今回の記事では、新型コロナウイルスによる騒動の前後で、転職活動の進み具合はどのように変化したのか、ユーザーのアンケート結果をまとめております。
また、併せてコロナ禍の中で、将来のキャリア不安に対して、女性たちが「不安解消」のために取り組んでいることについてや、転職活動の中での会社選びについて調査いたしましたので、今後の採用活動に少しでもお役に立てれば幸いです。
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(調査概要)
アンケート実施期間:2020年6月11日~17日
有効回答数:100名
調査方法:20~45歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークスにて)
1 コロナ禍の「キャリア不安」 |
(1)コロナ禍「キャリア不安」を感じている女性は7割以上!
Q. 自分のこれからのキャリアに不安を感じますか?
はい…72%、いいえ…15%、わからない…13%と7割以上の女性が今のキャリアに不安を感じている結果となった。
《不安と感じている人の一部の声》
■収入が減ってしまいそう
・今のところ、給与も雇用もコロナの影響はないが、このまま続くと、業績にも影響がでるため、賞与、給与が減るのではないかと不安(一般事務/38歳)
・コロナの影響で収入が減り、景気に左右される仕事に不安に思う(飲食業/32歳)
■自分の仕事スキルに自信がない
・現在の会社で培った知識やスキルが世間でどのくらいのレベルにあたるのかわからない。他社でもいかせるスキルが身についているのかわからない(Webデザイナー、データ入力/29歳)
・会社独自の作業を主に担当しているので、他の会社で通用するスキルが身についている気がしないため(経理/27歳)
・長く勤めていても得られるスキルに限界があり、また業務が単調になりがちでマンネリ化しスキルを会得することに意欲的でなくなる状況があります。学びや発見から遠のいた同じ毎日の繰り返しによってここ数年は自分が全く成長できていないと感じるからです(一般事務/37歳)
収入が減ったり、自分のスキルに自信がないことへの不安から、キャリア不安を感じる女性が多数いることが分かります。
(2)キャリア不安の解消法1位は「転職活動」「資格の勉強」
Q. キャリアの不安を解消するために、やっていることはありますか?(複数回答可)
最も多かったのは「転職活動をする」という声。続いて、「資格取得のための勉強をする」という回答が多く集まりました。外出しづらい今の時期は、自宅で集中して勉強するには良い機会なので、ステイホーム期間を自己研鑽にあてている女性たちもいるようです。
《その他詳細》
・TOEICや英検の勉強
・YouTubeなどでお金の勉強をしている。投資や不動産、せどりの方法など学んでいる。外貨預金や株の売買、投資信託などの資産運用をすることで金銭面での不安を解消しようとしている。コロナ禍であまりうまくいっているとは言えないが、今は練習中と自分に言い聞かせて、じっと推移を見守っている・社会保険労務士の資格を取る
・副業を探しているところです。資格も取得したいと奮闘してます
(1)コロナショック前後で、会社に対する印象が変化
Q1. コロナショック前後で、自分が働いている会社に対する愛着に変化はありましたか?
Q2.「より嫌いになった」「より好きになった」と回答した理由を教えてください。
・中国との取引があり、日本でコロナが広まる前から、製品の入荷が大幅に遅れ、業務が混乱していた。それにも関わらず、上司からは全く指示が無かった。(中略)会社が1番大切だということ、お客様のことさえ優先順位が低いことが、コロナ禍によって、より明らかになったので(営業/28歳)
・マスクの着用やアルコール等の設置もなく、社長本人が飲み屋街に出歩くなどの行為をしており、危機感もなければ従業員に対しての心配や対策を一切しなかったので(事務員/26歳)
《子育て家庭にも配慮あり》
・国が緊急事態宣言を出す前に会社として緊急事態宣言を発令し、テレワークを推奨してくれた。未就学児の子供がいるため、保育園が休園になってしまうと通勤できない状況だったのでとても安心した(一般事務/34歳)
・もともとリモートワークを取り入れていたので、スムーズにリモートワークに切り替わった。お子さんのいる家庭は特に配慮されていたので、これから出産する予定なのでこういった対応には安心できた(一般事務/33歳)
その他の回答結果も下記資料にまとめております。宜しければ、是非詳細をチェックしてみてください。
こうして「より嫌いになった」と「より好きになった」の声を比べてみると、会社が下す決断の早さや、従業員を守ろうとする姿勢の有無、他者への思いやりを上司や経営者から感じられたかどうかが、働く女性たちの“会社愛”を左右する重要な要因になっていたことが分かります。では、今の勤め先への“会社愛”が冷めてしまった女性たちは、その後どのような行動をとったのでしょうか。
コロナ禍、中途採用をストップする企業も増えていましたが、実際に転職活動へと踏み切った女性はどれくらいいたのでしょうか?
