今回の記事では2023年8月1日~9月15日間にtype・女の転職typeにて実施した『中途採用活動状況に関するアンケート調査』の結果より回答を一部抜粋し、本ブログにてご紹介いたします。
中途採用活動を行っている企業様にとって、少しでもご参考になれば幸いです。
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1.調査概要 |
アンケート実施期間:2023年8月1日(火)~2023年9月15日(金)
有効回答数:90社
調査方法:採用ご担当者様を対象にWeb上、メール配信により調査
(1)従業員規模
(2)業種
2.制度・採用に関する回答結果 |
育休制度、女性活躍推進の取り組みや、女性管理職比率向上の懸念点、中途採用の実施状況などについての回答結果をご紹介します。
(1)育休制度
女性社員の育休取得実績
女性社員の育休取得実績があると回答した企業の割合は80%で、「対象者がいたことが無い企業」を除くと、ほとんどの企業で実績がある結果が得られた。
男性社員の育休取得実績
■男性社員の育休取得促進のために取り組んでいる施策 ※複数回答
■男性社員の育休取得について課題に感じていること ※複数回答
男性社員の育休取得実績があると回答した企業の割合は40%で、女性社員の割合と比較すると低いが、男性社員も「対象者がいたことが無い企業」を除くと、男性社員の育休取得実績がある企業の割合が65%に上った。
また、男性社員の育休取得促進のために取り組んでいる施策として、「特にない」と「制度浸透のための社内広報」がともに47%あった。
男性社員の育休取得で課題に感じていることは、「人手不足」が49%と最も高く、採用難の市況の影響を受けていると考えられる。
(2)女性活躍推進の取り組み
女性活躍推進に取り組んでいる企業は78%
■取り組んでいることは無いと回答した理由
女性活躍推進の取り組みについては、全体の78%の企業が何かしらの施策に取り組んでいる結果が得られた。
回答別の割合を見ると、「社員の女性比率を上げる取り組みをしている・する予定」が最も多く48%、「管理職の女性比率を上げる取り組みをしている・する予定」が39%得られ、女性採用を行う企業の回答比率は58%に上った。
2番目に多い回答は「テレワークやフレックス制度など多様な働き方を可能にしている・する予定」で41%あり、採用と共に雇用環境も整えている傾向が見られた。
また、「取り組んでいることは無い」と回答した企業に理由を尋ねたところ、「性差を特に意識していない」「既に女性比率が高い」の回答が93%を占めており、ネガティブな要因ではないことがわかった。
(3)女性比率を上げる背景
女性比率を上げる背景は「企業イメージ向上に向けて」が最多
「社員の女性比率を上げる取り組みをしている・する予定」と回答した企業に、女性比率を上げる背景を問いたところ「企業イメージ向上に向けて」の回答が最も多く、54%を占める結果となった。
次点が「女性活躍推進法を意識して」で40%の結果が得られた。
(4)女性管理職比率向上の懸念点
女性管理職比率を上げることに懸念を感じている企業は61%
女性の管理職比率を上げることに61%の企業が何かしらの懸念を感じている一方で、「不明」の回答と合わせて「懸念なことは無い」と回答した企業の割合は39%あった。
懸念事項として最も多く回答が挙がったのは、「女性社員自身が管理職を希望していない」の33%で、「ロールモデルとなる社員がいない」の回答も31%の結果となった。
懸念払拭のためには、女性社員の士気向上に向けた取り組みや環境づくりが必要である。
(5)中途採用実施状況
2023年上半期は全体の91%の企業が採用を実施
■今回調査結果(2023年上半期)
■今回調査結果(2023年下半期は採用を実施するか?の回答)
■前回調査結果(2023年2月)
2023年上半期は全体の91%の企業が採用を実施 (※「採用を行った」を含む)。
2023年下半期も「採用を行っている」の75%と「これから採用を行う予定」の14%の回答を合わせて89%の企業が採用を実施しており、前回の調査結果(2023年2月)から数値も変わらず、引き続き採用実施企業が多いことがわかる。
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3.「採用を行った」「採用を行っている」と回答した企業の結果 |
2023年上半期に「採用を行った」「採用を行っている」と回答した企業の結果をまとめました。
