ワークサンプルテストとは?メリット・デメリット、導入事例をご紹介!

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採用選考において、ミスマッチを防止することは、企業の採用コストや時間を無駄にしないためにも重要です。

「採用してもすぐに辞められてしまう」「候補者が自社にマッチしているかを見極めたい」という企業は、ワークサンプルテストを導入すると、自社にマッチした人材の採用につながるかもしれません。

今回は、ワークサンプルテストの意味やメリット・デメリット、実施方法についてご紹介します。

 

この記事でわかる事
  • ・ワークサンプルテストの概要
  • ・ワークサンプルテストのメリット・デメリット
  • ・ワークサンプルテストの導入手順
  • ・ワークサンプルテストの導入事例

 

 目次

  1. ワークサンプルテストとは

    1-1 ワークサンプルテストとは
    1-2 ワークサンプルテストの実施タイミング
  2. ワークサンプルテストのメリット

    2-1 優秀人材の確保
    2-2 採用ミスマッチの防止 
    2-3 面接の効率化と動機づけ
  3. ワークサンプルテストのデメリット

    3-1 選考辞退の可能性増加
    3-2 選考期間の長期化
    3-3 受け入れる現場の工数増加
  4. ワークサンプルテストの導入手順5ステップ

    4-1 入社後の業務と近い内容のテストを作成する
    4-2 評価項目を明確化する
    4-3 実施タイミングを決める
    4-4 ワークサンプルテストを実施する
    4-5 候補者に評価をフィードバックする
  5. ワークサンプルテストの導入事例

    5-1 体験入社と同日に最終面接を行う企業
    5-2 リモートでワークサンプルテストを行う企業
    5-3 2015年からワークサンプルテストを導入している企業
  6. まとめ

 

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1│ ワークサンプルテストとは

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ワークサンプルテストの内容や、実施タイミングについて解説します。

 

 

 

 

1-1 ワークサンプルテストとは

ワークサンプルテストとは、候補者に入社後の業務と同じような仕事や課題を行なってもらい、スキルを見極めたり自社とのマッチ度合いをはかったりする採用手法のことです。

社内会議への参加や社員とのランチなど、一般的な選考よりも踏み込んだ取り組みとなるケースもあるため、候補者に自社の雰囲気を感じてもらうこともできます。

 

 

 

 

1-2 ワークサンプルテストの実施タイミング

ワークサンプルテストの実施タイミングは、最終面接前が多い傾向です。面接回数は企業によって異なりますが、一次面接や二次面接後の最終面接前にワークサンプルテストを導入し、候補者の見極めを行います。

ワークサンプルテストは、「半日から1日の体験入社」「半日のオンライン体験入社」「課題を提出してもらい、社員と意見交換」などのパターンで実施されます。

【ワークサンプルテストの例】※1日体験入社の場合

  •   9:00 社員へのワークサンプルテストの案内、自己紹介
  •   9:30 1日の流れの説明や企業説明、オフィス見学
  • 10:00 課題への取り組み
  • 12:00 社員とランチ
  • 13:00 課題への取り組み
  • 17:00 課題解決の発表、フィードバック
  • 18:00 終了

 

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2│ ワークサンプルテストのメリット

ワークサンプルテストとは?メリット・デメリット、導入事例をご紹介!3-07-202412

ワークサンプルテストは、海外企業では一般的に活用されており、日本でも有名企業が導入し成果を出したことで現在注目されています。

ワークサンプルテストを導入すると、次のようなメリットを得られるでしょう。

  • ・優秀人材の確保
    ・採用ミスマッチの防止
    ・面接の効率化と動機づけ

各メリットについてご紹介します。

 

 

 

 

2-1 優秀人材の確保

ワークサンプルテストを導入すると、書類選考や面接だけでは見極められない人材のスキルを実践で把握でき、優秀な人材確保につながる可能性があります。

スキルだけでなく、人柄や行動力、社員との関係性の築き方など、候補者のソフト面もより浮き彫りになるため、自社で活躍できそうかを判断しやすくなるでしょう。

 

 

 

 

2-2 採用ミスマッチの防止

ワークサンプルテストの実施によって、企業は候補者のスキルや能力を把握できます。候補者のスキルが自社の求めるレベルに達しているかなど、合否の判断の精度が高まるため、早期離職で採用や教育コストが無駄になるという事態を避けられるでしょう。

また、文章では伝わりづらい雰囲気や詳細な仕事内容を候補者に体験してもらうことで、候補者自身がスキルレベルや社風が合っているかをより正確に見極めやすくなります。

 

 

 

 

2-3 面接の効率化と動機づけ

ワークサンプルテストを導入すると、面接とワークサンプルテストで候補者の見るべき項目をわけることが可能です。例えば、候補者の業務遂行能力やスキル面はワークサンプルテストで確認し、志向性や仕事に対する価値観などの内面は面接で把握するなどとわけると、より精度高く効率的な選考を行えるでしょう。