(2)会社の印象が変わった人の92%が、転職活動中・検討中
Q3.「より嫌いになった」を選んだ方に伺います。より嫌いになった結果、転職活動を始めましたか?
実際に転職活動を行った人は20%、すでに転職した人は4%にとどまりましたが、68%もの女性たちがコロナショックをきっかけに転職を検討し始めたようです。では、会社愛が冷めてしまった女性たちが、転職先に何の条件を求めるのでしょうか。
Q4. 次に転職するなら、何を重視する?
《企業の成長性&自身のスキルアップも大切》
・今後も成長していく会社で、時代によって働き方を変えられる柔軟性をもっている会社が魅力的(経理/32歳)
・これからの時代にも安定した成長が望めて、且つ時代の変化に柔軟に対応できるような会社に勤めたいと思います(営業事務/38歳)
・リモートワークなど、柔軟な働き方が出来る会社はもちろんのこと、専門的な知識、技術を磨き続けることができる会社。自分の市場価値を高めていきたいから(一般事務/28歳)
・単純業務だけではなく、少しずつ発展的な業務に取り組むことができ自分の能力を伸ばせるような会社(経理/28歳)
《従業員思いが一番》
・社員の安全を一番に考えてくれる会社がいい。コロナだけでなく台風のときなどは無理して出勤せず自宅でテレワークが選べるなど柔軟な対応をしてくれたら嬉しい(一般事務/29歳)
・世間体よりも社員を大切にしてくれる会社。ただの駒ではなく、会社に大切にされていると思うとより一層仕事に打ち込み、会社の利益に還元したいと思うから(Webデザイナー、データ入力/29歳)
・経営者が社員のことを第一に考えて行動をしてくれる会社にとても魅力を感じます(一般事務/38歳)
・社会情勢に応じて、利益だけに捉われるのではなく働く従業員の気持ちとお客様を大切にできる行動をとれる会社員、より安心できると感じるから(営業/31歳)
3 今後の働き方の希望とは? |
昨年の5月の緊急事態宣言より前から転職活動をしていたユーザー約1000名に、新型コロナウイルスによる騒動の前後で、転職活動の進み具合はどのように変化したのか調査した結果をまとめました。
(アンケート実施期間/2020年5月29日~6月14日 有効回答数/1024名 調査方法/女の転職type会員に対してWEB上で調査)
(1)今後も、リモートワークを希望する女性が54%
Q1. 「外出自粛を受けて、あなたの会社はテレワーク(在宅勤務)になりましたか?」
「なった」が36.8%「なっていない」が63.2%で、6割超がテレワークを導入していませんでした。
(2)就職先には「大きな組織」より「在宅勤務」を希望
Q2. テレワーク(在宅勤務)を経験してどう思いましたか?