(1)募集エリア
募集エリアは一都三県が98%を占める
募集エリアは、一都三県が98%を占めており、首都圏での採用は引き続き売り手市場である。
次いで「近畿」が33%、「東海」が28%、「九州」が23%と、主要都市のある地域での採用活動が多い傾向にある。
(2)募集背景
募集背景は「業務拡大に伴う増員募集」が61%と最も多い結果に
募集背景を見ると、増員の理由として最も多い回答が「業務拡大」で、次点が「組織体制強化」と、先々を見据えて中途採用を実施している企業が多い結果が得られた。一方で欠員募集も44%と一定数見られる。
回答割合では「増員募集」が56%と半数以上、「欠員募集」の回答は16%であった
回答割合は「増員募集」「増員・欠員双方」が合わせて84%を占め、「欠員募集」のみは16%にとどまる。
(3)募集職種とポジション
募集職種は「エンジニア経験者」の回答が45%と最も多い
募集職種は、「エンジニア経験者」の回答が45%と最も多く、次いで「営業経験者」が40%、「バックオフィス経験者」が29%と、上位3回答すべてが経験者採用であった。
募集ポジションは「メンバークラス(若手)」が81%と最も多い
募集ポジションは「メンバークラス(若手)」が81%と最も多い割合を占め、次いで「メンバークラス(中堅)」が78%と、いずれもメンバー募集が多いことがわかる。
上位2回答と「課長クラス」「経営者・部長クラス」の回答割合を比較すると、大きく差を開く結果であった。募集職種に関する設問では経験者を求める企業が多い結果が得られたが、その中でも若手~中堅のメンバー層を求めている企業が多く、一部の層に集中していることが伺える。
(4)採用手法
活用した採用手法は「求人サイト(掲載型)」が72%と最も高い割合を占める
■回答割合
活用中の採用手法は「求人サイト(掲載型)」が72%と最も高い割合を占め、次いで回答が多かったのは「人材紹介」で46%だった。前項で経験者採用を行っている企業が多いことも要因していると思われる。
また、回答のうち、88%の企業が複数の手法を活用して採用を行っている。
活用した採用手法以外で今後利用したい採用手法は「SNS」が20%で最多
今後利用したい採用手法の回答は、「SNS」が20%と最も高く、次いで「ダイレクトリクルーティング」が12%と、いずれも攻めの採用手法がランクインした。
(5)採用目標人数と実績、単価(エンジニア経験者)
採用目標人数は「1~5名」が57%と最も多い割合を占める
「0名」「1名」の回答は合わせて22%で、複数名採用の回答が78%を占める。
採用実績「0名」が30%を占める
「1名」の回答24%と合わせると54%あり、複数名の採用目標を持つ企業が多いのに対して苦戦する企業が多く存在する傾向が見受けられる。
採用単価は「100万円以上」が64%と過半数を占める
平均単価は「107万円」で、エンジニア経験者採用は単価が高い傾向にあることがわかる。
(6)採用目標人数と実績、単価(営業経験者)
採用目標人数は「1~5名」が75%と最も多い割合を占める
営業経験者の採用は、比較的採用目標人数のボリュームがある企業が多い傾向が見られた。
採用実績「1名以下」が51%を占める
採用実績「0名」が21%、「1名」が30%と半数を占め、採用目標と乖離のある結果となった。
採用単価は「50万円以下」が71%を占める
平均単価は「79万円」で、100万円以上の回答24%が引き上げている。
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(7)採用難易度
「採用が難しい」の回答が89%
■どのような点で「採用が難しい」と感じているか ※複数回答
■どのような点で「採用が易しい」と感じているか ※複数回答
「採用が難しい」と回答した企業の割合は89%(「やや難しい」を含む)で、「易しい」と回答した企業はおらず、「やや易しい」がわずか1%と、ほとんどの企業が難しさを感じながらも採用活動を行っていることがわかる。
特に応募獲得に苦戦をしている企業が70%と多い。
(8)採用課題と解決方法
採用課題は「応募獲得に苦戦」の回答が59%と最も高い結果に
前項で「採用が難しかった」と回答した企業の理由と同様、「応募」に対して課題を感じている企業が多いことがわかる。
2023年上半期は採用を実施している企業も多く、募集職種や募集ポジションも一定層に集中していることから、競合他社とのバッティングが激しく、「応募獲得」に苦戦しやすい市況であることが予測される。
