コーディングテストとは?エンジニア採用に導入すべき理由とメリットを解説!

エンジニアを採用したけれど、自社とのスキルレベルのミスマッチを感じ、悩まれている企業様も多いのではないでしょうか。

ミスマッチが生じた場合、社員の早期離職につながる恐れがあり、採用コストや教育コストが無駄となってしまうことも想定されます。そのため、ミスマッチ防止対策として、エンジニアのスキルチェックができるコーディングテストを採用選考に導入することが重要といえるでしょう。

そこで今回の記事では、コーディングテストの内容や採用選考に取り入れるメリットとデメリット、代表的なコーディングテストサービスをご紹介します。

 

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 目次

  1. コーディングテストとは?

  2. コーディングテストを選考に取り入れるべき理由

  3. コーディングテスト採用を行うメリット

  4. コーディングテスト採用を行うデメリット

  5. コーディングテストの代表的なサービス4選

  6. まとめ
 

 

 

 

1│ コーディングテストとは?

優秀なエンジニア採用のひとつの手段として実施されるコーディングテストの意味や、コーディングテストでわかるエンジニアのスキルについて解説します。

 

 

1-1 コーディングテストとは

コーディングテストとは、履歴書や面接では把握しきれないエンジニアのスキルを見極めるために、実際にコードを書いてもらったり、選択問題などを解いてもらったりするテストのことです。コーディングテストを実施することで、応募者が企業様の求める人材かをより明確に把握できるでしょう。

コーディングテストは、実際にWeb上でコードを書いてもらう以外にも、紙やホワイトボードにコードを書いてもらったり、対話式で行ったりなどさまざまな方法があります。

テストと聞くと正しいコードを求めてしまいがちですが、テストのなかには複数回答ある課題もあるため、プログラミングやアルゴリズムに関する知識の有無だけでなく、解を導くまでの思考回路も評価基準とされます。

 

 

1-2 コーディングテストでわかること

コーディングテストでわかることは、「コンピュータサイエンスの基礎知識」「コーディングする力」「コミュニケーション能力」「思考回路」の4つです。

いずれもエンジニアに必要なスキルのため、コーディングテストは網羅的に応募者のスキルを見極めることにつながるでしょう。

 

┃コンピュータサイエンスの基礎知識

コーディングテストは、実際にコードを書いたり、選択問題を解いたりする際に、プログラミングやアルゴリズムの知識が必要なため、応募者のコンピュータサイエンスの基礎知識を把握できるでしょう。

コンピュータサイエンスの基礎知識がない場合、実際の業務でトラブルが発生したときなどに対応できない恐れがあったり、そもそも通常業務も難しかったりするかもしれません。コンピュータサイエンスの基礎知識の有無を、コーディングテストの解答だけでなく応募者との会話からも見極めることが大切です。

 

┃コーディング能力

応募者の書いたコードが、汎用性に乏しくないか、可読性が高いか、課題の本質部分を進められているかなどを見て、応募者のコーディング能力を見極められます。

コードを書けていても、可読性が低く簡潔なコードでない場合、他者が理解しづらく、メンテナンスに時間がかかったり、関数名などに誤解が生じたりする恐れがあります。

企業様でエンジニアがチームで稼働している場合、円滑に業務を遂行するためにも応募者が高いコーディング能力をもっていることは重要と言えるでしょう。

 

┃コミュニケーション能力

面接官と応募者が技術的な面でコミュニケーションをとることにより、面接官は応募者がチームとコミュニケーションをとりながら業務遂行できるかを判断できるでしょう。また、応募者が疑問点を質問するなど、自発的に行動できるかも把握できるため、採用した場合、業務で行き詰まった際にチームと協力できるかも分かります。

エンジニアにとって、コミュニケーション能力は業務遂行するうえで重要なため、面接官と多くコミュニケーションをとりながら課題に取り組む応募者は高く評価できるといえます。

 