Q.1で「テレワークが導入された」を選んだ方に、どう思ったのかを聞いたところ、「とても良かった」が41.4%。第2位は28.9%の「まぁまぁ良かった」。「どちらともいえない」も含めると、プラスに捉える人が7割超でした。
《良かったを選んだ理由》
・効率よく仕事ができる(20代/エンジニア系/正社員/神奈川県)
・感染リスクを少しでも低くすることができた(20代/事務・経理・人事系/派遣/千葉県)
・子どもとの時間が増えた(40代/サービス系/正社員/兵庫県)
・通勤時間がなくなり、ストレスが減った(20代/事務・経理・人事系/正社員/東京都)
《良くなかったを選んだ理由》
・家族がいて、仕事に集中できない(20代/営業系/正社員/静岡県)
・お客様相手の仕事なので、テレワークだと仕事にならない(20代/営業系/正社員/東京都)
・相談しづらい(20代/エンジニア系/正社員/大阪府)
《どちらともいえないを選んだ理由》
・オンとオフを分けるのが難しかった(20代/サービス・販売系/正社員/和歌山県)
・ささいなコミュニケーションが取りにくい(30代/クリエイティブ系/派遣/東京都)
・仕事場が変わっただけだから(30代/事務・経理・人事系/正社員/愛知県)
その他にも、
・コロナが落ち着いたら、あなたの会社の通勤スタイルはどうなりますか?
・今後、テレワーク(在宅勤務)を希望しますか?
などアンケートを取ってますので、是非下記資料をチェックしてみてください!
テレワーク未実施の会社の割合やコロナが落ち着いた後の勤務形態についてまとめています。コロナショックを経て、リモートワークやフレックスタイム制といった働き方を導入している会社への注目が高まっていることが分かります。
(3)女の転職type 検索キーワードランキング
下記は女の転職typeユーザーのサイト内人気検索キーワードランキング調査を全体と職種別に分けたものです。
女の転職typeユーザーのサイト内人気検索キーワードランキング調査(集計期間:2020/7/5~2020/8/4)
職種別関係なく、「未経験」が1位に入ってます。
「今は事務職だけど、IT化が進み、一生役立つスキルを身につけるためにエンジニアに挑戦したい」「新卒で総合職で入社したが、好きなことを仕事にしたいので販売職に転職したい」「販売職をやっているけれど、土日休みではないので、今後のことを考えて土日休みの仕事にしたい。対人スキルを活かして営業職へチャレンジしたい」などといった理由から、未経験職種や業種への転職を考えている女性が多くいらっしゃいます。
またどの職種でも「40代」とキーワードが上位にランクインしていることから「長期的に活躍したい」と考えている女性が多いことが分かります。
職種別で見ると、事務職・営業職では“自宅でできる”、“家族の時間も大切にできる”などという理由から「在宅」が上位にランクインしています。
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(4)withコロナ時代、会社選びで重視したいポイント
Q3. 転職活動時の会社選びで重視したいポイントは何ですか?(ひとつのみ選択)
最も多かったのが、「安定した経営基盤」を重視するという声。新型コロナウイルスの感染拡大によって、会社の経営面に不安を感じた女性が多かったようです。
また、それぞれの選択肢を選んだ理由を聞いてみたところ、全体的に「コロナウイルス」のキーワードが目立ちました。今回の混乱をきっかけに、自身の将来について考え直したことが伺えますね。今回のコロナ禍で、「安定企業」とされてきた企業であっても大きな影響を受けたことを踏まえ、「会社の経営基盤や待遇が安定していること」「安心して働ける環境があること」を会社に求める意識が高まっています。
その他、長く働いていくために「子育てしながら働きやすいこと」や「やりがいがあること」「スキルが身につくこと」を重視したいという声も挙がりました。
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4 コロナ禍の女性転職者の応募活動状況 |
女の転職typeユーザーの応募活動を見てみると、20代を中心に活動する女性が増加しています。職種別にみても前年より全ての職種が増加していますので、活発に転職活動をしていることが分かります。
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今回の調査から、不安定な時代だからこそ、自身のビジネススキル向上が望める会社で働きたいと思う女性が多かったことが印象的でした。あらゆる業界が打撃を受け、各社の業績不振が深刻化したコロナ禍。そんな将来への不安を感じている人が多い今、世の働く女性たちが会社選びに重視している点や転職に対する意識の変化などが分かった結果となりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。是非、今後の方針・対策などにお役立ていただければと存じます。
今回ご紹介したアンケート以外にも、コロナ禍においた女性転職者の志向の変化がまとまった資料を無料でプレゼントしております。
ぜひ参考にしていただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
著者プロフィール
ブログ編集部
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