【2021年3月】中途採用市場の最新動向|職種別動向・有効求人倍率・転職者の応募状況について

Topics: 10_採用市場・市況, 19_女性採用, 17_エンジニア採用, 18_営業職採用, 20_販売・サービス職採用

コロナの収束の兆しが見えず、2度目の緊急事態宣言が延長となった今、中途採用活動の市場はどうなっているのでしょうか。今後の経営の見通しがつかないことから、昨年の緊急事態宣言の際には、企業の採用活動が一気に停滞したことが記憶に新しいかと思います。今年1月に発出された2度目の緊急事態宣言以降、企業の女性採用には、どのような変化が出ているのでしょうか。

今回は最新の職種別動向や有効求人倍率をふまえ、転職者の応募状況についてお伝えしていきたいと思います。

 

CONTENTS

2021年2月分の労働力調査結果
 (1)有効求人倍率1.10倍 2カ月ぶりの改善

 (2)産業別就業者数の増減

女の転職type転職求人倍率の推移

女性求職者の転職者の応募傾向、属性
 (1)女の転職type職種別求人数、応募数推移(エンジニア、営業、介護医療福祉)
 (2)女の転職type職種別応募数推移(サービス販売、クリエイティブ、事務)

さいごに

 
 

 

1|2021年2月分の労働力調査結果

 
  
 
 

1-1.|有効求人倍率1.10倍 2カ月ぶりの改善

 
厚生労働省が2021年3月2日に発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.10倍で、前月比0.05ポイント上昇。2020年11月以来の2か月ぶりの改善となりました。また、総務省が発表した1月の完全失業率(季節調整値)は2.9%と前月に比べ0.1ポイント低下しましたが、1月の完全失業者は前年同月比で38万人増加。12か月連続の増加となりました。
 
有効求人倍率(202101)
正社員は36万人増え、8カ月連続で増加した一方、非正規は91万人減り、11カ月連続で減少となりました。引き続き、非正規の厳しい雇用情勢が続いています
 
有効求人倍率は仕事を求める人1人に対し、企業から何人分の求人があるかを示します。2021年1月は有効求職者数、約184万人に対し、有効求人数は約211万人でした。1月は新型コロナウイルスの感染が広がり、緊急事態宣言が再発令。有効求人倍率は今回改善したものの、雇用情勢に今後影響する可能性があります。厚労省は「緊急事態宣言の影響は遅れてあらわれる可能性があり、今後の雇用情勢は悪化する恐れもあるため、慎重にみている」と注視しています。

 

 

1-2.|産業別就業者数の増減

 
1月の全国の新規求人数(原数値)は78万6404人で、前年同月に比べ11.6%減。減り幅を産業別にみると、宿泊・飲食サービス業(37.5%減)や生活関連サービス・娯楽業(26.2%減)、卸売業・小売業(17.2%減)が大きい結果となりました。一方、医療・福祉(29万人増)や建設業(22万人増)の求人数は増えています。

 

参考

厚生労働省|一般職業紹介状況(令和3年1月分)について
総務省統計局|労働力調査(基本集計) 2021年(令和3年)1月分結果

 

 

 

2|女の転職type転職求人倍率の推移

 
 
転職求人倍率*be
※2019年1月の転職求人倍率を1として指数化
※転職求人倍率=求人数÷求人への応募人数(女の転職type)
 
女の転職typeの転職求人倍率は、緊急事態宣言後の2020年5月に大きく低下。先の見通せない状況下で、5月から採用を抑制した企業が多かったことが、転職求人倍率低下の要因と考えられます。一方で2020年9月以降は、転職求人倍率は右肩上がりの回復傾向。2020年5月時点では前年比の55.2%まで落ち込んだ転職求人倍率ですが、2020年12月には前年比76.3%まで回復している傾向がみられました。
 
 
 

 

3|女性求職者の転職者の応募傾向、属性

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    3-1.|女の転職type職種別求人数、応募数推移(エンジニア、営業、介護医療福祉)

     
    下図は、2020年1月からの女の転職typeの求人数と応募数の推移で対前年比が高い3職種です。※2021年2月末時点
    図を見ると、1回目の緊急事態宣言は誰しもが初めての経験だったので採用をストップし、様子を見る企業が多く、求人件数はがくっと減りました。しかし転職者の動きをみると宣言が出た4月から急激に増え、右肩上がりになっていることが分かります。
     
    今回、年明けの2回目の宣言中の1、2月を見てみると、下記職種については求人件数は減るどころか、むしろ増える結果となりました。応募数も1回目の宣言より比較的落ち着いたものの、変わらず活動をしている人は多いようです。
     
    エンジニア、技術者、IT・システム系(202102)営業・企画・マーケティング系(202103)
    介護・医療・福祉系(202102)
     
    2020年、2021年の2月の対前年比較
    ・エンジニア、技術者、IT・システム系:求人数対前年比153%、応募数対前年比144%
    ・営業・企画・マーケティング系:求人数対前年比117%、応募数対前年比149%
    ・介護・医療・福祉系:求人数対前年比155%、応募数対前年比153%
     