┃思考回路

コーディングテストにおいて、応募者が面接官に対し課題の疑問点などを質問し、課題自体をシンプルにして解いていく姿勢は、建設的に物事を思考できることが分かります。課題のヒントが足りない場合に、闇雲に取り組む応募者は、課題の本質が見極められていなかったり、悩むことに時間を費やしてしまったりする恐れがあるでしょう。

応募者からの質問や、示したヒントへの反応を見て、応募者が課題解決のためにより建設的に、よりよい解答を導き出せる思考回路をしているか判断しましょう。

 

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2│ コーディングテストを選考に取り入れるべき理由

エンジニアの採用選考の際にコーディングテストを取り入れることで、書類審査や面接のみ以上の効果を企業様にもたらすでしょう。

企業がコーディングテストを採用選考に取り入れるべき理由を解説します。

 

 

2-1 スキルチェックの可視化で技術面のミスマッチを防げる

コーディングテストは、履歴書や面接では明確に把握できない、応募者のエンジニアとしての技術力を可視化できるため、技術面におけるミスマッチを防止できる可能性が高いです。

例えば、エンジニア歴10年の応募者がいた場合、経歴的には期待が高まりますが、コーディングテストを行なった結果、あまり芳しくない評価となる可能性もあります。

採用前に、企業様、応募者ともに技術面のミスマッチが分かるため、入社後に応募者がギャップによる働きづらさを感じたり、早期離職となった場合に企業様の採用コストが無駄になったりといったことが生じづらいです。

コーディングテストで分かるのは応募者の技術面のため、企業様のビジョンや文化への共感が高いかなど、ほかにミスマッチが生じやすい部分については面接などで見極める点に注意が必要です。

 

 

2-2 コーディングの過程から対応力を確認できる

コーディングテストは、応募者のコミュニケーション能力や思考回路も把握できるため、問題が生じた場合や行き詰まった場合などの対応力を確認できるでしょう。

応募者の対応力が低い場合、故障やトラブルなど対応すべき問題を解決できないまま溜めこんでしまい、チームの業務進捗に影響を及ぼしたり、顧客に迷惑をかけたりする恐れがあります。

一方で、応募者の対応力が高い場合は、トラブルなどにも迅速に対応して解決できたり、最適な解決策を思考して効率的な業務を実行できたりするでしょう。

エンジニアはチームで業務を行なったり、顧客とのやり取りも多かったりするため、コーディングテストで応募者の対応力を量れることは円滑な業務遂行へとつながる可能性があります。

 

 

 

3│ コーディングテスト採用を行うメリット

コーディングテストは、優秀なエンジニア採用を行うためのスキルチェックの方法として、企業に4つのメリットをもたらすでしょう。コーディングテスト採用を行うメリットを解説します。

 

 

3-1 スキルチェックの脱属人化で選考のブレを軽減できる

エンジニアのスキルチェックが属人化している場合、現場エンジニアと採用担当者間やエンジニア間で応募者のスキルに関するブレが生じ、ミスマッチにつながる恐れがあります。

一方で、活用するコーディングテストによっては、コードの正答率や可読性などを数値として可視化できる機能があるため、候補者のスキルを定量的に判断できるでしょう。

エンジニアの採用選考において、評価基準を事前に決めて社員間で共有しておくことにより、選考判断の脱属人化ができ、より正確に応募者のスキルを見極められるため、選考のブレを軽減できる可能性が高まります。

 

 

3-2 現場エンジニアや採用担当者の工数が削減できる

コーディングテストを採用選考に導入する場合、外部サービスを利用して優秀なエンジニアを事前にスクリーニングすることも可能です。コーディングテストのなかには、応募者がコードを書くのをリアルタイムで見るライブコーディングがありますが、面接官は時間を大きくとられてしまいます。

一方で、外部サービスのなかには、応募者が解を導き出す過程をあとで見直せる機能がついているコーディングテストもあるため、時間単位でかかっていた評価が分単位で完了する場合があります。

また、コーディングテストの外部サービスを導入することで、現場エンジニアや採用担当者が応募者のエンジニアとしての技術力を量るための質問や問題を用意する手間がなくなることも、業務工数の削減につながるでしょう。