候補者の見極めだけでなく、動機づけも採用成功には重要です。ワークサンプルテストは、候補者に自社の魅力や業務を実際に肌で感じてもらえるため、入社意欲の向上効果も期待できます。


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3│ ワークサンプルテストのデメリット

ワークサンプルテストとは?メリット・デメリット、導入事例をご紹介!4-07-202412

ワークサンプルテストには次の3つのデメリットもあるため、導入の際には注意が必要です。

  • ・選考辞退の可能性増加
    ・選考期間の長期化
    ・受け入れる現場の工数増加

どのようなネガティブな影響があるのか、確認しましょう。

 

 

 

 

3-1 選考辞退の可能性増加

候補者によっては、半日から1日にかけて実施されるワークサンプルテストを負担に感じ、選考辞退に至る恐れがあります。また、候補者がワークサンプルテストを受けた結果、合わないと判断して辞退する可能性もあるでしょう。

ただし、ワークサンプルテストの実施前に選考を辞退する候補者は、もともと志望度が低いと考えられます。実施後に選考辞退となる候補者も、自社とのミスマッチを感じたかもしれないため、採用ミスマッチ防止の観点から、事前にスクリーニングできたとポジティブに捉えるべき状態といえます。

 

 

 

 

3-2 選考期間の長期化

ワークサンプルテストを導入すると、候補者とのスケジュール調整や事前準備などの工数がかかるため、選考期間が長期化する恐れがあります。

選考期間が長期化すると、採用担当者の負担増加や候補者の他社への流出につながり、採用活動の質の低下と優秀な人材の採用機会損失などのマイナスな事態を招くかもしれません。

 

 

 

 

3-3 受け入れる現場の工数増加

ワークサンプルテストで候補者を受け入れる現場は、候補者への付き添いや業務説明など、普段の業務にプラスした工数が発生します。

現場の負担を軽減しつつ、ワークサンプルテストを円滑に進行するには、現場の業務の調整や対応する社員のリソース確保が求められるでしょう。

 

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4│ ワークサンプルテストの導入手順5ステップ

ワークサンプルテストの実施方法は、次の5ステップです。

  • ・入社後の業務と近い内容のテストを作成する
    ・評価項目を明確化する
    ・実施タイミングを決める
    ・ワークサンプルテストを実施する
    ・候補者に評価をフィードバックする

ワークサンプルテストを適切に実施して、採用効果を高めましょう。

 

 

 

 

4-1 入社後の業務と近い内容のテストを作成する 

入社後の業務と近い内容のテストを作成することで、候補者のスキルレベルをチェックしやすくなります。例えば、エンジニア採用の場合は、システム開発中に発生したイレギュラーなエラーへの対応をテストすると、課題解決力や要件定義への理解度をはかれるでしょう。

営業職の場合は、新規顧客へ自社商品を営業する一連の流れに取り組んでもらうと、営業力や顧客とのコミュニケーション能力、顧客の話に対する理解力のレベルがわかると考えられます。

テストの形式としては下記が挙げられるため、自社が見極めたいものやほかの選考フローを鑑みて作成することが望ましいです。

【ワークサンプルテストの例】
・プレゼンテーション
・実技テスト
・ロールプレイング
・課題の提出
・グループワーク

 

 

 

 

4-2 評価項目を明確化する

ワークサンプルテストを実施する前に、評価項目を明確にしておきましょう。評価項目を明確化しておけば、担当者の主観による評価を避けられ、より客観的で的確な合否判断を下せるようになります。

ポイントは、候補者の配属先の社員に、業務に必要なスキルレベルなどをヒアリングして評価項目を詳細に定めておくことです。評価シートとして明文化し、5段階評価など評価レベルも設定しておくとわかりやすいでしょう。担当者間で認識の統一を図っておけば、採用すべき人材を適切に見出せます。

 

 

 

 

4-3 実施タイミングを決める

前述のように、ワークサンプルテストは最終面接前に行われるのが多い傾向ですが、自社の採用戦略やリソースなどによって適した実施タイミングは異なります。

例えば、採用ターゲットが専門人材であれば早期にスクリーニングする目的で、選考の初期にワークサンプルテストを実施することが考えられます。候補者のポテンシャルや社風とのマッチ度を求めている場合は、面接後にテストを行なったほうが人柄などを考慮して評価できるでしょう。

タイミングごとのメリット・デメリットについては、下表をご参考にしてください。

実施タイミング例 メリット デメリット
書類選考後、一次面接前

・候補者のスキルを早期に確認でき、効率的なスクリーニングが可能
・スキルマッチする人材とのみ面接ができる

・見極めのための評価項目が多くなる
・辞退者が増える恐れがある
・候補者のポテンシャルを見逃しやすい

二次面接(最終面接)前

・候補者がすでに絞られており、テスト実施の負担を軽減できる
・面接での情報をテストで確認できる
・人柄もある程度見えているため、スキルと併せて評価しやすい

・早期のスクリーニング目的でテストを実施する場合、大きな効果を得られるタイミグではない
・面接と面接の間にテストが行われることに、負担を感じる候補者もいる
最終面接時または最終面接後