    ◆エンジニア、技術者、IT・システム系

    ITエンジニアの転職市場は新型コロナの影響があまりなく、求人数は維持しています。弊社キャリアアドバイザーに話を聞いたところ、実際にエンジニアの面談数も増えており、転職者の意識変化があると考えられます。コロナ禍でキャリアの見直しをする転職者が多くなったこと、Web面接を活用する企業が増え、活動へのハードルが下がったことが要因となります。経験者はもちろんのこと、エンジニア職やクリエイティブ職といった専門職に未経験からでもチャレンジしたいという転職者も増えています。

◆営業・企画・マーケティング系

営業職は昨年の1回目の宣言後から求人件数が一気に伸びています。応募数は10月に入ってから減少していましたが、12月よりまた動き出している傾向が見られます。コロナ禍の影響で働き方が一変したため、営業職は特にリモートワークが広がったことにより経験者を採用される企業が増えています。企業が求める人材が今まで以上に即戦力人材を採用する傾向に変化しています。

◆介護・医療・福祉系

2021年2月、女の転職typeにて介護・医療・福祉系応募数対前年比はなんと153%。応募数に伴い、求人数も155%という結果となりました。コロナ禍での雇用不安から介護業界への転職を希望する人が増え、2020年は介護業界の転職動向に大きな変化があったことが分かります。介護・医療・福祉系の職種へ応募する人のうち、8割が異業種からの転職で、特にサービス・販売職から約4割、事務系から約2割、介護業界への流入が目立ちました。
 
 
type版【2021年3月】ITエンジニア中途採用市場の最新動向情報はこちら

【2021年3月】ITエンジニア採用のための最新動向情報!新規求人倍率・転職者の応募状況まとめ

 
 
 
 

3-2.|女の転職type職種別応募数推移(サービス販売、クリエイティブ、事務)

 
下図は、職種別女の転職type応募数の推移となります。※2020年1月の応募総数を1として指数化(2021年2月末時点)
どの職種も応募総数の対前年比が上がっており、転職者が活発に動いていることが分かります。

 サービス・販売系 (2021年2月)
クリエイティブ系(202103)
事務・経理・人事系(2021年2月)
 
2020年1月の応募総数を1として指数化(2021年2月の対前年比)
・サービス・販売系:応募数対前年比105%
・クリエイティブ系:応募数対前年比206%
・事務・経理・人事系:応募数対前年比123%
 

◆サービス・販売系

1回目の宣言(4月、5月)の応募数は下がりましたが、今年1月に2回目の宣言が出たにも関わらず、応募数は対前年比105%となりました。サービス・販売職は約6割と経験者からの応募が圧倒的に多く、次に事務職、営業職経験者からの応募となります。また、年代別で見てみると、20代からの応募が約6割を占めます。

 

◆クリエイティブ系

クリエイティブ系の2月の応募対前年比はほかの職種と比較して最も高く、206%という結果に。以前のアンケート結果にもありましたが、「手に職をつけたいか?」との問いに対し、「付けたい」と回答した人が89.4%いたことからも分かるように、このような結果に繋がってるのかもしれません。「withコロナ社会」において安定した経営基盤の会社を求める一方、どんな環境でも働くことができる「手に職」を付けられる「クリエイティブ系」を探す転職者はますます増えていきそうです。


◆事務・経理・人事系

事務職も昨年より応募数は増えています。しかし、全体の傾向として現在の経済状況や業務のRPA化を考慮すると、事務職の求人数は減少していくと考えられます。そのため、事務職の採用に悩んでいるのであれば、優秀な人材を逃さないためにも先読みした早めの採用活動がポイントとなります。「コロナ禍」を意識しつつ、優れた人材を見極めることが大切です。

 

 
女の転職type会員1145名に対して「手に職をつける」ことをテーマにしたアンケート結果はこちら

【アンケート調査結果】自分には「手に職がない」と感じている女性が6割。

 
 
 
 

4|さいごに

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毎年春には人事的観点から転職者や人事異動が増えるため、それにともない3月は全体的に求人数は増えてきます。
緊急事態宣言が延長となった今、Web面接が普及していることや対象範囲が限定的であることから、1回目の宣言期間の2020年4、5月のように転職希望者の動きが大きく鈍化する傾向にはなりにくいと予想します。しかし、多くの企業が経験者や即戦力となる人材を中心に求めていることで経験者採用の難易度が高くなっていることや、転職希望者の中には、Web面接だけではなく一度は直接会って話をしたいというニーズも生まれてきており、選考期間がより長期化する可能性が出てきます。

今後、積極的に採用活動を行う企業は、Twitter、facebookなどのSNSを活用したソーシャルリクルーティングやリファラル採用など攻めの採用手法を増やして経験者や即戦力となる人材にアプローチすることをおすすめします。一方で、このタイミングで採用戦略を一度見直し、未経験者採用に着手することも一つの手といえるでしょう。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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