削減できた業務工数分は、ほかの必要な業務にリソースを割けるため、効率の良い採用選考を行える可能性が高いです。

 

 

3-3 面接での深堀りでより精度の高い選考ができる

コーディングテストは、面接の前に実施される傾向が高いため、コーディングテストの内容を面接で深掘りすることで、より精度の高い採用選考を行えるでしょう。

例えば、応募者に「この言語を使った理由」や「このコードを書いた理由」「他に挙げられる解き方」などを聞くことで、応募者の思考力やコミュニケーション能力をさらに見極められる可能性があります。

また、コーディングテストで応募者が間違えた内容について深掘りすると、そもそも間違えた知識をもっていたという場合もあるため、コンピュータサイエンスの基礎知識の充足具合も量れるでしょう。

 

 

3-4 カルチャーマッチする人材を採用しやすくなる

エンジニアの採用において、技術力以外に自社のビジョンや文化とマッチする人材かを見極めることも、ミスマッチを防ぐためには重要なポイントです。

コーディングテストを採用選考に導入していない場合、応募者との面接において技術力についてもヒアリングをするため、企業様のビジョンや文化への共感度合いを量る時間が少なくなる恐れがあります。

一方で、コーディングテストを導入することで技術面のマッチ度は予めある程度量った上で面接を行えることから、採用担当者はこれまで技術力を量るために使っていた面接の時間を、自社の活動や働きがい、魅力を伝えるなどのカルチャーマッチ度を図る面接により時間を割きやすくなります。

 

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4│ コーディングテスト採用を行うデメリット

コーディングテストは、応募者のエンジニアとしての技術力を見極め、企業様とのミスマッチを防止するなど、さまざまなメリットがありますが、デメリットもあるため注意が必要です。

コーディングテスト採用を行うデメリットを解説します。

 

 

4-1 応募者に負担がかかる

コーディングテストの実施は、応募者がテストを受ける時間がかかったり、技術を試されたりするため、応募者に時間的、心理的負担がかかります。

コーディングテストの制限時間は、1時間や2時間、場合によっては複数課題で数時間など、さまざまなパターンがあります。まとまった時間が取りづらい応募者にとっては、ハードルが高いと感じられるかもしれません。

また、コーディングテストがあることを手間や億劫に感じた応募者は、企業様への応募を取りやめる恐れもあります。

 

 

4-2 テスト実施に際して工数がかかる

コーディングテストは、応募者の解答を企業様が評価し、選考結果を判断するため、企業様のエンジニア採用選考に関する工数の増加にもつながります。

企業様への応募者が多かった場合、コーディングテストの実施量も多くなるため、企業様が評価すべき解答が多くなります。場合によっては、解答の評価に時間がかかり、評価担当者の日常業務を圧迫し、負担となる恐れもあるでしょう。

そのため、コーディングテストの評価にリソースを割けなかったり、早期にエンジニア採用を目指していたりする企業様の場合、コーディングテストの導入はデメリットとなるかもしれません。

 

 

 

5│ コーディングテストの代表的なサービス4選

大手企業様など、さまざまな企業様が取り入れている場合もある、コーディングテストの代表的なサービスを4つご紹介します。

それぞれに特徴があるため、企業様が使いやすいサービスを検討されるといいでしょう。

 

 

5-1 Codility(Codility Limited)

┃運営企業

Codility Limited

┃サイトURL

https://www.codility.com/product-tour/

┃特徴

Codilityは、運営企業の本社がヨーロッパにある世界最大級のコーディングテストサービスです。応募者のスクリーニングを行えるCodeCheck(コードチェック)は、難易度や制限時間を決められたり、職種にあわせて実施できたりします。解答のスコアがわかるだけでなく、応募者がどのように解いていったかを確認できるため、応募者の技術をより量りやすくなるでしょう。