課題への対策としては「給与アップ」が41% 、次いで「採用手法の追加」が37%と高い
「採用手法の追加」「採用手法の変更」などの外的要因の対策のほかに、「給与アップ」「採用基準の変更(経験・スキルの緩和)」「福利厚生の拡充」といった内的要因の対策も上位にランクインした。
(9)スカウトメールについて
スカウトメールを利用している企業は85%
スカウトメールを利用している企業のうち、66%が「媒体の機能で利用している(利用した)」と回答し、「機能はあるが利用していない」の回答は11%に留まった。
求人を載せるだけでは採用が難しい市況感だからこそ、スカウトメール機能を活用し、企業から転職者へ直接アプローチをかける攻めの採用手法を行っている企業が多い傾向が掴めた。
スカウトメールを活用した企業の77%が「応募が増えた」と回答
過半数の企業が、スカウトメールによる応募効果を得ている結果が得られた。なかでも「応募がやや増えた」の回答が51%と最も多く、「応募が大幅に増えた」は4%、「応募が増えた」が22%と、よりスカウトメールの効果を
実感している企業は26%に留まった。
「応募は増えなかった」の回答も20%と、応募効果を得られなかった企業も一定層いることがわかる。
スカウトメールは個別送信と一斉送信を使い分ける企業が44%
スカウトメールの送信方法は「個別送信と一斉送信を使い分けしている」の回答が最も多く、「一斉送信をしている」「個別に送信している」の回答はそれぞれ29%と26%とあまり差がない結果となった。
スカウトメールの課題は「工数がかかり、マンパワーが足りていない」が57%で最多
スカウトメールの課題や困っていることで最も多い回答は「工数がかかり、マンパワーが足りていない」で57%だった。
スカウトメールを活用している企業が85%を占め、そのうち77%が応募効果を実感している一方で「課題に感じている事や困っていることは無い」と回答した企業の割合はわずか7%と、93%の企業がスカウトメールに課題やお困りごとを抱えていることがわかった。
特に、マンパワー不足や文面作成に苦戦している傾向が掴める結果となった。
スカウトメールを使わない理由は「工数がかかりマンパワーが足りなくなるため」が67%
「スカウトメールの機能はあるが利用していない」と回答した企業の理由として最も多い回答は、「工数がかかりマンパワーが足りなくなるため」で、67%の割合を占めた。
スカウトメールを活用している企業の課題や困っていることの回答でも「工数がかかり、マンパワーが足りていない」が最も多い結果であったのと同様に、活用していない企業の理由もマンパワー不足であることがわかった。
スカウトメールを今後も利用する企業は59%
「スカウトメールの機能はあるが利用していない」と回答した企業に、今後のスカウトメール活用について問うと、「利用する」が59%と過半数を占めた。
そのうち最も多い回答は「応募獲得に有効だと思うため利用する」の49%で、現状利用していなくてもスカウトメールは応募獲得に有効だと感じている企業が半数いる結果が得られた。
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(10)面接について
面接にオンライン面接を導入している企業は85%
「一部オンライン面接導入」の回答が66%と最も多く、対面面接と併用しながら選考を行っている企業が多い結果が得られた。
オンライン面接を実施している企業の66%が「満足」
オンライン面接に対して「満足しているので今後も継続する」が66%と過半数を超え、「満足していない」と回答した企業は14%に留まった。「どちらともいえない」の回答を除く80%の企業が、オンライン面接を継続する意向である。
「満足しているので今後も継続する」と回答した理由 「どちらともいえない」と回答した理由 「満足していないが今後も継続する」と回答した理由 |
面接官と採用担当者間で採用要件のすり合わせが「出来ている」の回答が84%
面接官と採用担当者間での採用要件のすり合わせは、「出来ている」の回答が84%と高い結果が得られた。
最も多い回答は「やや出来ている」の50%で、次点が「とても出来ている」の34%と、いずれも「出来ている」の回答であった。
各社、採用担当者と面接を行う現場間で採用要件のずれが無いように気を配っている傾向が掴める結果となった。
面接の場で候補者の見極めが「出来ている」のは59%と過半数
