前回の記事で、そもそも「採用広報」とは何なのか・どんな手法があるのか、そして手法の中から採用HPと求人票において工夫すべき点についてご紹介しました。
今回の記事では採用広報に関する記事の第二弾として、以下の手法についてご紹介していきます。
・スカウトメール
・SNS
・求人SEO
・社員紹介
目次 |
自社のターゲットとなるスキルや経験を持つ人材を、会員データベースからピックアップし、直接個人へメールアプローチが出来るツールです。求人広告を掲載した際に、転職者からの応募を待つのではなく、自らいいなと思う人へメールを送ることで応募を促すことが出来ます。
コロナ禍でオンライン採用を強化していくにあたり、ターゲットからの応募を得るためのツールであるスカウトメールの活用が非常に重要となります。
IT系の新規有効求人倍率は、新型コロナウイルスをきっかけに下がり2020年8月には2.68倍になりましたが、他職種と比較して引き続き高い水準に位置しています。(厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年8月分)」より)
さらに募集の多い都内、かつどの会社もターゲットとしている20代後半から30代前半の層となると、倍率はもっと高まります。
エンジニアの経験者採用は他の職種と比べた場合に経験者の母数に対して採用したい企業の数が多いので、スカウトメールを積極的に活用して、転職者が他社に応募して選考を進める前に、自社への応募を促して先手で選考を進めることが重要です。
とはいえ、「膨大なDBの中から対象者を検索して、絞りこみをし、文面を作成し、送信して…と、結構労力をかけた割に応募が中々こない…」 といったお困りの声も耳にします。
どうすれば、「面接したい!採用したい!」と思う方からの応募を効率的に得られるのか、まずは以下より4段階に分けてスカウトメールの運用のコツをご紹介します。
スカウトメール経由で応募をしてもらうためには、そもそも日々転職者の方に届く様々なスカウトメールの中から、自社が送ったメールに興味を持ってもらい、スカウトメールを開封してもらうことと、さらにそこから文面を読んで良いなと思って応募してもらう、この2ステップを踏むかと思います。
ですので、スカウトメールの運用していく上で効果の良し悪しを判断するための軸として、まずは自社のスカウトメールの開封率と応募率を把握しましょう。
そしてその上で都度スカウトメールの運用を再構築して歩留まりを上げていくことが運用の理想です。
スカウトメールの開封率と応募率を上げる要素は、以下の3つです。
・送信対象者の絞り込み方法
・文章の工夫
・送信のタイミング
この3つにおいて対策をしっかり実施していけば、開封率と応募率の数値は上がります。
以下より順にご説明します。
送信対象者の絞り込みのポイントは主に2点です。
コロナ禍により、過去登録していた休眠会員が動き出す可能性が高まっています。
そのためスカウト対象者を絞る際に、”登録時期”にこだわるよりも、今活動している方かどうかで絞るほうが母集団の数が増える可能性が高いです。
なので、直近●日以内に、「●●の職種で検索している会員」「●●の勤務地で検索している会員」や、「●日以内にログインしている会員」など”今”特定の行動している会員を絞る条件でピックアップいただくとよいです。
絞り込みを行う際によく行う方法として、年齢や経験職種などで検索した上で、更にレジュメなどの情報から自社の募集に合致する会員を絞り込んでいく方法があるかと思います。
この方法は誤りでは無いのですが、自社の採用活動の状況として"まず第一に母集団を多く集めたい"という場合は細かく条件を絞りすぎると中々応募に繋がりづらいことがあります。また、隠れた優秀人材との接点を逃すことがあります。
というのも、前提、求人広告に登録している会員の方の特徴として、レジュメ情報を初期にしっかり登録されている方はおよそ3割と言われています。
7割の方はとりあえず簡単に登録だけ済ませて情報収集をしつつ、良いなと思った会社を見つけた際に応募に必要なレジュメ情報を記載して応募するというパターンが多いのです。
なので、スカウトメールで細かく条件を絞りこみ送った場合に考えられる可能性として、送った方がすでに他社の選考に進んでいて応募に至らなかったり、レジュメ情報を記載していない7割の中に自社のターゲット人材が潜んでいる可能性があります。
また、初期からしっかりとレジュメ情報を登録されている方の場合、他社の人事の方が条件検索をしたときにもヒットしやすく、転職者の方が受け取るスカウトメールの量が増える傾向にあるので、競合が多く、自社への応募に至らたなかったりします。
そのため、スカウトメールを活用した母集団形成においてオススメな方法は、最低限必要な条件で絞り込みを行い送信し、セグメントは文章を工夫することで行い、ターゲット人材を応募に促すのがおすすめです。
文章については、一部ガイドブックの内容を抜粋してご紹介します。
●●様 はじめまして。株式会社●●の代表取締役●●です。
(Point1:代表者、人事・現場責任者の方の名義を直接記載していただくと開封率が上がります)
この度、あなたのご経験を拝見し、3年間セールスエンジニアの業務に携わってきた経験に興味を感じ、直接メールを送らせていただきました。 業務経験の範囲も要件定義から携わっており、多岐に渡る経験をお持ちなんですね! 是非、弊社にあなたのお力を貸していただけないでしょうか?