また、CodeLive(コードライブ)という面接機能では、応募者の解答記録を見ながら面接を行えるため、応募者に適宜質問しながら、思考回路を把握することができるでしょう。CodeLiveでホワイトボード機能を活用した場合、応募者と画面に書き込みを行いながら面接も可能です。

Codilityは、問題やスコア表、企業様の管理画面などが英語表記のため、応募者や企業様が英語に慣れていない場合は、取り組みに難しさを感じるかもしれません。

 

 

5-2 HireRoo(株式会社ハイヤールー)

┃運営企業

株式会社ハイヤールー

┃サイトURL

https://hireroo.io/

┃特徴

HireRooは、迅速に試験を行えたり、解答結果から定量的、定性的にスコアを出せたりするコーディングテストです。応募者の属性や経験値、新卒採用、中途採用、職種などから選べる多種多様な問題があるため、企業様が問題を考える手間がありません。

解答結果は正答率、実行速度、コードの読みやすさなどから評価され、数値で表れるため、非エンジニアである採用担当者も選考結果を判断しやすいでしょう。また、不正防止の観点から、解答記録を確認できます。

日本語対応だけでなく、英語にも対応できるため、海外の人材を採用したい場合にも活用できるでしょう。今後、コードレビュー・デバッキング課題やクラウド構築課題なども追加される予定です。

利用を検討される企業様は、まず2週間の無料トライアルを申し込んでみるといいでしょう。

 

 

5-3 Track(株式会社ギブリー)

┃運営企業

株式会社ギブリー

┃サイトURL

https://tracks.run/

┃特徴

trackは、コーディングテストの受験者数が国内でNo.1の実績をもつコーディングテストサービスです。知識、実務力、プログラミング力、応用力といった多角的な面から応募者のスキルを量ることが可能なため、企業様が知りたい応募者のスキルにあわせたテストを行えるでしょう。テスト内容は企業様が作成する以外にも、すでに社内で使用しているテストをtrackに導入することも可能です。

応募者の採点結果は個別に評価されるだけでなく、受験者全体からみた平均点や偏差値からランキングや比較データも確認できるため、応募者のなかからより優秀なエンジニアを見極められる可能性があります。

非エンジニアである採用担当者などがtrackの導入を検討する場合でも、導入支援サポートがあるため、安心して利用できるでしょう。無料トライアルの利用も検討できます。

 

 

5-4 TOPSIC(株式会社システムインテグレータ)

┃運営企業

株式会社システムインテグレータ

┃サイトURL

https://products.sint.co.jp/topsic

┃特徴

TOPSICは、プログラミング力とアルゴリズム力を判定するTOPSIC-PGと、SQLスキルを判定するTOPSIC-SQLの2つのコーディングテストサービスがあります。TOPSIC-PGのテストの難易度は6段階あり、初級者から上級者までスキルを判定できます。また、56の言語のなかから、企業様が指定したり、応募者が選択できたりします。

個人の評価だけでなく、応募者全体からみた順位や平均点もわかるため、応募者の力量を把握しやすいでしょう。分析されたレポートは、CSV出力も可能です。

TOPSIC-SQLのテストの難易度は4段階あり、実務を想定した問題が100問以上設定されています。例えば、売上や仕入に関わる問題、在庫管理に関わる問題などがあります。

TOPSIC-PG、TOPSIC-SQLともに無料トライアルが利用できるため、導入前に利用し、企業様にあうコーディングテストサービスか確認することをオススメします。

 

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6│ まとめ

コーディングテストとは、エンジニアに実際にコードを書いてもらうなどして、エンジニアのスキルを見極めるテストのことです。コーディングテストを選考に取り入れると、技術面のミスマッチを防げたり、対応力を確認できたりします。

取り入れるメリットの多いコーディングテストですが、選考の工数が増加するデメリットもあるため、リソースを割けない企業や早期のエンジニア採用を目指している企業には不向きかもしれません。

優秀なエンジニアを採用したい企業は、コーディングテストのメリット・デメリットを把握したうえで、導入を検討しましょう。

 
#コーディングテスト

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