人事面談の完全ガイド!目的・進め方・質問例・注意点を徹底解説

人事面談の完全ガイド!目的・進め方・質問例・注意点を徹底解説-03-202503

人事面談とは、部下のモチベーション向上や成長を促進するために、上司と部下が1対1で行う面談のことです。

人事面談の効果を高めるためには、適切に進行し、NG質問やコミュニケーションの注意点を意識することが重要です。

この記事では、人事面談の目的や種類、進め方、質問例と注意点をまとめているため、ぜひご参考にしてください。

 

この記事でわかる事

・人事面談の目的と種類

・人事面談の進め方

・人事面談の質問例とフィードバック方法

・人事面談で避けるべき質問と注意点

 

 

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   1.人事面談とは?目的と種類

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人事面談とは、上司と部下が1対1で行う面談です。一般的には、評価のフィードバックや部下の課題確認・解決、業務の共有事項に関する認識統一などを行い、部下の成長促進やモチベーション向上を図ります。

面談の実施タイミングや時期は企業によって異なりますが、半年に1回や年に1回行われることが一般的です。

効果的に人事面談が実施されると、部下の離職リスクを低減させ、長期的な活躍が期待できるでしょう。

 

 

 

(1)人事面談の目的

人事面談の目的として、次の4つが挙げられます。

・人事考課
・人材育成
・モチベーションアップ
・信頼関係の構築

人事面談の目的を把握することで、実施への取り組み意欲も向上するでしょう。

それぞれの目的について解説します。

 

   人事考課

人事面談には、部下の能力やスキル、実績、勤務態度などを評価し、昇給・昇進などを検討する人事考課の目的があります。

部下の評価に対する根拠を示し、納得感を得てもらうことで、評価への不満を減らし、離職防止につながるでしょう。

 

   人材育成

人事面談を行う目的として、人材育成も重要です。目標達成を目指したり課題解決を図ったりする人事面談は、部下の経験や仕事に対する心構えが向上し、一従業員として成長できます

仕事ができるようになることでやりがいや自信が生まれ、さらなる成長を目指す意欲も湧きます。

 

   モチベーションアップ

モチベーションアップも、人事面談の目的のひとつです。人事面談は、目標設定や課題解決のサポート、部下の悩みへの対応を行い、部下のモチベーションを高めます。

また、キャリアに関するアドバイスを行い、部下の理想の実現を後押しすることで、仕事に対する意欲の向上が期待できます。

 

   信頼関係の構築

普段、ゆっくり話すことが難しい上司と部下がコミュニケーションを取る機会となる人事面談は、相互理解を深めたり、上司が部下をフォローしたりすることで、信頼関係を築くことができます。

信頼関係が構築されると、部下は悩みを上司に相談しやすくなり、ストレスが原因で体調を崩すことや突然の離職といったリスク回避につながります。

 

 

 

(2)人事面談の種類と違い

人事面談には5つの種類があります。

・目標設定面談
・フィードバック面談
・中間面談
・キャリア面談
・1on1ミーティング

それぞれ実施する目的や内容が異なるため、違いをしっかり把握しておきましょう。

 

   目標設定面談

目標設定面談は、部下の目標を決定する際に行われます。上期や下期が始まるタイミングで実施するのが一般的で、目標の内容や取り組みの期限、期限までに達成すべきことを明確にし、部下のモチベーションを高めます。

部下が設定した目標が適切でない場合は、部下の意思を尊重しつつ再設定を促しましょう。

 

   中間面談

中間面談は、目標達成に向けた進捗や現在の課題について確認するために行われる面談です。年に1~3回行われることが一般的で、進捗や課題を確認したうえで、必要に応じて目標の変更や追加、課題解決につながる取り組みを考えます。

従業員の性格や経験により、芳しくない進捗がモチベーション低下を引き起こし、目標達成からさらに遠のく恐れがあるため、面談回数を増やす、サポートを求められた場合は力を貸すなどの対応も重要です

 

   フィードバック面談

フィードバック面談は、人事評価の結果について、部下にフィードバックするために実施されます。評価を伝える際には、根拠を明確に示すと納得感があるでしょう。

また、結果だけを伝えるのではなく、成長のために必要なアクションや課題の解決方法を部下と一緒に考えて、部下の成長を促します。

 