・候補者の入社意欲が高いため、テストへも意欲的に取り組んでもらえる
・すでに候補者との接点が多いため、評価工数を抑えられる
・採用可否の最終判断にテストの評価内容を活かせる

・スキルミスマッチとなった場合、これまでの選考工程が無駄となる恐れがある
・選考の最終段階で候補者に負担をかける

 

 

 

 

4-4 ワークサンプルテストを実施する

ワークサンプルテストを実施する際には、候補者に対して事前にテストの内容や目的、評価基準を伝え、不安を解消しておきましょう。不安のない状態は本来の能力を発揮しやすくなり、評価の精度を高めることにつながります。

また、当日にも改めてテストの概要を説明します。質疑応答を受け付けて疑問をなくすとともに、アイスブレイクも取り入れ、候補者の緊張をほぐしましょう。

 

 

 

 

4-5 候補者に評価をフィードバックする

候補者へ評価結果と合否、よかった点・改善点などの評価内容をフィードバックします。丁寧にフィードバックすることで、合格者の成長につなげることが可能です。また、不採用となった候補者にも「真摯に対応してくれた」と好印象を与えられ、自社のファン化や口コミでのよい評価の広まりが期待できます。

フィードバックのやり方は、メールや電話などによる合否連絡と同時か、オンライン面談などが挙げられます。自社の選考フローに合わせつつも、候補者との良好な関係構築のためになるべく早期に実施しましょう。

 

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5│ ワークサンプルテストの導入事例

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実際に、ワークサンプルテストを導入している企業の事例をご紹介します。

ワークサンプルテストの導入を検討している企業は、参考にするといいでしょう。

 

 

 

 

5-1 体験入社と同日に最終面接を行う企業

ITツールを提供する企業は、二次面接のあとに1日体験入社を設け、体験入社のなかでワークサンプルテストを実施。企業が実際に抱えている課題をテストの内容として出すことが多く、候補者に課題解決策を練ってもらい、発表後にフィードバックをします。その後、最終面接を行い、面接と体験入社の内容を踏まえて選考結果を伝えます。

ワークサンプルテストによってスキルレベルをチェックするだけでなく、ランチタイムに社員と候補者がともに食事をし、リラックスした雰囲気で話をする場も作っているため、候補者の企業理解も深められているでしょう。

 

 

 

 

5-2 リモートでワークサンプルテストを行う企業

企業と候補者、双方のミスマッチをなくすことを目的にワークサンプルテストを導入しているIT企業は、一次面接と二次面接の間にリモートでテストを行なっています。業務内容に関連した60分から90分ほどのテストを、候補者の都合のいい日時で受けてもらいます。

ワークサンプルテストによって、候補者に企業価値を見極めてもらえ、社内の評価項目も統一でき、質の高い選考を実現できているでしょう。また、ワークサンプルテスト以外にも適性検査やリファレンスチェックを実施し、社風やスキルがマッチする人材を採用できるように力を入れています。

 

 

 

 

5-3 2015年からワークサンプルテストを導入している企業

サービス業の企業は、2015年からワークサンプルテストを導入し、企業と候補者のそれぞれが「自社に(自分に)マッチしているか?」を精度高く見極められるようにしています。

ワークサンプルテストの内容としては、事前に候補者へ課題を共有し後日課題の解決策を発表、社員とディスカッションを行うケースがあります。エンジニアの場合は、コーディングテストです。

ワークサンプルテストで候補者に自社で働くイメージを鮮明に抱いてもらえるため、ポジティブな気持ちでの入社を実現できています。

 

💡コーディングテストの概要とメリットについてまとめた記事はこちら

コーディングテストとは?エンジニア採用に導入すべき理由とメリットを解説!

 

 

 

 

6│ まとめ

ワークサンプルテストとは、候補者に入社後の業務と同じような仕事に取り組んでもらい、スキルの見極めやマッチ度をはかる採用手法のことです。入社の動機づけやミスマッチ防止につながる一方で、選考期間が長期化し、候補者が他社に流れるなどのデメリットもあるため、導入する際には注意が必要です。

ワークサンプルテストの実施によって採用効果を高められるように、事前に評価項目を明確にしておき、担当者間で評価の基準を統一しておきましょう。

 

   監修者プロフィール

mitsuhashi-03-202411三ツ橋 りさ

2006年4月、株式会社キャリアデザインセンターに入社。転職情報誌『Woman type』の編集を経て、転職サイト『女の転職type(旧・女の転職@type)』のUI/UX改善やサイトリニューアルなどに従事。13年04月~15年12月まで『女の転職type(旧・女の転職@type)』の編集長に就任。産育休を経て16年11月より転職サイト『type(旧・@type)』の編集長として復職。19年10月より2度目の産育休を取得し、21年5月に復職。21年6月からtype編集長に就任し現在に至る。

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   著者プロフィール

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