。
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(1)PeopleX AI面接
PeopleX AI面接は、書類選考から一次面接まで対応可能なAI面接サービスです。24時間かつマルチデバイス対応のため、候補者が応募しやすい環境を実現しています。
また、AI面接官は回答内容に応じた深掘り質問が可能です。より高レベルな面接によって、候補者を公平に評価できます。英語での面接も行えるため、グローバル人材の採用にも活用できるでしょう。
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サービスURL |
https://peoplex.jp/ |
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運営企業 |
株式会社PeopleX |
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料金体系 |
要問い合わせ |
| 特徴・強み |
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(2)ZキャリアAI面接官
ZキャリアAI面接官は、職種や社風に合わせ、設問や評価項目を自社仕様にカスタマイズできます。専任担当者が導入から運用まで一貫してサポートしてくれるため、初期設定や設問作成についても気軽に相談でき、安心です。
主要な採用管理システム(ATS)との連携もでき、応募者情報や選考状況データのスムーズな移行を実現します。業務負担を軽減しつつ、より精度の高い採用活動につなげられるでしょう。
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サービスURL |
https://ai-interview.zcareer.com/ |
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運営企業 |
株式会社ROXX |
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料金体系 |
要問い合わせ |
| 特徴・強み |
・AI面接官を数分で作り上げられる |
(3)DuDo AI面接サービス
DuDo AI面接サービスは、実在する人物をモデルとしてアバターを生成しているため、「親しみやすさ」や「対人間との面接感」を実現し、候補者のAI面接に対する抵抗感を低減しています。
また、履歴書やESの内容をもとにオリジナルの質問が生成され、候補者に合った深掘り質問も可能です。候補者ごとに適した質問は特別感があり、候補者のエンゲージメント向上も期待できます。
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サービスURL |
https://dudo.co.jp/service/ |
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運営企業 |
DuDo株式会社 |
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料金体系 |
要問い合わせ |
| 特徴・強み |
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(4)自社に合ったサービスを見つける選定ポイント
AI面接サービスは多々あるため、どれが自社に適しているか悩むケースも多いです。
下記選定ポイントを参考に、自社が選ぶべきサービスを見極めましょう。
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①使いやすいか
AI面接サービスを長く採用活動に活用していくには、使いやすさが重要です。操作しやすい、直感的に使えるなどのサービスは、導入や活用の負担を軽減するでしょう。企業側だけでなく、候補者側の使いやすさも考慮したサービスを選ぶことが望ましいです。
また、サポート体制も充実していると、トラブル発生時に迅速な解決につながり、無駄な時間を発生させずに済みます。安全に使用するために、セキュリティ対策が万全であるかもチェックしましょう。
②面接と分析が可能か、分析のみか
AI面接サービスには、面接と分析を行うタイプと、分析のみを行うタイプがあります。
面接と分析を行うタイプであれば、面接もAIに任せられるため、採用担当者の負担をより軽減できるでしょう。分析のみを行うタイプは、録画面接やオンライン面接のデータを分析し、候補者のマッチ度を評価します。
③多言語に対応しているか
グローバル人材の採用を検討している場合は、多言語に対応しているAI面接サービスの利用がおすすめです。
日本語以外の言語にも対応していれば、外国人材の採用の際や、日本人候補者の英語力の確認にも活用できます。
④候補者や面接官へのフィードバックがあるか
AI面接サービスによっては、面接に関する候補者へのフィードバック機能があります。面接の評価や結果をフィードバックできると、候補者体験をより高められるでしょう。
面接官の話し方などに対するフィードバック機能があると、面接官のスキルアップにもつながります。面接官の育成を考えている場合には、あると便利な機能かもしれません。
⑤ほかのサービスと連携できるか
自社が使用するサービスと連携可能かで選定することもおすすめです。
現在自社で使用しているほかのサービスと連携できると、よりスムーズに採用業務を行えるでしょう。例えば、採用管理システムと連携できた場合、システムをそれぞれ管理する手間がなくなります。
システム間のシームレスな連携によって情報共有もしやすくなり、業務の効率化が期待できるでしょう。
| 💡採用管理システムの選び方や各システムの特徴についてまとめた記事はこちら |
5.AI面接サービス導入で中途採用を成功させるためのステップ |

AI面接サービスを導入して中途採用を成功させるには、次の3つのステップを踏みましょう。
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各ステップを具体的に解説します。
(1)採用課題の特定と導入目的の言語化
まずは自社の採用課題を特定し、導入目的を明確にしましょう。例えば「応募があっても面接前に辞退が多い」という課題があれば、AI面接サービスの導入目的は「面接に進む候補者を増やすため」と考えられるでしょう。
併せて、求める人物像(ペルソナ)も詳細に設定することが大切です。求める人物像を明確にすることで、AI面接サービスの質問・評価設定の質を高められます。AI面接サービスの導入に関して反発が起きないように、目的やメリット・デメリットの理解を社内へ促すことも必要です。
| 💡採用ペルソナの作り方や活用方法についてまとめた記事はこちら |
(2)候補となるサービスの選定とデモ体験
前述の選定ポイントや自社の目的、各AI面接サービスの特徴を踏まえて、候補となるサービスを選んでいきます。
サービスのなかには、デモ体験や無料プランで操作性やAI面接官を試せるものもあるため、実際に使ってみて機能やAIの精度などを確認しましょう。採用担当者の立場だけでなく、候補者の立場となってAI面接を受けてみると、候補者目線の気づきも得られます。
(3)導入後の評価と改善
AI面接サービスを導入し、実際に活用したら、評価と改善を行います。目的を達成できたか、入社後の定着率は向上したか、AI面接で採用した候補者が活躍しているかなど、短期的・中長期的な効果を検証しましょう。
目的達成できていない、新たな課題が出てきたという場合は、AIの質問や評価の方法を見直すなど改善することが重要です。
6.まとめ |
AI面接サービスは、面接官の代わりにAIが候補者の面接対応をするため、採用業務の負担軽減につながります。また、AIが評価する点で、採用の公平性や客観性も向上するでしょう。
一方、候補者の人間性などはAIに見抜けないため、すべてをAI任せにするのではなく、人間主導で採用活動を進めることが重要です。採用活動の補助パートナーとして、AIを効果的に活用していきましょう。
いかがでしたか。もし中途採用について悩まれている、自社にとって適切な手法が分からないといった場合は、ぜひ弊社キャリアデザインセンターにご相談ください。エンジニア採用・女性採用に特に強みを持ち、あらゆる中途採用ニーズに対応できるサービスを運営しております。
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