   キャリア面談

キャリア面談は、部下の中長期的なキャリアについて話し合い、実現に向けた課題やアクションを共に検討する面談です。

部下の得意なこと、興味・関心を持っているもの、大切にしている価値観などを理解したうえで、キャリアに関するアドバイスを行い、不安の解消やキャリア形成への意欲向上につなげます。

キャリア面談で部下に適切に寄り添うためには、上司も自身のキャリアについて考え、明確にしておくことが重要です。

 

   1on1ミーティング

1on1ミーティングは、部下の悩み解消やモチベーション向上、信頼関係の構築を目的として行われますが、ほかの人事面談とは異なる特徴があります。

通常、人事面談は上司から部下に話しかけることが多いのに対し、1on1ミーティングでは部下から上司に話すことが多く、上司には傾聴の姿勢が求められます。また、実施頻度も週1回や月1回など、ほかの面談と比べると開催回数が多い点が特徴です。

 

 

 

   2.人事面談の進め方

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人事面談を実施する前に、事前に準備しておくべきことがあります。

ここでは、人事面談の準備方法や進行フロー、面談後のフォローアップ方法についてご紹介します。

 

 

 

(1)人事面談の準備方法と進行フロー

人事面談を有意義な時間にするためには、事前準備が欠かせません。

事前準備を踏まえた進行フローは以下の通りです。

①人事面談の事前準備
②アイスブレイク
③部下の話(自己評価や課題など)を傾聴
④部下へのアドバイスと目標設定
⑤質疑応答

各フローについて解説します。

 

   ①人事面談の事前準備

人事面談をスムーズに進行するためには、部下への伝達事項や確認事項などを事前に準備しておきましょう。「はい」「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンではなく、「業務の大変なところはどこですか?」のように意見や考えを引き出すオープンクエスチョンを用意すると、相互理解が深まります。

部下の業務や取り巻く環境についても理解し、質問を受けた際に適切に答えられるよう準備しておくことが大切です。また、面談内容を再確認できるよう、質問事項や回答、設定目標、課題などをメモできる面談シートを用意しておきましょう。

実施場所として、静かな個室を確保すると、部下が周囲の目や音を気にせずに話すことができ、より本音を引き出しやすくなります。

 

   ②アイスブレイク

部下は、上司との1対1の面談に緊張していることが考えられます。そのため、雑談などで緊張をほぐす「アイスブレイク」を実施し、部下が話しやすい雰囲気を作ることが大切です。

本題の時間が短くならないように、アイスブレイクは5分程度を意識しましょう。お互いにリラックスした後に、本題に入っていきます。

 

   ③部下の話(自己評価や課題など)を傾聴

部下の自己評価や抱えている課題、悩みなどを傾聴します。部下の自己評価を聞くことで、自信のある業務や自己肯定感の高低がわかり、内面の把握にもつながります

部下の働きやすさ向上やストレス軽減のために、課題や悩みについても話してもらいましょう。無理に聞き出すのではなく、寄り添うように質問することがポイントです。

 

   ④部下へのアドバイスと目標設定

部下の自己評価や課題についてアドバイスを行います。自己評価と実際の評価に差がある場合は、自己評価を尊重する姿勢を見せつつ、評価の差異について丁寧に説明し、理解を促進するとともに今後に活かせるようにしましょう。

アドバイスは、客観的かつ具体的に示しながら、取り組みの優先順位も伝えることで、部下がアクションを起こしやすくなります。

部下の今後の目標やキャリアについてもヒアリングし、取り組みを一緒に考えながら決めていきましょう。

 

   ⑤質疑応答

部下へ質問や確認したいことがないかを聞き、不安や不満の解消に努めます。不安や不満があると、業務に対するモチベーションの低下やストレスの増大により、生産性が下がったり、離職したりする恐れがあります。

そのため、質疑応答の時間を設けて部下のネガティブな感情を解消し、ポジティブな気持ちで面談を終えることが望ましいです。部下に質問がない場合は、上司から質問して、コミュニケーションを促進しましょう。

 

 

 

(2)人事面談後のフォローアップ方法

人事面談後は、部下とのコミュニケーションを図っていきます。人事面談で部下がなんでも話してくれる、上司のアドバイスを素直に受け入れてくれる状態にするには、深い信頼関係が必要です。日頃からの他愛ないコミュニケーションやアドバイス、指導などが人事面談をより効果的にするため、コミュニケーションを重視しましょう。

また、次回面談時に根拠のある指導やフィードバックができるように、部下の業務や取り組みを観察し、記録しておくことも大切です。部下の成長やキャリア形成に真摯に向き合うことが、人事面談で重要といえます。