(Point2:数字、具体的なスキルを明記して送信相手の何に興味を抱いたかを訴えましょう。「ちゃんと経歴を見てくれている」と思ってもらうことがポイントです。)
……少しでも興味があれば、まずは下記のサイトをご覧ください。 ###############################################
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ポイントは全部で5つです。
詳細の文面例ついては、リクルーティングガイド内でご紹介しています。
また、下記の資料もご参考ください。
「応募率を高める!スカウトメールのコツ・文面例」
条件の絞り込みや文章を工夫しても、中々開封率が上がらない場合は送る時間帯や曜日を変えて送ってみましょう!
閲覧の高い時間帯についても、ガイドブックの中でご紹介しているのでご参考ください。
ニューノーマル時代の採用戦略「Recruitingガイドブック」
SNSのメリットは定期的な発信から将来的な転職者(潜在層)の認知を高め、取り込むことが出来ることと、知人を通した繋がりから信頼を得やすい点です。
最近では転職者の方が情報収集をする際にGoogle検索で会社情報などを調べるだけでなく、SNSも併用して会社の雰囲気やどんな人がいるのかの情報を収集していますので、SNSを活用することで動機づけや、ミスマッチの防止にも効果的です。
▼Google検索とSNSの違い
SNSは仲間内のコミュニケーションの影響力が強いツールです。
そのため、まずは社内の「人」を介してユーザーに情報を届ける仕組みが必要です。
「誰が発信をするか」「どんなコンテンツを発信するか」「どのSNSを活用するか」の3つを踏まえて、自社の認知度を向上していきましょう!
20代向けはTwitter、30代向けはFacebookが特におすすめです。
フォロワーが増えるまで、まずは投稿に対して社員同士で「いいね」や「シェア・リツイート」などを行い拡散しましょう。
GoogleやYahoo!がネット上で様々な情報を検索して情報を得られるように、”求人”について検索ができ、集約された求人情報が表示されるものです。
代表的なサービスでいうと、以下のものが挙げられます。
・Indeed(インディード)
・求人ボックス
・スタンバイ
・キュウサク
・仁王
求人検索エンジンは、正直ターゲット応募という観点では効果が予測できませんが、一方で利便性がよく、無料で求人票を掲載できるサービスが多いため、有料の採用広報施策の効果を補填するサービスとして掲載しておくとよいでしょう。
また、求人検索エンジンの求人は複数のサイトのものが乗っているため、転職者の方の中では求人検索エンジンを好んで活用する方もいます。
転職者の方へ自社の求人の露出度を高めるといった点でもおすすめです。
社員紹介制度はうまくいけば採用コストを大幅に削減できるメリットがあります。
こちらも既存の採用施策を継続しながら広報を促進していくのがオススメです。
以下5つがポイントです。
経験職種や年齢、求めているスキルなどのハード面のみを伝えるのではなく、志向性や性格などのソフト面も含めて採用したい人材のペルソナを伝えると、ミスマッチを防ぎやすくなります。
ペルソナ設計についてはこちらのブログをご参考ください
求人広告やSNSは、紹介するうえで言語化した情報として相手に共有しやすくなります。
例えば一人入社決定で10~30万円支給 などインセンティブ制度を設けることで紹介をするメリットを作り、社員紹介制度を自分ごとに捉えてもらう仕組みを整えましょう。
紹介したい人ができた際に細かい条件や手順を確認でき、申請できるサイトを用意しましょう。
サイトページ作成が手間であれば、GoogleスプレッドシートやGoogleフォームを作成し月1度メールを流すなどの運用もよいでしょう。
いきなり面接だとハードルも高いため、興味を持つ知人の方がいらっしゃればまずは紹介者を含めたランチや、カジュアル面談など、ハードルの低い接点から持たれるのがおすすめです。
いかがでしょうか。少しでも参考になれば幸いです!
次回は「Web面接」についてご紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ニューノーマル時代の採用戦略「Recruitingガイドブック」
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