面接の場で候補者の見極めについては、「出来ている」の回答が59%と過半数を占めた。
最も多い回答は「やや出来ている」の48%で、「とても出来ている」の回答は11%に留まった。割合としては「出来ている」が過半数を占めるが、「どちらともいえない」の回答も37%と一定数見られ、見極めについては各社模索している可能性がある。
訴求すべき自社の魅力の理解を「出来ている」のは71%
候補者に訴求すべき自社の魅力に対する理解については「出来ている」の回答が71%と比較的高い割合を占める。
最も多い回答は「やや出来ている」の51%で半数を占めており、「とても出来ている」の回答は20%であった。各社、自社理解を深め、候補者に対するアピールポイントを整理して選考に臨んでいる様子が伺える結果となった。
候補者の入社意欲を高めることが「出来ている」の回答は63%
候補者の入社意欲を高められているかに対しては、「出来ている」の回答が63%と過半数を占める。
最も多い回答は「やや出来ている」の54%で、「とても出来ている」は9%に留まった。割合としては「出来ている」が過半数を占めるが、「どちらともいえない」の回答も一定数見られ、前述の「候補者の見極め」と同様に模索している可能性が伺える。
面接に課題を感じている企業は94%
回答企業の94%が面接に対して何かしらの課題やお困り事を抱えていることがわかった。
最も多い回答は「自社とのマッチ度を見極めるのが難しい」の61%で過半数を占めた。次点が「候補者の性格や人間性を見抜くのが難しい」で45%、次に「候補者の実際のスキルレベルを見極めるのが難しい」で42%と、上位の3回答が候補者の見極めに関する回答であった。
中途採用の場合は面接回数が1~2回の企業も多く、応募から採用までのリードタイムが短いため、見極めに関する回答が集中したことが考えられる。
(11)候補者フォロー
選考中の候補者フォローに取り組んでいる企業は62%※複数回答
候補者フォローの取り組みは選考・内定の辞退を防止するだけでなく、ミスマッチの防止にも有効的であり過半数の企業が何かしらの施策に取り組んでいることがわかった。
なかでも「職場見学」を行っている企業が最も多く37%の割合を占め、次点から「カジュアル面談」の回答が続いた。カジュアル面談の実施者は「同僚となる可能性のある社員」と「上司となる可能性のある社員」が多く、それぞれ27%と26%の結果が得られた。
(12)応募から内定出しまでの平均期間
応募から内定出しまで3週間以内に完結している企業が73%
■今回調査結果
■前回調査結果(2023年2月)
なかでも最も多いのは「2週間以内」の回答で31%を占め、スピード感を持って選考を行っている企業が多いことがわかった。
前回調査時と比較すると、あまり変わらない結果である。
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4.「採用を行っていない」と回答した企業の結果 |
「中途採用を行っていない」と回答した企業の結果をご紹介します。
(1)中途採用を実施していない理由
採用を行っていない理由は「採用活動を行う余力が無いため」が43%を占める
次点が「充足しているため」で29%、続いて「過去に採用苦戦したため」が14%であった。
「採用活動を行う余力が無い」の回答に関しては、上半期は年度末や新卒採用の受入れと重なる時期であることも要因していると考えられる。
5.まとめ |
2023年上半期に採用を実施した企業の募集背景で最も多いのは「業務拡大に伴う増員募集」で、募集職種は「エンジニア経験者」「営業経験者」「バックオフィス経験者」が上位3つを占めました。
活用した採用手法は「求人サイト(掲載型)」が最も多い割合を占め、今後利用したい採用手法としては「SNS」「ダイレクトリクルーティング」といった攻めの採用手法が多く挙げられました。
採用が難しいと感じている企業は89%と多く、59%の企業が応募獲得に苦戦しているため、応募獲得して採用成功できるように、採用手法や採用基準、条件面の見直しを検討する必要があるかもしれません。
いかがでしたか。もし中途採用について悩まれている、自社にとって適切な手法が分からないといった場合は、ぜひ弊社キャリアデザインセンターにご相談ください。エンジニア採用・女性採用に特に強みを持ち、あらゆる中途採用ニーズに対応できるサービスを運営しております。
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