 

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   3.人事面談の質問例と実践的なフィードバック方法

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人事面談での質問例と、実践的なフィードバック方法をまとめています。

自社の人事面談にぜひお役立てください。

 

 

 

(1)業績評価に役立つ質問例

業績に対する部下の自己評価や取り組み方、課題への対処法などを質問することで、業績評価がしやすくなります。

・目標に対して、どのような成果を出しましたか?
・生じた課題に対してどのように対処しましたか?
・目標達成に向けてどのように業務へ取り組みましたか?
・目標への取り組みに対する自己評価を教えてください
・設定した目標は適切だったと思いますか?
・改善すべき点を教えてください
・今後、身につけるべきスキルはありますか?
・あなたの強みや弱みを教えてください
・成果が出た(出なかった)要因はなんだと考えますか?
・目標達成に向けたプロセスのなかで、周りのサポートはありましたか?

 

 

 

(2)キャリア開発を促す質問例

下記のような質問をすることで、部下がどのようなキャリアを描いているのかを把握でき、適切なサポートにつながります。

・今後、どのようなキャリアを形成したいですか?
・キャリアの実現に向けて必要なことはなんでしょうか?
・現在の仕事にやりがいを感じていますか?
・業務内容はあなたに合っていると思いますか?
・あなたが担う役割や人間関係についてどう思いますか?
・モチベーション高く仕事に取り組めていますか?
・あなたのスキルや適性が現在の業務に活かされていると思いますか?
・ほかに興味がある仕事はありますか?
・今後取得したい資格やスキルはありますか?

 

 

 

(3)効果的なフィードバックの伝え方

フィードバックは、「事実を具体的に伝えること」「他者と比べないこと」を意識しましょう。人事面談は部下と向き合って、部下の成長促進やモチベーション維持を図る場であるため、上司や仕事、自分に対して否定的な感情を抱かせないようなフィードバックの伝え方が重要です。

   フィードバックのNG例

・いつまでも業務を覚えないのは、怠け癖があるからだ
・顧客に迷惑をかけるなんて、仕事ができない
・やる気が足りないから、目標を達成できないんだ
・同期のAさんは高い実績を出しているのに、あなたは低い

   フィードバックのOK例

・業務を覚えるのに時間がかかっているね
・ミスをして、顧客に迷惑をかけたね
・目標達成まであと132万円届かなかった
・あなたの先月の実績は200万円でしたが、今月は130万円に下がっている

 

 

 

   4.人事面談で避けるべき質問と注意点

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人事面談は部下との相互理解を深め、信頼関係を構築できる機会ですが、上司の質問や対応によっては信頼を損ない、距離を置かれる恐れがあるため注意が必要です。

人事面談で避けるべき質問と実施するうえでの注意点を解説します。

 

 

 

(1)避けるべき不適切な質問

人事面談では、性格やプライベートに関する質問を避けることが望ましいです。性格に関する質問は人格否定と捉えられる恐れがあります。また、部下のプライベートは業務上関係ないと考えられ、親しくなることを目的に質問したとしても、相手によっては不快に思うかもしれないため注意しましょう。

一方で、プライベートの質問が必要なケースもあります。例えば、出産、介護などのライフイベントは日々の業務やキャリアプランに関わる内容のため、必要な範囲で適切な質問をする場合は問題ありません。

 

 

 

(2)面談時に気をつけるべきコミュニケーション

部下との信頼関係を築くには、部下の話を傾聴することが重要です。上司が話を遮ったり片手間で聞いたりせず、「真摯に聞く姿勢」を見せることで、部下の上司に対する信頼感が高まります。部下の意見や考えを深く聞くために、上司が話しすぎないことも大切です。

また、「あなたはダメだ」「あなたはネガティブだから」など、否定的な表現や決めつけをすると、部下の自己肯定感を下げたり自尊心を傷つけたりするため、言葉選びや伝え方に気をつけましょう。

 

 

 

   5.まとめ

人事面談は、人事考課や人材育成などを目的として行われます。より効果的な取り組みにするには、事前準備として質問や面談シートの用意などが重要です。

また、部下が本音を話してくれるように、信頼関係の構築も求められます。部下の話を傾聴する、否定的な表現をしないなどを意識して人事面談を実施し、部下からの信頼を得ながら成長や活躍のサポートをしましょう。

 

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